27歳って、なにしてたっけ?『ホーム スイート ホーム』を観て、ちょっと昔にタイムスリップ。
映画『ホーム スイート ホーム』を観てきた。
きっかけは、大原優乃さんと山谷花純さん。大原優乃さんは、最近になって自分がかなり好きなんだと自覚した人。山谷花純さんはニンニンジャー。そう、モモニンジャーのカスミねえ。
つまり、入口はだいぶ邪な感じでした。
簡単なあらすじは以下。
舞台は2026年。祖父の代から続く煎餅屋を継いだ27歳の植木一郎の前に、ある日、押入れから未来の家族が現れる。28年後から来た息子の英郎と、56年後から来た孫の史郎。
ところが、ちょっとしたことから未来が変わってしまい、英郎と史郎が生まれてこないことになってしまう。未来を元に戻すため、3人は時空を行ったり来たり。そしてたどり着いたのが1999年。そこで一郎は、若き日の父・耕太郎と出会う。
父、息子、孫、ひ孫。4世代なのに、なぜか全員27歳。そんな不思議な4人が集まる、タイムスリップ家族コメディ。
今回、映画館の大きなスクリーンで大原優乃ちゃんを見るのは初めてだった。
おお、大画面でもかわいいな。笑うと歯がきれい。芸能人は歯が命。……って、これも平成か。
声も強い。画面に映っていなくても、声が聞こえた瞬間に存在感がある。YouTubeなどで見る大原優乃さんとは、ちゃんと別人だった。映画の中では、煎餅屋のかわいい奥さんに見える。
俳優ってすごいな。
ただし、出演時間はもっと欲しい。
もっと優乃ちゃんを出せーー。在庫が足りないぞー。増産や!!
もちろん、映画そのものも面白かった(じゃないと感想文書きません)。
最初は、未来から息子と孫がやってきた状況を一郎が理解するまでは、やや間延びしていた。でも、全員の関係が見えてきてからはテンポがいい。クスッと笑う場面がちょこちょこあって、最後には少しだけ心が温かくなる。
地味めな映画だと思う。けど、私はこういう映画がけっこう好きかもしれない。
そして主人公の一郎を演じた八村倫太郎さんも良かった。観ながら、「この人、誰だろう。なんかけっこう好きかも」と思っていた。この人は、また別の作品でも見てみたい。
エンドロールで流れる歌も良かった。
調べてみたら、主題歌は、八村倫太郎さんが所属するWATWINGの「My Sweet Place」。八村さん自身も作詞・作曲に参加しているらしい。
役者として気になって、歌もいいなと思ったら、同じ人がそこにもいた。けっこう得した気分♪
エンドロールでは、もう一つ発見があった。原作が舞台作品だった。言われてみれば、ほとんどの場面が居間で進んでいる。そういうことね、舞台っぽい。
その一方で、コンビニや中華屋など、居間の外で起きている何気ない場面を写真で見せる演出が入る。あれも好きだった。ずっと同じ部屋で話しているはずなのに、世界がそこだけで閉じている感じがしない。
あと、1999年も懐かしい。
ノストラダムスの大予言。あったなあ。
ただし、黒電話が出てきたところでは、「いや、1999年に黒電話はかなり少ないだろ」とは思ったぞ。
1999年だよ。パソコンだって普通にありました。Amazonもあっただろ、と思った(noteを書く前に調べたら、Amazon.co.jpの日本でのサービス開始は2000年とのこと。おれの記憶、おしい!! ほぼ正解)。
そして、この映画ではレッドブルがキーアイテム。何度も見ているうちに、普通に飲みたくなりました。
実際に飲んでる場面はないんだけどね。レッドブル、強い。翼を授ける〜♪
そして、この映画でいちばん印象に残ったのは、一郎が、自分を身ごもっている母親のお腹に触れる場面だ。
一郎の母・良子を演じているのが山谷花純さん。一郎の手を取って、自分のお腹にそっと触れさせる。その手の取り方が、とても優しかった。
ああ、お母さんだな。
そう思った。
自分がまだお腹の中にいる。その自分に、未来の自分が触れている。タイムスリップものだからこそできる、不思議な場面。
ちょっとだけ泣いた。
映画の中には、親父は最初から親父なんじゃなくて、だんだん父親になっていく。そんな意味のセリフがあった。
たしかに、そういうものなのかもしれない。
私は27歳のときに結婚した。
4世代の男たちが全員27歳で並んでいるのを見ながら、「自分が27歳のとき、何してたっけ」と考えた。
仕事も分かってきて、
「俺、けっこう仕事できるんじゃね?」
くらいにはイキっていた。
今の自分が当時の自分を見たら、かなり恥ずかしいので、調子に乗るなと説教したい。
そんな自分が「父親になった」と実感した瞬間を、映画を観たあとに思い出した。
長男が生まれたときは、もちろんものすごくうれしかった。でも、「父親になった」と実感したのは、その少しあとだったと思う。
初めて長男にミルクをあげたとき。
小さな口で、一生懸命ミルクを吸っていた。その姿を見ながら、
「こいつ、一生懸命生きてるな」と思った。
これは今でもよく覚えている。
子どもが生まれた瞬間に、いきなり完成形の父親になるわけではない。ミルクをあげたり、抱っこしたり、泣かれたり、困ったりしながら、少しずつ父親になっていく。
私もそうだったのかもしれない。
最近は、鏡を見ると父親に顔が似てきたと思うことも増えた。父親は、私にとっては最初から「親父」だった。でも当然、父親にも27歳のころがあった。
そして自分も、いつの間にか父親側の年齢になっている。
なんだか不思議だな。
考えてみれば、映画の中でタイムスリップしていたのは、一郎たちだけではなかった。
私もこの映画を観ながら、27歳だったころや、長男にミルクをあげた日のことを思い出していた。
映画をきっかけに、自分もちょっとだけ昔へタイムスリップしていたかも。
『ホーム スイート ホーム』。
このnoteのことを考えているうちに、変なイメージが浮かんだ。
ホームボタンを押したら、スイートホームにつながっていた。
そんな映画だったのかもしれない。
大原優乃さんを観に行った。モモニンジャーも観に行った。そして帰るころには、自分が初めて長男にミルクをあげた日のことを思い出していた。
クスッと笑えて、少し心が温かくなる映画です。
初日の午前、劇場のお客さんは、私を含めて4人だった。
少ないよ。
派手な映画ではないけど、このまま埋もれてしまうのは、ちょっともったいない。
個人的には、親をやってる人に観てほしい映画です。観たあと、少しだけタイムスリップするかもしれません。
【追伸】
コングラいただきました!!
読んで、スキくださった方ありがとうございます。地味かもですが、いい映画だと思います。良かったらぜひ。


