芋出し画像

ある雚の日の戞隠マりンテントレむル

戞隠を20km走る。

倚くの人にずっお「走るこず」ずは嫌われる行為であり、私も党然そっち偎の人間です。
小の頃、芪に蚀われるがたたバレヌボヌルを始めるたで、私は運動胜力の䜎い子䟛だった。
埌倩的に人䞊みの䜓力を埗たタむプなので、運動神経に関するコンプレックスは今でもずっずある。小の持久走倧䌚で私が入賞した日、幌銎染のゞュンダ君は垰宅するなり「お母さん倧倉なっちゃんが持久走倧䌚で入賞した」ず蚀ったらしく、ご近所でちょっずした噂になった。高校バレヌ郚時代、䌞び悩む私に母は「魚は海を泳ぐし、鳥は空を飛ぶ。みんなそれぞれ特技を掻かした䞖界で生きおるんだよ。あんたはニワトリなのに頑匵っお浮いおいる方だよ。」ず慰めおきた。
高校バレヌ郚を匕退した時「ああこれでやっず運動しなくおいいんだ」ず思ったのに、なんでこんなこずになっおしたったのか。


ごきげんな倜

今倧䌚に出堎するこずになった理由は䞀぀、ゞュンに誘われたからだ。
「戞隠で20kmのトレラン倧䌚があるんだけどよかったら䞀緒に出ない」ず蚀われた。嫌なら断ればいい話なのだけど、この時私にはそれができなかった。
なぜならゞュンからこの誘いが来たずき、私は二十歳になった教え子ず䌚瀟の先茩たちを集めお同じ趣味の話で飲むずいう、人生で指折り楜しい飲み䌚の垰り道だったんだ。マグロ焌き肉めちゃくちゃ矎味しくお、みんなで店の前で撮った写真が共有されたタむミングでゞュンからのお誘い。
䞊機嫌の私は「いいよ〜ん」ず即レスしおいた。
今ラむンを芋返すず「え、本圓にいいの」「20kmだけど本圓にいいの」ず䜕床も来おいる確認に、党お「いいよ〜ん」「倧䞈倫だよ〜ん」ず返信し、数分埌に「゚ントリヌ完了したよん」ず蚀っおいた。
たあこの時季節は月末であり倧䌚は月末ずのこずだったので「月たでには未来の自分がなんずかしおいるでしょう」ず思っおいたずいうのもある。ヶ月も先のこずなんお誰にもわからない。

そんな時間に誘っおくるなよ

月に入ったずころでゞュンにリマむンドをされ、流石にたずいずいうこずを思い出す。
月末の無邪気を呪い぀぀、「キャンセルしたら゚ントリヌ代っお返っおこないのかな」ずゞュンに悪態を尜く始末。最終やるのにずっずうだうだ蚀っおおスタンスの最悪な女。

トレランぞの反抗

ゞュンず私は性栌が党く違う。ゞュンは心にファむタヌを飌っおいるので今倧䌚に向けお「今回の目暙は 」などずよく口にしおいた。そしお平日眮かれおいる環境に加えお、そもそも搭茉された運動胜力もかなり違う。もちろん、ゞュンの方が優れおいるずいう意味で。

幎前、野沢枩泉の14kmのレヌスに出た時はペアで出堎した。ペア出堎ずは公匏的に「ねえねえ、䞀緒に走ろうね。」が成立するや぀だ。
その時は私が初めおのトレランだったのでゞュンは私に䌎走しながら色々ずお䞖話をしおくれた。今回はちゃんず実力を発揮したいず思っおいるみたいなので、思いっきり別行動になる。

圓時からずおも爜やかなゞュンであった

私はずいうず、昔からわかりやすく順䜍が぀いたり競ったりするこずが苊手。むしろ逆匵りしお手を抜いたりしおしたう痛い性栌なため、ゞュンに迷惑をかけないよう別々で走るこずは党然オケだった。
自分が20km走るずいうこずがどれだけ倧倉なこずなのか考えお䞍安な気持ちになりたくない。「なるべく圓日をむメヌゞするスむッチをOFFにしおおく」ずいうその日暮らしの自己防衛をしながら日々を過ごす。
特に倧きな準備をするこずなく圓日を迎えた。

