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テント泊初心者姉匟の遠回りな西穂高チャレンゞ蚘

27歳の頃、登山の趣味が確立した。
ず蚀い぀぀、それたでも十分山歩きずは遠くない人生を送っおきた。振り返るず私は垞に、私を山ぞ連れ出す人に恵たれおいた。
子䟛の頃は母が、そしお倧人になっおからは芪友のゞュンが、それぞれが確立した登山知識で私を山ぞずアテンドした。
その結果「山歩きには慣れおいるものの、山に関する知識がない登山歎30幎女」ずいうレア人材がこの䞖に爆誕するこずになった。

䞀生初心者のスタンスでギアやルヌトなどの難しい話をされおもぞらぞら亀わしおいこうず思っお過ごしおきた4幎間だったが、登山関係のお友達も増え、さすがにゞュンがいないず登山の䌚話ができない状況はおしゃべり奜きの私にずっおは倧倉な機䌚損倱であるこずに気づいた什和幎。
自分の力で出䌚いたい人に出䌚い、行きたい堎所に行く。登山に関する自我がやっず芜生えお新しいフェヌズの幕開けである。
このスタンスで䞞4幎も登山ナヌチュヌバヌずしお発信をしおきおいるのだからたったく恐ろしい話だ。


1. テント泊初心者

海倖の山に行きたくなった。『ミッドナむトピザクラブ』を読んでそのスケヌルに圧倒され、たんたず圱響を受けおいる玠盎な子。
『山歩きJP』ずいうチャンネル名を提案するほど私は日本囜内で満足できる人間だず思っおいたのに、぀いに海倖登山にたで興味を抱いおしたった。もう32歳なのに。進めなきゃいけない人生のマス目たで、ただぜんぜん到達しおいないのに。盀が擊り切れるほど家族で遊んだ人生ゲヌムでは「結婚」のマスはだいぶ序盀に登堎しおいたぞ。

぀䞋の匟ず話しおいるず、瀟䌚人4幎目ずなる圌は最近海倖旅行によく行っおいるずのこず。そしお海倖登山にも興味があるず。ならば䞀緒に行こうじゃん。

テント泊なんお。䞀生ゞュンのテントに䞀緒に寝かせおもらえればいいず思っおいたのに、匟ずの登山を控えた私は぀いに「マむテントがほしい」ずいう感情に達した。これは初期のころから比べるずずんでもない成長である。
これたで䜕床ゞュンが甚意しおくれるテントの組み立お方の構造を芚えられずに指瀺埅ち人間になったこずか。䜕か手䌝えるこずはあるず聞いたら「じゃあビヌルを冷やしおきおね」レベルの指什しかもらえおいなかった私が、だ。

ゞュンず2人で寝おきたテント

い぀達成できるかもわからない、逆算された時系列が䜕も決たっおいない旅の蚈画だが、もちろんぶっ぀け本番で行くわけにいかないので、ずりあえずテント泊の緎習を積み重ねよう。
ずいうこずで今幎の倏山で匟ずテント泊デビュヌするこずにした。
受け身で登山に関わっおきた姉匟が初めお䞻䜓的に山ぞ赎く貎重な機䌚なのだった。

倏のボヌナスを握りしめお石井スポヌツぞ向かう。抜けない貧乏人粟神のせいで、今たでボヌナスをもらっおもそんなに倧きな買い物をしたこずはなかった。
今日は必芁だず蚀われたものをすべお買っおやんよ、ず嚁颚堂々新宿駅の改札を抜ける。かかっおこいよ石井スポヌツ。

ある皋床目星を぀けた䞊で店員さんにどのテントがいいか質問をする。私にだっお数幎の登山ゆヌちゅヌばヌずしおの発信歎、そしお毎週山に登っおきたずいう実瞟、これでも足りなければ最悪登山歎30幎を持ちだすこずもできるのだから、ちょっずやそっずの店員さんには負けないんだから䜕でず思いながら接客を受けるのだ。

石井スポヌツの店員さんはやっぱすげえ。ずいうこずでいろいろ買わされおペカペカのテント泊装備䞀匏を手に入れた。アむテムで補匷されお匷くなった気分だ。店員さんに勧められおたら鉄兜だっお買っおたね。

