【完全ネタバレ】アルゼンチンが舞台の映画『ペンギン・レッスン』【映画感想文】
オタワからこんにちは。Chaiです。
12月5日公開という情報が入ってきたこの映画。
『The Penguin Lessons』。
南米から帰ってきて、今年2本目に見た映画です。
アルゼンチンが舞台ということで、2月か3月にはりきって見に行きました。
概要:
トム・ミッチェルのノンフィクション「人生を変えてくれたペンギン・海辺で君を見つけた日」を原作に描くヒューマンドラマ。
軍事政権下のアルゼンチンを舞台に、人生に疲れた英語教師と一匹のペンギンの出会いを描く。
あらすじ:
アルゼンチンが軍事政権下にあった1976年、イギリス人の英語教師トム(スティーヴ・クーガン)は、名門寄宿学校に赴任する。
人生に希望を見いだせずにいた彼は、旅先で重油まみれになった死にそうなペンギンを見つけ、そこで知り合った女性と共にペンギンを救う。
その後その女性に振られ、ペンギンだけがトムのもとに残されるものの、ペンギンは彼のそばを離れようとはしなかった。
作品情報:https://www.cinematoday.jp/movie/T003...
日本での劇場公開:2025年12月5日
制作国:イギリス、スペイン
かわいくて、シュールで、でも最後は泣かせてくる英語の映画
こんな方におすすめ:
南部の南米に行ったことがある
アルゼンチンに興味がある
軍事政権に興味がある
ペンギンが好き
自由に発言できる世の中ってありがたいよね!と思っている方
ペンギンで油断しているといつの間にか軍事政権との駆け引きに巻き込まれる
話の軸は
英語教師
ペンギン
私立学校の生徒
宿舎で働く女性
英語教師はアルゼンチンまできたのに何もかもがうまくいかない
ペンギンがあんな温暖な場所に来るわけがない
私立学校の生徒はいいとこのぼんぼんで性根が悪い
宿舎で働く女性が人間関係をつなぐいいスパイスになっている
映画に出てくるペンギンはフンボルトペンギンです。
アルゼンチンではマゼランペンギンが多いです。
主人公がペンギンに出会ったウルグアイのプンタ・デル・エステに行ってきた!
主人公が休暇を利用して行った、プンタ・デル・エステ。
私たちもクルーズの寄港地で観光してきたばかり。
「ほら、行ってきて良かったでしょう?人生は何が役に立つのかわからないんだよ。」と夫に説教くさくささやく。
南米屈指の高級リゾート地で、南南米(みなみなんべい)のハワイと言っても過言ではない。
街並みがきれいで、人が穏やかで、シーフードがおいしくて、観光資源が多い。
ロマンスが生まれるところとしてはすごくいいと思う。
ウルグアイはブラジルから独立しているので、ポルトガル色が濃い。
アルゼンチンとの微妙な街の作りの違いも感じ取ることができた。
その微妙さは、中国と韓国の違いみたいな感じです。
ーーー ここからネタバレ ーーー
「私、結婚してるの。」のひとことですべてが終わり、休暇もなんだかおもしろくない。
ただ、あんなところで、重油流出事故があったなんて、甚だ迷惑だったと思う。
そこに大量の油にまみれた、大量のペンギンが流れ着くというのも珍しい話だった。
その中の1羽が何度試みても主人公から離れず、仕方なくアルゼンチンに連れて帰るという、すごい話だ。
特に宿のバスルームに置いてこようとして、失敗するシーンがいい。
今なら100%アウト!
検疫でアウト!
税関でアウト!
しかも「縦型トートバッグに入れて連れて帰る」というのんびりした話でびっくりしてしまう。
若干、はみ出てる。 笑
どないなってんねん、アルゼンチンの入管は!!
生徒とペンギン
この学校のある地域がいかにも郊外という感じで、アルゼンチンの広さを感じさせてくれる。
それが開放的であり、閉鎖的でもあり。
高級寄宿舎学校らしく、いじめは当然ある。
主人公と生徒の関係もうまくいかない。
ところがある日、宿舎で世話をしている女性がペンギンを見つけてしまう。さらに、主人公は授業にペンギンを連れていく。
そこから人間関係がうまくいくようになる。
ペンギンも学校生活を楽しむところがいい。
ペンギンのために、プールを貸し切りにするシーンもいい。
そして、そのペンギンが死んでしまったあと、みんなで葬儀をするのもすごくいい。
みんなの心がまとまるいいシーンです。
どこが軍事政権の話なの?
そう、そう思わせるのよ、途中まで。
あまりにも日常に溶け込んでるから、伏線回収に時間がかかるのよ。
何気ない日常のお買い物。
いつの間にか消える人々。
周りを歩いている人たちは一般市民なの?
それとも軍部の人なの?
敵なの?味方なの?
ペンギンのエサである魚を買いに行っていた魚屋さんが急に閉店
↓
ある日突然拉致・連行されていた
寄宿舎で世話をしてくれていた娘さんもどこかに連れ去られる
↓
最終的に寄宿学校に帰ってくる
✨✨✨
娘さん救出のために、ペンギンをうまく利用して情報機関の人と駆け引きをする。
これが一番の見所です。
情報機関の人の娘をペンギンでおびき寄せる
情報機関の人とカフェで同席する
何気ないおしゃべりに見せかけて駆け引きする
この話の内容と、娘さんの愛らしさと、ペンギンの無邪気さが、
何とも言えない、軍事政権下の雰囲気をかもしだしてます。
アルゼンチン人を拉致するのは簡単だけど、イギリス人を連行すれば必ず国際問題になる。
そこが彼の役割なのかなと思いました。
まとめ
軍事政権下や独裁政権って簡単に拉致・連行・暴行・拷問されます。
言いたいことが言えず、言ったら捕まえられて、死ぬこともある。
周りも助けようがない。
南米はどの国もこのような状況を体験しました。
特にアルゼンチンは経済がいい時もあったけれど、やはり、言いたいことが言えない、書きたいことが書けないという国や時代に生きるって、すごく大変なんだなと思いました。
私はのほほんと生きてきたし、日本とカナダしか知らないけど「平和な時代と国で生きさせてもらえて良かったな」と心から思えた映画でした。
noteで発信できるって、すごく幸せなことなんですね!
やっぱり英語は分からないけれど、旅の予習のおかげでなんとか理解できた感じです。ああ、日本語字幕で見たい!!
✨✨✨
もっと深い話がお好きならブラジル映画もおすすめします。
『アイム・スティル・ヒア』
ブラジル映画史上初のオスカー受賞作品です。
冒頭からえげつないです。
2月に映画感想文を書く予定です。
✨✨✨
今日も最後までありがとうございました。
おわり、またね!