芁項は䞀応流し読みした。圓日のゞュンお迎え時間の連絡を芋お意倖ず集合時間がが遅いこずを知る。おかレヌス開始13時なんだ。めっちゃ䜙裕じゃん。

東京から戞隠たで玄時間。
行きの車の䞭でもゞュンにぐちぐち蚀う。「ゞュンは楜しみにしおいるのに隣でこんな埌ろ向きなや぀いたら嫌になるだろう」ずいうこずを俯瞰で芋るこずはできるはずなのに、どうしおも嫌で぀い「䞍安〜」などず蚀っおしたう。
ゞュンは私の声を音ずしお聞いおいるためおおかたスルヌしおくれる。

今回憂鬱な理由は、単に20km走るずいうこずだけではない。䜕を隠そう、この日戞隠はずんでもない雚予報なのである。ちょうど倧䌚で走っおいる時間に被っお雚粒いっぱいの雚マヌク。あれね、傘が開いおおその䞋に雫が曞いおある、「雚」っお挢字の元になっおるマヌクのるや぀ね。
私雚の戞隠を20km走るのかよ。

十分ではないずはいえ、新緑の秩父や奥倚摩を週末15kmほど走るこずで私なりに月のランモチベは高めおきおいた぀もりだった。雚は想定しおないのよな。
前日準備の際にゞュンがあれこれず持ち物に぀いおアドバむスをしおくれる。「防氎甚グロヌブを持っおいかないずね」ず蚀われお、「防氎甚グロヌブを、持っおいればね。」ず思った。防氎甚グロヌブずいう存圚を今初めお知った。
自宅にあるできる限りのものをかき集めおそれっぜい準備をする。これで雚の戞隠20kmに立ち向かえるのか、党然自信はないがもう前倜22時なのでどうするこずもできない。

ずはいえ幎前の野沢枩泉の時に比べるず、かなり装備も自分で揃えられおいるし、栌奜はそれっぜくなっおいるはずだ。野沢枩泉ランの時は芋知らぬオダゞゞュンの知り合いに「その栌奜で走るのハン」みたいなこず蚀われお心の䞭でブチギレる事件があったが、今回は思慮深く行くぞ。

みんなはやそう

ゞュンず合流しお「忘れ物しおないか心配だな」ず蚀ったら「ハガキ持っおきた」ず聞かれお「 ん、ハガキっお」ず蚀った。ん、ハガキっお
なんか゚ントリヌした人の自宅にはハガキにお案内が来おいるらしいのだが、私が月に匕っ越しをしおいるせいなのかどうなのか、ハガキなどずいうものは届いおいなかったし、届くこずの認知もしおいなかった。
「蚀ったじゃんヌ」ずゞュンに蚀われたが、蚀われた蚘憶がないので頭の䞭ではゞュンが嘘を぀いおいるこずにした。

「ハガキなくお走れるのかな」ずゞュンに蚀われたので「もし走れなかったら芋孊するね」ずトレラン嫌がりキャラを貫き通すために蚀ったが、流石に戞隠たで行ったならもう走っおしたいたい。
でも倧䞈倫。昔血迷っおベゞタブルマラ゜ンなるマラ゜ン倧䌚に出たこずがあるが、あの時もハガキを忘れたけど走るこずができた。幎前から䜕も成長しおいないずころは今の論点ではありたせん。

戞隠に着いた。ずりあえずハガキを持っお゚ントリヌ列に䞊ぶ。「ハガキないんですけど 」ず蚀ったら「はいはい倧䞈倫ですよ」ず優しく案内しおくれた。
受付の人が党員「TMT」ず曞かれたTシャツを着おいたので「TMTトマトですか」っお盎感的に聞こうず思ったが、ノベルティでもらったTシャツがそれず同じだったので「戞隠マりンテントレむル」の TMTだったこずに気づき、本圓に倉なこずを聞かなくおよかったず思った。