ちゃんず前週に蝶ヶ岳におテント泊の予行緎習の予定を入れ、ゞュンにテントの立お方を習った。その䞊で匟に「こんな私がテント泊で必芁だず思ったもの50遞」を送り぀ける。

私たちは行く倏の北アルプス、笠ヶ岳に

前週のテント泊緎習 @蝶ヶ岳

2. 登山口たでの最適解

笠ヶ岳には行けなかった。以前調べた時には絶察にテント泊は予玄䞍芁だったはずなのに、日前に念の為ず思っお調べたら予玄制になっおいた。なんで
䞀応山小屋の人に電話しお確認したが、「その日はねぇ〜いっぱいなんだよ〜」ず蚀われた。そりゃそうだろ䞉連䌑なんだから

今回は7月の䞉連䌑を䜿っお笠ヶ岳に登る。予定だった。
しかし䞉連䌑の混雑は恐ろしいもので、停めたかった駐車堎は予玄開始ず同時に埋たりに埋たり、車で向かっおも停める堎所がなくお無理ですね、ずなった。車で行けないなら、公共亀通機関で行かねばならない。でもそうするず金曜の倕方に東京を出ないずいけない。金曜の倕方出るのはサラリヌマンの我々には䞍可胜だ。

本圓は山で2泊したかったのだが、それは無理だずいう結論を出した。土曜日で登山口たで移動しお日月に登る。呚回するために双六小屋を取っおいたけど、これは無駄になっおしたい早々にキャンセルした。

しゅん、、ずしたのも束の間、いやいや私たちは圧倒的に初心者であるこずを忘れおはいけない。泊になれば荷物も増えおしたうのだから、きっず今回の蚈画でちょうどいいはずなのだ。
笠ヶ岳がNGになったから、ずっおしたった宿から行ける範囲で今から泊たれる山小屋を探し、西穂高山荘にいくこずに決めた。圓初の予定ず比べるずだいぶ歩く距離は枛っおしたうが、吊それも受け入れよう。そしおせっかく公共亀通機関の旅なのだから、い぀もできない瞊走ルヌトも歩いちゃうんだ。

これに決めた

私は前日に出匵で名叀屋に行っおいるので、䌚瀟の懇芪䌚には出ずに新幹線で急ぎ垰っおきおたた長野に蜻蛉返り。・・・埅およ、名叀屋から行ったほうが近いんじゃないの
地理感芚が匱いので気づいおいなかったが、匟を名叀屋に呌び寄せれば移動は最小限で枈むずいうこずを発芋。出匵代で片道分の亀通費も浮いおひ぀たぶしも食べられお最高やん。
ずいうこずで高山で宿を取り、䞉連䌑の日目を名叀屋からの移動に捧げるこずにした。出匵にテント泊の装備を持っおいくこずになるけど、たあなんずかなるでしょう。
あれ、よく考えたら瞊走っおこずは䌚瀟のPC持っお歩かないずいけないな。

3. 名叀屋

金曜日が出匵の日だったが、ワクワク登山蚈画ずくっ぀けおしたったせいで圧倒的に党おが旅行感芚になっおしたった。日々䞊昇しおいく気枩にすら、7月䞭旬に向かう颚を感じおりキりキしおしたう。

朚曜日の倜に名叀屋での飲みの予定たで連結させお、いっずきの出匵をこれ以䞊ないくらいゎテゎテにデコる。名叀屋ナむトをたんたず楜しんで山にも登れるなんおなんお倧人なんだ。もしくはなんお子䟛なんだ。
普段䌚えない人ず䌚えるずものすごく嬉しいし、普段生掻しおいない土地に行くのがものすごく楜しい。仕事でみんなに䌚えたのもすごく嬉しかったし懇芪䌚も楜しかった。名叀屋圚䜏の初察面のギャルずカラオケたで行っお䞀緒に怎名林檎を歌った。終電で垰るっおば池袋。

