「失敗しないこと」を目標にすると、感動は生まれません
ミスをした日に、私はお客様の一番の味方になれました
『失敗はするもの しかしそれを上回る感動というものがある』
この格言を、私は特に、真面目で責任感の強い方にこそ届けたいと思っています。あなたが今、眠れないほど落ち込んでいるとしたら、なおさらです。
「絶対に失敗できない」という重圧
「一生に一度の晴れ舞台に、失敗は絶対に許されない」。
ウェディングに携わる者であれば、誰もがこの重圧と闘っています。分刻みの進行、関わる大勢のスタッフ、そして急な天候の変化。
たとえば、歴史ある神社での厳かな挙式から、風情ある老舗旅館での披露宴、そして場所を変えての和やかなパーティへ。舞台を次々と移しながら紡いでいくような複雑な一日において、どれほど完璧に準備をしても、想定外のトラブルやヒューマンエラーは起こり得ます。
けれど、現場で本当に恐ろしいのは「ミスが起こること」そのものではありません。
ミスを取り繕おうと言い訳をしたり、マニュアル通りの冷たい対応をしてしまったりすることです。
私自身、過去に段取りのミスを隠そうとして、結果的にお客様の信頼を決定的に損なってしまった手痛い経験があります。あのとき私が守ろうとしていたのは、お客様ではなく、自分の評価でした。今でも思い出すと、耳が熱くなります。
「失敗しないこと」ばかりに心を奪われていると、目の前のお客様の感情に寄り添うことを忘れてしまうのです。
――ここまでが、多くの方が現場で抱えている実感です。
ここから先は、なぜそうなるのかという原理原則と、明日から具体的に何をすればいいのかをお伝えします。上書きできる失敗とできない失敗の違い、そしてミスの直後にお客様が見ている三つのこと。
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