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青板に描く【短歌】

黒板にチョークが走る音がする
空ばかりみて雲を描いて


ひとりで足りるとは思えなかった
貧しきものでもいいとして生きる


半月明るく輝いて
片割れは眠れるようにと静かな夜


なんの秘薬を飲んだの
誰彼に嫌われても信じた切実


対立の溝に落ち行く悲しみ
その一滴として沁みて在る地に


盲目、きみを見られぬが
沁みた感触、心の中に咲く蓮の華


文化祭風に乗って流れた調べにはじめてのあいを空に魅る


黄金の稲穂の波にきみを引き入れ
姉妹のように駆け回る


秋の気配か、ヒグラシを聞く縁側に
斜陽の影が伸びてくる


ミンミンとギリギリに立たされても
窓の向こうは海辺の空かな


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