レバレッジETFに規制(韓国)
【規制】2026年7月17日
市場の急変動と個人投資家の巨額損失を受け、韓国金融当局は個別銘柄を対象とするレバレッジ型・インバース型(レバブル)ETFの新規上場を一時停止すると共に、8月5日から投資に必要な最低預託金が従来の1000万ウォンから3000万ウォンへ引き上げなどの措置を決定しました。
7月24日に、韓国金融当局は、個人投資家の投機抑制と市場の安定化を図るため、単一銘柄レバレッジETF・ETNの最低証拠金(基礎証拠金)の引き上げを決定し、実施日を当初予定の8月5日から7月31日に前倒しすると発表しました
また、対象銘柄が全面的に禁止され、11月から売買単位が1口から20口へ引き上げられます。

(なぜ規制に?)
SKハイニックスやサムスン電子のレバレッジ型商品が人気を集めている最大の理由は、AIブームを背景に急成長する同社の株価上昇を捉え、短期間で高いリターンを狙いたいという個人投資家の需要が爆発的に高まりました。
しかし、7月中旬、米国市場での半導体株安やマクロ経済の悪化を受けて両社の株価が2桁台の急落する場面もありました。急落を受け、一説には120万を超える信用取引口座が追証発生ラインに達し、わずか10日間で4258億ウォン(約460億円)規模の強制決済が執行される事態となったとの報道もありました。。この強制決済による売り圧力が、さらなる株価下落を招く悪循環を生みました。
レバレッジ型ETFは「相場下落時に機械的に売り増す」構造を持つため、この急落がさらなる下落を加速させる要因ともなりました。
そうした状況を受け、韓国の李在明大統領は2026年7月15日、株式市場の乱高下の原因となっている半導体株(サムスン電子およびSKハイニックス)の「単一銘柄レバレッジ型ETF」に対し、迅速な補完策を講じるよう関係当局に指示を出しました。


【レバ商品】
「レバ商品(レバレッジ商品)」とは、元手の資金(証拠金など)を元に、日経平均株価やS&P500などの特定の株の日々の値動きの数倍(例:2倍、3倍)の利益を狙う金融商品の総称です。少額で大きなリターン(てこの原理)を期待できるのが特徴です。
但し、デメリットは、相場が下落した際の損失拡大リスクと、相場が上下に変動を繰り返すことで基準価額が少しずつ削られていく減価(複利効果の罠)です。長期保有やボックス圏の相場では、元の指数が上昇しても利益が出にくく、中長期投資には不向きな点です。相場急落時には、レバ商品の運用を維持するため、取引終了間際(引け際)に大量の機械的な買いや売り注文が発注されることがある事は覚えておきましょう。


(8/4〕
韓国半導体大手2社の株価に連動するレバレッジ型上場投資信託(ETF)の取引が急減している。市場の変動性を高めていたこれら商品の需要を抑えるため、当局が規制強化に乗り出したことが背景だ。
SKハイニックス株に連動する韓国最大の個別株ETFは、3日の売買高が5900万口と、6月4日以来の低水準となった
あわせ読み
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