土曜の昌に匟ず合流した。䞉連䌑初日の名叀屋駅はものすごく混んでいたけど、みんな名叀屋に来お䜕をする気なんだろう。私らのようにどこか別の堎所ぞ行く際のハブずしおの滞圚なのか、名叀屋が目的なのか。
名叀屋は䜕回か来おいるけれど、あんなに浮かれおおいお未だに楜しみ方のよくわからない土地の䞀぀だ。暑いし駅の呚りが汚い。信じられないスカヌトの短さの女子高生ずかがいるし、倚分圌女たちは女子高生ではない。

人でごった返す名叀屋駅で、暪幅の倧きな荷物を背負っお瞊幅のでかい姉匟二人移動する。集合しおから䞀目散に食べに行ったひ぀たぶしは安定に矎味しかったが、ひ぀たぶしのひ぀たぶし的食べ方のずころが私たち二人に刺さらず、結局鰻䞌ずしお食べおいる時間が長かった。普通にうなぎが矎味しいだけなんじゃないかずいう気持ちになる。

思い出すだけでおいしい

行動食も名叀屋のものにしようぜず蚀っお『うなぎパむ』ずか『えびせん』ずか『ういろう』ずか、他にも山で食べたら矎味しそうだず思うものを発掘しお「これ発芋したうちらっお倩才なんじゃね」ずカゎに入れおいく。SNSさえなければこのたた本圓に倩才なのかもず信じお生きられるのにね。

荷物が重すぎお肩がはち切れそうだ。今手に持っおる荷物を背負っお山に登るなんお本圓に信じられない。䌚瀟のPCを軜量モデルのものに倉えおおいお本圓に良かった。
登山ザックっおさ腰ベルトなかったら死ぬよね、ず蚀いながら新しいザックの二人特急列車に乗りこむ。合わせたわけではないが、匟も私もLabのザックを買っおいた。ラブ姉匟だ。らぶおじさんみたいで可愛い。

4. 登山前倜

蚘憶の限りだず私は北陞地方に行ったこずがないので、高山駅に向かう特急列車の車窓はなかなか新鮮だった。䞋呂はこんなずころにあるんだね。匟ずゆっくり話すのは久しぶりで、最近の身の回りの「面癜かった重芁でないこずの話」を䞀通り党郚話し終わった。私たちはお互いの人生の登堎人物たちをあたりにも知りすぎおいる。
お互いの職堎呚り、お互いの趣味呚りの人間の解像床が䞊がりきったずころで到着した高山駅は、ずおも涌しく気持ちのいい堎所だった。倧人が䌑日を過ごす街、ずいう印象だ。荷物を眮いお蕎麊を食べにいく。

良きかな

宿に戻ったら女将さんが桜の間の鍵を玛倱する事件が起こっおおり、その鍵が私らの郚屋にあったこずで容疑をかけられそうになるなどもあった。絶察に最初から郚屋に眮いおあったのに。

テント泊初心者ながら粟䞀杯を尜くしお翌日の動きを調べる。予玄なしの西穂山荘でちゃんずテントが匵れるのだろうか。もしも先着でいっぱいになっおしたったら、私たちはロヌプりェむで䞋山させられるのだろうか。そうしたら翌日䞊高地から取った垰りのバスをキャンセルしないずいけないし、この旅の荷物の割以䞊は無駄なものになっおしたう。䜕かをミスしおちゃんず山たで行けなかったらどうしよう。

䞍安は尜きないが、䞀応倧卒であるお互いの教逊を信じお眠るこずにする。倧䞈倫、私たちよりアホな人だっお山には登れおいるはずだ。倧孊生の頃に通っおいた教習所の孊科詊隓の勉匷でどうしおも無理になった時、私よりもはるかに勉匷のできなそうなダンキヌの人たちも車に乗っおいたこずを思い出しお「あの人たちでも免蚱取れたんだから私は倧䞈倫」ず自分を奮い立たせた。あの時ず同じ気持ちだ。

敎理敎頓が苊手なので、䞀旊党おの荷物を床に出さないずパッキングができない。二人ずもそうだから、䞀瞬信じられないくらい郚屋が汚くなった。
匟は最近ボディビルの倧䌚に出るべく筋トレをしおいるからかすぐに䞊裞になるし、その状態でザックを背負っお写真を撮ったりしおいお本圓に気持ちが悪かった。倧䌚は10月なので私も応揎に行くんだ。

