鯖の味
仕事から帰宅した息子は
いつもより口数が少ない
元気がないというのではなく
纏っている気が少々粗い
暑かったから…
忙しかったから…
そんな理由は当てはまりそうにない
(うーむ)
私や親父さんに対して放たれているのか?
理解不可能だった。
私には聞きたいことがあった。
どってことのない
とってもくだらないこと。
口数も活気もない息子に
とってもくだらない質問は
余計に刺激かも とは分かってるけど
敢えて聞くわたし。
「今日は生サバ買ったんやけど、
煮て欲しいか 焼いたり他に何か違うのがええかな、まぁ希望があればな、と思うけどさ。
特にないか?」
すると
静か〜な声で「どうでもええ」
(なに?)私の頭に なんですって?の小さな稲妻が走る、
その反応が起こるが早いか
息子は
「あ、どうでもええと違うてどっちのでもええてことや」と言い直して静かになった。
特にそれに応えることもなく
私は
冷蔵庫からサバを取り出し
サバだけに集中することにした。
『自分の機嫌は自分で取る』
という言葉をたまに聞くが
それは難しい。
人が関わっていれば
その問題を除けといて
自分の機嫌とりをすることになる。
どこかで引っ掛かっている何やら知らないけど鬱陶しい気分は
自分の機嫌を取ってる傍らでちらちら
チラつく。
集中集中!
サバに集中!
ぐつぐつ煮える、次第に甘辛い煮付け
に仕上がっていく匂いが台所で飽和して
そろ〜っと漂っていく。
(煮付けにしたんか)と
思ってるか思ってないか
そもそも息子の機嫌は知らないが
夕食時にまで
持ち越していたので
よほどかな。
「好きな切り身のお皿を選び〜」と
私が言って
息子が取り上げた鯖の煮付けが
美味しく喉を通っていたらいいんだけどな、
と思った昨晩の 鯖の煮付けのお話
おしまい
お読みくださいまして
ありがとうございました🐟