さあもういよいよ雚です。
ゞュンに「䜎䜓枩症が心配。䜓を濡らさないようにね」ず蚀われた。なるほど、䜎䜓枩症に気を぀けるんだな。䜎䜓枩症っお䜕だろう。
ずりあえず䜓を濡らしおはならないずいう唯䞀のゞュンの教えを胞に、早速レむン䞊䞋を身に぀けた。が、どう考えおもレむンパンツは走る時に邪魔すぎるのでのトむレの前で脱ぐ。手際が悪く地面に座っおレむンパンツず栌闘しおいたら、トロすぎおゞュンがもう始たるから早くしろず呌びに来た。

レヌスが始たる。みんなしお膝にクロス状にカラフルなテヌピングを貌っおいる。私も貌ったらそれっぜくなれるかな。雚でも出堎者の皆さんは元気いっぱい。䜕やら実況をされながらみんなでカりントダりン。぀いに雚のトレラン倧䌚がスタヌトした。

こんな䞭走るのかよ

レヌス開始

私はこう芋えお登山歎30幎なのだが、その登山歎の䞭に䞀人で登山をした経隓ずいうのが䞀床もない。山に入るずきは家族やゞュン、友達が必ず䞀緒だった。
今回は登山ではないし、レヌスだから呚りに人はいるので厳密には䞀人ではないが、私にずっおの気分は初めおの゜ロハむクだ。
レヌスのお尻時間は確か時間埌ずかで、私は時間もスマホも芋ず誰ずも話さずに山の䞭で過ごせるのだろうかず心配になる。気になったこずは声に出しおリアクションするタむプなので、初めおの環境に身を眮くこずにドキドキする。これはいい意味で。

スタヌトしたら砂利の坂道からコヌスが始たる。あっずいう間にゞュンは芋えなくなった。ペヌスが早くお远い぀けないからずいうより、前偎に行く人たちの波のようなものが発生しおいお、私は早々にその流れから降りたのだ。
トレむルランナヌの集団が䜜る楕円のどのあたりに自分が䜍眮しおいるのかわからないけど、私の呚りには同じく波に乗れなかったのか乗らなかったのかわからない人たちがたくさんいた。少し空間的ゆずりのできた集団ず、服装調敎に気を取られながら走る。雚は党然降っおいる。

抜こうにも抜けない、抜く気にもならない

山に入った。途端に走りづらくなる。
前の人ずペヌスが合わなくおも、抜こうにも抜けない道の狭さず足元のおが぀かなさ。现い川を䜕床か枡るが、その際に抜こうずした人が川に片足をがちゃんず突っ蟌んでいお呚りの人に「わあ」ず蚀われおいた。
ただ䜓力的にき぀いわけではないが、自分のペヌスで進めないこずにストレスがかかる。歩幅が合わない。ずか思っおたら、だんだんず息があがっおあの蟛さがやっおきた。あの持久走倧䌚独特の、喉が熱くなるかんじ。

呌吞が浅くなっお、肺で倧きく息を吞えなくなる。空気を吞いたいのに吐き出す量の方が倚いからどんどん苊しくなる。この感じがほんずに嫌いなのは、䜓力的な蟛さず、運動が苊手だった子䟛時代のこずを思い出す粟神的な蟛さず、どちらもだ。

過去邂逅

思えば私のバレヌボヌル人生は党く華々しいものではなかった。
小でのスポ少加入は、同孊幎人の䞭で誰よりも遅かった。バレヌボヌルずは6人でやるものなのだずいうこずすら知らないで加入したが、小からやっおいるのに私のせいでレギュラヌから倖れた友達に「あんたが入っおこなければ私がずっずレギュラヌだったのに」ずいじめられおいた。圓時のナペナペな私ですら「流石に他責すぎる」ず明確に思ったものだ圓時他責ずいう蚀葉は圓然知らないが、そう思った。
䞭孊時代は個䞊の先茩たちが極悪すぎお女子郚掻っぜいいじめを受けおいたし、高校時代はリベロの先茩に「私にあんたの身長があったらもっずいい遞手になれる」ず蚀われながらシュヌズで頭をはたかれた。
䞋手なくせに身長のおかげで毎回レギュラヌにはなるが、゚ヌスになれるほどの噚甚さずスポヌツにおける真の倪さがない遞手なんだよな。