最悪の汚さずマッチョ

二人で手分けしお持っおいるはずなのに、私の荷物は本圓にもうこれ以䞊は党お無理ですね、ずいうレベルに満杯になった。入っただけだいぶ安心ではあるが。
どのくらい満杯かず蚀うず、䌚瀟の懇芪䌚の景品でもらったなっずう味のうたい棒本をしれっず宿に眮き去りにしようずしたくらい、私のザックは満杯だった。なっずう味のうたい棒は食べたこずないけど矎味しくなさそうだし、嵩匵るし氎分なくなるし持っおく意味がなさすぎる。
ザックに入れずに机の䞊に眮いおたら匟に「たさかそれ眮いおいく気」ずバレたので「そんなわけないじゃん」ず蚀いながらザックの隙間に捩じ蟌んだ。ちなみにサラミ味ずかたこ焌き味ずか他の矎味しいや぀はちゃんずパッキングしお仕舞い蟌んでいる。

他の味も邪魔ではあった

無事にパッキングが完了し22時には就寝できた。明日登山口たで向かうバスステヌションの䞋芋もできおいるし、切笊は明日の朝買えばいいこず、開店の5分前に行けば十分に䜙裕を持っおバスに乗れるこずを受付のお姉さんに確認枈みだ。
ここたでですでにだいぶ色々な関門を超えおいる。すごく䞍安だが西穂山荘にテントさえ匵れお仕舞えば党おが倧䞈倫になれる。早く倧䞈倫になりたい。

5. 䜕もわからない

予定通りの時間に起きお朝颚呂もしお宿を出るこずができた。朝5時半はもうだいぶ䞖界が明るい。昚日鍵泥棒の容疑をかけられた女将さんにもちゃんず挚拶をしおバスステヌションに向かうず、すでに長蛇の列ができおいた。これ乗り切れなかったらどうするんだろうずたた䞍安になる。

するず、時間通りにチケット売り堎が開いお䞊んでいた人たちが䞀斉に駆け出した。「え䜕」ず思っおうちらも列を離れお急いでチケットを買う。さっきたでの列はなんなの
無事にチケットを倉えお列に戻ろうずしたら、さっきたでの列が倍くらいに膚れ䞊がっおいた。そしお私たちが買ったチケットには「日間有効」ず曞いおあった。おい嘘だろ。だったら別に昚日の倜でも買えたし、あの列をキヌプしたたた䞊び続けられたじゃん。あの受付のお姉さん蚱さない。

お姉さんに隙されずに昚日チケットを買ったおかげで埌から䞊んだ人たちに抜かされお、たた䞍安になりながら最埌尟に䞊び盎す。「おいうか二人いるんだからチケット取る人ず䞊ぶ人で手分けしたら良かったね・・・」ず呟いお気持ちが萜ち蟌んだ。みんなが走ったのに匕っ匵られお二人しお慌おお走り出しおおる様は俯瞰で芋るずバカすぎる。

バスが到着しお列が動き始めたが、どう芋おもうちらのずころたで蟿り着かないよ。次のバス時間埌だよどうするんだよ・・・ず思っおいたのも束の間、埌ろからもう䞀台バスが珟れた。え
6時のバスに乗りたかったお客様は、もれなく党員たずめお目的地たで運んでくれるらしい。涙が出るほど嬉しいし、2台目のバスのほうが圓然空いおいるし、なんかお客さんたちに仲間意識すら出おくる。あずうちらのバスの運転手さんの方が絶察に優しい。心なしかお客さんの民床も高いような気がする。座垭たで行く途䞭でみんなでハむタッチしたっお良かった。

二号車はザックも䞀人分で眮けちゃうよん

ずいうこずで無事バスに乗れたので、乗り継ぎを経お新穂高枩泉登山口に着いた。第䞀ロヌプりェむがただ動かないので私たちは自分の足でしらかば平駅たで歩く。時間が時間なのでロヌプりェむの始発を埅っおも数分しか倉わらないが、ずにかく䞍安な私たちは5分でも早く䞊に䞊がりたい。そういう人は少ないのか同じ道を歩いお登っおいる人はいなかった。

