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海外赴任で怖いのは、英語より「判断のズレ」だった|知らないうちに信用を落とす12の場面

海外赴任が決まったとき、一番心配だったのは英語でした。

会議についていけるのか。現地社員とうまく話せるのか。言いたいことをちゃんと伝えられるのか。

実際、英語で困ることは何度もありました。

でも、しばらく働いてみて、それとは別の難しさがあることに気づきました。

英語なら、分からなかったことに自分で気づけます。

聞き取れなかった。言いたいことが出てこなかった。相手の言っている意味が分からなかった。

自分でも分かります。

仕事の判断は、少し違いました。

自分では普通に仕事をしている。日本では同じやり方で問題なかった。むしろ、それなりに評価されてきた。

だからこそ、

自分の判断がズレていることに気づきにくい。

これが海外で仕事をしていて、思っていた以上に難しかったことです。

仕事自体は、一応回ってしまう

たとえば、現地社員に頼むより自分でやった方が早い。だから自分でやる。

悪いニュースも、原因が分かってから報告した方がいいと思って、まず自分で何とかする。

本社から来た依頼を、英語にしてそのまま現地へ送る。日本でやってきた方法を、現地でも同じように求める。

どれも、その瞬間だけを見ればおかしな判断ではありません。実際、それで仕事が進むこともあります。

だから余計に気づきにくい。

でも続けていると、仕事が自分に集まってくる。現地社員が自分で動かなくなる。「もっと早く言ってほしかった」と言われる。本社と現地の間を何度も往復する。

少しずつ、別の問題が出てきました。

そこでようやく、

「英語だけの問題じゃないな」

と思うようになりました。

海外に出て変わったのは、「正解」より判断の基準だった

海外で働いていて、以前よりよく考えるようになったことがあります。

自分でやるのか、任せるのか。今報告するのか、もう少し待つのか。日本のやり方を守るのか、現地に任せるのか。本社の依頼をそのまま伝えるのか、一度こちらで整理するのか。

どちらかが必ず正しいわけではありません。

自分でやった方が早いこともある。早く報告しすぎれば、逆に細かく管理されることもある。現地に任せすぎれば、本社が求めるものとズレることもある。

AにもBにも、それぞれ良いところと副作用があります。

海外で仕事をするようになって変わったのは、「どっちが正解か」より、

「今回は何を優先して決めるか」

を考えることでした。

この記事では、私自身が実際に迷った12の場面を取り上げます。

海外で働く人全員に当てはまる正解を書くつもりはありません。私自身、今でも迷うことがあります。

ただ、「こういうとき、何を見て考えているのか」なら、これまでの経験からかなり整理できるようになりました。

こんな場面で迷ったことはありませんか?

  • 現地社員に頼むより、自分でやった方が早い

  • 任せたのに、相手のやり方を見ると口を出したくなる

  • 「今回だけ」のつもりで仕事を引き受けたら、自分の担当になっていた

  • 問題が起きたけれど、原因が分かるまで報告を待つか迷う

  • 自分で何とかできそうだけれど、上司に上げるべきか分からない

  • 会議中に判断を求められ、その場で答えるか持ち帰るか迷う

  • 現地社員の反応が微妙なとき、そのまま押していいか迷う

  • 日本のやり方をどこまで求めるべきか分からない

  • ある程度完成してから見せるか、途中で方向を確認するか迷う

  • 本社の依頼を、そのまま現地へ流していいのか迷う

  • 本社と現地で意見が割れ、どちらを優先するか迷う

  • 会議で分からなかったことを、その場で聞くかあとで聞くか迷う

私自身、ほとんど全部で一度は迷いました。

その中でも、最初に何度もやっていたのが、

「自分でやるか、現地社員に任せるか」

です。

たとえば、「自分でやった方が早い」とき

現地社員に仕事を頼めば、説明して、途中で確認して、必要なら修正する。自分なら30分で終わる仕事に、1時間以上かかることもありました。

なので最初は、「これなら自分でやった方が早いな」と思って、自分でやることがかなりありました。

実際、一度だけならその方が早いです。

でも、これを繰り返していると、

半年後も同じ仕事を自分がやっています。

現地社員はその仕事を経験しない。こちらには仕事が残る。そしてまた、「自分でやった方が早い」となる。

ここで初めて、今日30分を節約することだけで考えるのは違うのかもしれない、と思うようになりました。

今は、

「今日どちらが早いか」ではなく、「半年後、この仕事を誰ができるようになっていた方がいいか」

も一緒に考えます。

ただし、何でも任せればいいわけではありません。間違えたときの影響が大きい仕事もある。自分にしかできない仕事もある。相手がまだ経験していない仕事もある。

つまり、ここでも単純な正解はありません。

この先では、この「自分でやる?任せる?」を含めて、海外で迷いやすかった12の場面について、

私自身がどこで迷ったのか。
AとBにどんな副作用があったのか。
最終的に何を見て判断するようになったのか。

まで書きました。

この先では、「自分でやる?任せる?」を含む12の場面について、

・Aを選ぶと何が起きるのか
・Bを選ぶと何が起きるのか
・それぞれにどんな副作用があったのか
・最後に何を見て判断するようになったのか

まで、私自身の経験をもとに整理しました。

現地社員への任せ方、悪いニュースの報告、本社との調整などで、
「これ、どっちで進める?」と迷ったときに戻ってこられる判断集として使ってもらえればと思います。


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