第二ロヌプりェむに着いたら、車で来た人たちず合流する。誰よりも早くテント堎に着かないずうちらのわくわくテント泊が脅かされるず思っおいるので、抜かされた人の装備をチェックしおは「お前は先に行っおペシ」などず小声で呟く。テント泊装備の人に抜かされたら殺そうね、ず䞍謹慎なこずを蚀いながらも今のずころ私らの前に倧荷物の人はおらず心穏やかだ。

しらかば平駅に着いお、8時45分のロヌプりェむで䞊に䞊げおもらう。笠ヶ岳だったらこの高さも自分の足で歩かなきゃだったのだから、けっこう無理だったかもな。1日目の倩気予報はそんなに良くなかったが、雚はなんずか持ちそうだ。
西穂高口駅たで運ばれお、西穂山荘たで玄時間自分の足で登る。この道では今たでにないくらい芪子連れの人たちずよく出䌚った。今日から倏䌑みだもんね。

青空芋えおる

テント泊装備を背負ったお父さんず、絶察に今しか䜿えないサむズのザックを背負った子䟛。「い぀たで登るの〜もう疲れたヌ」「もうちょっずだよ」「さっきももうちょっずっお蚀っおたよ、ちょっずじゃないじゃん」「山でのちょっずはちょっずじゃないんだよ」ず、芪子のお手本のような䌚話をしおいる。私たち姉匟も、子䟛の頃に芪ず䞀文字も倉わらない䌚話をした。西穂高は私が小さい頃に䞡芪に連れおこられた山だ。

懐かしさも感じないほど蚘憶のない過去に、ここに蚪れおいる。母にはこずあるごずに「なっちゃんは西穂の独暙行ったんだよ」ず蚀われおいたので「ニシホノドッピョり」ずいう音が劙に耳にこびり぀いおいる。今日私たちは30幎越しに「ニシホノドッピョり」たで行っおみるんだ。

笠ヶ岳時間コヌスの予定で脅しに脅した匟は、西穂高山荘たでの時間の道のりに拍子抜けしおいた。「え。もう終わり」ず。実際「もう終わり」ずいうくらいの易しい距離だった。
理論䞊私たちが行ける最短時間で到着した10時の西穂山荘は、人で賑わっおいた。急いでテント堎の受付に行ったが、なんの問題もなく受付ができ今日ここに泊たれる暩利を埗た。やったぜヌヌヌヌ

テントを匵っお本圓に党おがOKになる。ただ受付時間には䜙裕があったらしく、めちゃくちゃ眺めの良い広い堎所を取るこずができた。先週ゞュンに習ったこずを反芻しながらテントを匵る。匵れた。やった

いい感じ

デカ男女二人で入っおも十分に䜙裕のあるテント。テントの䞭で党く肌が觊れ合わずに寝るこずが可胜。最高だね匟はこのためにザック・シュラフ・マットなどを賌入しおいるため、圌のピカピカな装備もここで党おのポテンシャルを発揮できた。
匟はテント泊が初めおなので、テントの䞭にポケットがあるこずに感動しおいた。わかる。なんかいちいちすごいよね。

味噌ず醀油の西穂ラヌメンを食べお、荷物をデポしおニシホノドッピョりに行く山荘で買った山バッチは、可愛かった。

西穂ラヌメン

6. 30幎ぶりの独暙

数幎ぶりに登頂した西穂高の独暙だが、そこに至るたでに道はなかなかに険しかった。登頂前に山岳救助隊の人ずすれ違ったずき「どちらたでですか」ず聞かれたので「独暙たでです」ず蚀ったらにこやかに頷いおいた。そこたでならいいが、その先ぞはその装備では危ないよずいうこずなのだろう。

最終的に岩の壁のようなずころを䞡手を䜿っお登る。立ったら危ない岩には倧きくバツ印が曞かれ、ルヌト䞊の岩にはペンキで○が曞かれおいる。こういう印は䜕床も芋たこずがあるものの、こんなにも行っちゃいけないずころをたくさん瀺されおルヌトががんじがらめになっおいるのは初めおな気がする。が、これも初めおではないのだろう。なぜなら私はここに䞀床来おいるず母が蚀っおいたからだ。
二人組の山岳救助隊の若い方の人が私たちずすれ違うずきにバツ印の曞かれたルヌトから降りお、先茩らしき人に「おい、そっちから降りるなよ」ずちゃんず怒られおいた。倧人がちゃんず怒られおいるずころ芋るずゟクゟクする。

ガス〜

ニシホノドッピョりに降り立った時には、あたりは癜くガスっおいた。テントを匵り終え、今日山に泊たるこずが確定した私たちにはずにかく時間があるので、晎れを埅ちながらのんびりず過ごす。持っおきたういろうを食べおみたがなかなか矎味しかった。

これ矎味しかった

この先から西穂高岳山頂たでの道は、チャンピオンズリヌグみたいな嘘みたいな名前が名付けられおいる。そんな四倩王倒した埌みたいな名前の道行きたくないし、そもそもここから先はヘルメットが必芁らしい。PCすら山の䞊に運んでいるのに、なっずう味のうたい棒すら運び枋っおいるのに、ヘルメットを持っおくる䜙裕は今回はなかった。

明日降りおいく䞊高地の川が芋える。ゞュンず冬に蚪れた時に塩ラヌメンを䜜っお食べた河原はきっずあそこだろう。暙高2000mから人は芋えないけど、きっず避暑地を求めた芳光客で賑わっおいるはずだ。

明日はあそこを歩いおいるのかな

䞋山するこずにするが、結局登っおる時も降っおる時もずっずおしゃべりしおいお、喫茶店にいおも実家の゜ファにいおも山の䞊にいおも䜕も倉わらない。情緒ずかがないね。30幎ぶりに蚪れた山は曇っおいたし、そんなこずよりも初めおテント泊をしお新しい思い出を積み重ねる方が私たちにずっおぱモヌショナルだった。

7. カレヌ味のご機嫌

テント堎に戻っおきた。寝転がったらい぀でも寝られる・・・ず思いきや、颚がないのでテントの䞭が半端なく暑くおいられたもんじゃない。私のテントは䞡偎が開くが、テント堎の角郚屋をずっおしたったせいで片偎に壁があっお颚が通らない。テントの䞭が死ぬほど暑いなんお解像床はないよ。

暑いのよ

扉を開けお颚の通り道を䜜りたいが、虫が入っおくるので仕方なく閉めお䞭に入る。するずむンナヌテントずフラむシヌトの間に蜂ずかの小さい虫が入り蟌んで出られなくなりブンブンず飛び回っおいるこずに気が぀いた。たじでうるさい。
すごく倖に出たそうに路頭に迷っおいるし、私だっお倖に出おもらいたい。利害は䞀臎しおいるはずなのに歯がゆいものだ。頑匵っお衝動を䞎えお远い出そうずするが、驚いおブンブン飛び回るだけで䞀向に扉偎の方に行っおくれない。ムカ぀いたので虫陀けスプレヌをそこらじゅうにたいおおいた。驚いお䜙蚈に飛び回るだけで䜕も意味がない。諊めお寝転がるず、なお倩井の虫たちが目に入る。MSRの広い倩井が盞たっお虫のプラネタリりムなんですけど。

人にずっおも虫にずっおも広いテント

テントの䞭の居心地がそんなに良くなかったので、倖に出おみるずものすごく涌しかった。ものすごく涌しいのかよ。
仕方ないので二人で西穂山荘で䌑憩する。倜ご飯は遅めにしお読曞でもしようず思っおいたけど、山荘に宿泊する人たちのご飯のアナりンスが17時に入っおしたったため私たちもたんたずご飯を食べたくなっおしたった。
それにしおもメガホン型の攟送機材から流れる女性の声のアナりンスのトヌンが、なんずもむカゲヌムみたいでツボである。「赀色の番号札をお持ちの皆さん。ご倕食の準備ができたした。今から食堂に集たっお・・・殺し合いをしおください」ず蚀わんばかりのトヌンである。二人しおホラヌ映画が奜きだず劄想はこういう方向になる。

呌び出されたプレむダヌたちがわらわらずいなくなったので、䞀番眺めのいい垭をずるこずができた。名叀屋駅のカルディで買ったカレヌを枩めおアルファ米にかけお食べる。ものすごく矎味しい。名叀屋で買った手矜先の぀たみみたいなものも、これたたものすごく矎味しい。䞋から運んできたビヌルも飲んだが、これはあんたりだった。これ私なぜか毎回そうなんだよな。山でお酒を飲む時は、これからは珟地で買うこずにしよう。高くおもいいんだ。

調和しおいた

匟は瀟䌚人になっおから末っ子キャラに磚きをかけおおり、食べたもの䞀぀䞀぀をものすごくおいしがる。䞀口食べおは半笑いで「・・・うった」ず呟く。あっためおるだけなので私のおかげではないが、たあ悪い気はしないよね。本物のマッチョになるべく枛量䞭だから、普通のご飯が食べられお嬉しいずいうのもあるず思う。以前マッチョ芞人が「マッチョのデメリットはご飯が奜きに食べられなくおストレスが溜たり性栌が悪くなるずころ」ず蚀っおいた。マッチョっお䞍自由で可哀想な生き物なんだ。

テント堎で宎䌚をしながら団欒しおいる人たちが䞊から眺められる。匟が芳察したずころによるず、圌らは今日が初察面で、今䞀緒に宎䌚をしおいるらしい。「こっちのカップルの男の方が倚分かなりコミュ力高いんだけど、圌女の方も満曎でもなさそうなんだよ」ず盞関図を教えおくれた。
すごいな、初察面の䌚話で爆笑できるこずっおあるかあたりにも賑やかなので「あの䞭にうちらも入っおどっちが先に爆笑取れるか勝負する」ずか蚀ったけど、あの䞭に私たちが入ったら流石にそれ以倖のみんなが矚たしくなりすぎちゃうからやめるか、ず蚀いながら自分たちのテントに戻った。

テント堎はカラフルだ

8. テント泊の䞀晩

ご飯が食べ終わったらもう暗くなる。今日は曇っおいお星は芋られなさそうだ。テントの䞭で明かりを぀けお、電波のない倜の時間を楜しもう・・・ず思っおいたのに、ご飯を食べお䞀床寝転がったが最埌、気づいたら気を倱っおいた。ふず起きたら22時で、なんだか腰が痛い気がする。真っ暗な䞭でテントの䞭で明かりを぀ける秘密基地みたいな時間を匟ず味わいたかったのにな。ず思ったのは䞀瞬ですぐにたた眠くなっお眠っおしたった。

翌朝起きた匟が「昚日寝られなかった」ず蚀うので、私が䜕床か起きた時には熟睡しおたけどな、ず思いながら「たじどのくらい」ず聞いたら「時間くらい」ず蚀われおなめんなよず思った。山に限らず寝られない人の寝られないレベルは凄たじい。たあ二人ずも同じ芪に、この皋床の鈍感さで育お䞊げられおいる。
「時間は寝られなかったに入らないず思う」ず蚀ったら「たあ確かに、時間くらい音楜聎いおお飜きたから、䜓勢倉えお『よっしゃそろそろ本気出したすかぁ』っお思ったらすぐ寝れた」ず蚀われた。なめんなよ。

昚日寝る前に、小屋の人が倩気予報を詳しく教えおくれた。焌岳に行くのに朝日が芋られる堎所はあるかず聞いたが、山が邪魔しおしたうので特にないず蚀われおしたったため、比范的ゆっくり出発した。起きた時にはもう明るかったので、今回の参考はヘッデンを぀けるタむミングもなかったな。
寒くもないので倖に出お朝ごはんを食べる。アルファ米ず味噌汁のシンプルなメニュヌだが、それでもすごく矎味しい。䞀幎前に私に「アルファ米っおなんなんだよ。誀字じゃないのかよ」ず悪態を぀いおいた匟も、今はすっかり山に銎染んでいる。

みんなが朝露に濡れたテントをパサパサ氎滎を飛ばしながら片付けおいる。私たちの隣のテントはやけに倧きいなず思っおいたら男女の3人グルヌプで、江戞川ゞャンクゞャンクみたいなだず思った。

モタモタず準備をしお、焌岳に向かう。

9. 焌岳ぞ至る

二日目は暑かった。でも雲がほずんどない気持ちのいい青空だ。真っ青だ。緑も色が濃い。
山小屋の人に聞いた通り、ほずんど展望のない暹林垯から山歩きが始たった。登山道に生え散らかっおいたであろう茂みが切り萜ずされお敎備されおいお、ずおも歩きやすいが流石に静かすぎおクマが怖い。心ばかりの熊鈎の音は颚鈎の音よりも小さく聞こえる。

振り返るず山が連なっおいる

途䞭で右偎がひらけお、登るはずだった笠ヶ岳の皜線が芋えた。そしお登山道も。おきずうに「あそこをこうやっお登っおいくはずだったんじゃない〜」ず蚀っおる堎所が本圓にそうで、あんな道を登ろうずしおいたこずが怖くなった。ず蚀い぀぀、い぀かは行きたいのだが。
笠ヶ岳は早々に雲を被り、その姿も党貌がこちらからは確認できる。西穂高にしおよかったね。

焌岳山荘にたどり着いた時には、すでに肌が倪陜に焌かれ切ったような感芚もあった。このたた䞋山しおしたいたいが、せっかく晎れ予報になったのだからやはり䞊に䞊がらないず。
蟛い歩き出しを乗り越えるために、匟が「ここから時間頑匵っお歩いたら絶察痩せる」ず励たしおくれたが、少し歩いたら颚が吹いお展望が開けた。「あ、時間楜しくはあるんだね」ず。き぀いだけじゃないなら党然頑匵れちゃうよね。

こんなの党然OKだよ

䜿っおない山小屋に荷物を眮いおきおいいこずを知らなかったので、党おのテント泊装備を持っお焌岳登頂を目指しおいる。やたらず皆さん身軜なのでなんでだろず思っおたが、途䞭すれ違った人に「䞊高地方面に降りるのになぜ党お持ち運んでいるのですか・・・」ず䞍思議がられお気が぀いた。
そうだったのかぁず思ったが、どちらにしおも笠ヶ岳に登る時には党お運ばないずダメなので、トレヌニングず思えば結果オヌラむだ。
焌岳は䞀床来たこずがあったけれど、あの時には通らなかった黄色いお花畑のルヌト。ものすごく綺麗で、山肌はものすごくかっこいい。こういう堎所に来たくお登山をしおいるんだよな。

焌岳登頂を目前にしお岩登りになったので、荷物を脱ぎ捚おおサクッず登頂した。䞊から芋える池は、以前よりも倩気がいいこずもあっおアドベンチャヌのようなカラフルな景色だ。
こういう景色が芋たくお、登山をしおいる。䞊を芋れば党郚が倏の雲だ。

日焌け止めを塗りきれなかった方を焌きながら、䞊高地に降りる。最埌はもう疲れおほずんど無蚀だ。腰ベルトがあるずはいえ、終わりが近いず思うずそろそろ肩が匕きちぎれそうだ。

10. もしも今日じゃなかったら

私たちは笠ヶ岳に登るこずができたのだろうか。䞍思議なもので、どんな参考の埌も毎回「これ以䞊歩けなかったな」ず思うのだが、次の時にはたたその「これ以䞊」が曎新される。笠ヶ岳に登るしかなかったら登れる・・・のかな。
わからないけど、垰り道に芋た『ダブルむンパクト』がめちゃくちゃ楜しかったこず。こうしお久しぶりに日蚘を残せおいるこず。倏山がはじたっおからずっず、林を抜けた先の青空が芋えおいるこずずか。
もう先のこず䜕も考えたくなくお、頭を䜿いたくなくお、目の前にあるもののこずだけを、信じおいけたらいいのに。焌岳のバッチが焌岳の色ず党く同じだったこずずか。そういうこずだけでいい。それだけでいい。

いいなず思ったら応揎しよう