 ずか考える。どうやら山の䞭に䞀人だず、私は過去ぞ朜るようだ。
走るずいう行為ず繋がっお思い起こされる蚘憶は人生の䞭で走っおいた時間に結び぀きやすく、故に図らずずも青春の邂逅になるらしい。
勝負匱い自分の特性を䞍甲斐なさず感じおいたけど、今はそれすら受け入れお、そういう自分じゃないず出せない私の味があるず信じるこずができおいる。

 はずなのにどうしおも気持ちが暗くなるのは、この雚のせいか。

䜎䜓枩症怖い

kmも走るず走り出しの嫌な感芚は無くなっおきた。代わりに䜓がずっしりず重たくなる。
登り坂で走るのはもう無理なので歩こう。呌吞で䞊䞋する胞の幅が元に戻るたで。もはや平坊な道すら走りたくなくなっおきた。歩く。

䜓力的な問題ずいうこず以䞊に、普通にびちょびちょになっおきおいるこずが原因なんじゃないかっおいうこずは玠人の私にもなんずなく感じられた。
䜓を濡らさないぞずいう唯䞀の信念を胞に、暑くおも䞊はレむンを脱がないように我慢しおいたが、䞋は短パン生足䞞出しである。走りづらいし、足が濡れるこずはなんかセヌフなんじゃないかず思っおいたけど、なんだか䞋半身から冷たくなっおきた。
ゞュンに「䜎䜓枩症になるから立ち止たらないこず」ず蚀われおいたので、止たったら死ぬ気がしお早歩きで進み続ける。
䞋半身の感芚は、あるっちゃあるし、ないっちゃない。今たで痛くなったこずのない背䞭の郚䜍が痛くなっおきたけどこれが䜎䜓枩症のせいなのか、走る姿勢が悪いせいなのかはよくわからない。

気が぀いたら飯瞄山の山頂に出おいた。
飯瞄山は幎前のお盆に母ず䞀緒に登ったこずがあるが、その時もガスガスで「母ず登った」こずず「母がポケモンGOにハマりすぎおいお山頂でもポケストップを探しおいた」こず意倖芚えおいない。ここはもう登山道なので道が狭く、今たで以䞊に抜かすずか抜かされるずかそういう話ではなかった。

そしおこのあたりから本栌的になっおくる雚足。もう普通に倖出を躊躇うレベルの雚である。そしお山で雚ずなるず自分が濡れるこずに加えおもう䞀぀匊害が。地面がドロドロになっおくる。
本来ならふかふか走りやすい登山道は、倧量の氎を含んでどろんどろんである。
走らなくずも足元を掬われるので、走る技術ずいうよりも䜓幹が必芁だ。぀るん぀るん、ずはたた違うんだけど、ずにかくぬたぬたの泥道を転ばないようになるべく颯爜ず抜ける。
前の䞭幎女性はご倫婊で出おいるのか旊那さんに「きゃヌ」みたいになっおいおここで脱萜しおいた実際は脱萜しおいないず思うがそんな感じだった。

もはやどろはね汚れを気にするずいうフェヌズはずっくに通り過ぎた。
いかに無事に、林の雚宿りができない剥き出しの皜線をうたく通過するか。

山頂にいたなんか腹立぀カ゚ル

私たちを励たすように、コヌスの至る所に小さな看板が小気味良く配眮されおいる。
「ここが正念堎」みたいな䞀般的な応揎文句ではなく、「今自分䜕しおるんだろヌ っお思っおない」ずか「おいオレのハムストリングなかやたきんに君の画像」ずか、なんおいうかたあ走っおいる私たちの心情をちゃんず理解した文蚀が曞かれおいる。

良い䜙興にはなるものの、心を芋透かされおいる感じは䞍貞腐れたい私からしたら面癜くはない。ちょうど思っおたこずが看板に曞かれおいるず自分が浅はかに感じられるわかりづらいず思うけど耒めおる぀もり。
「足元ばかり芋おないで芋䞊げおごらん、矎しいブナ林だよ」みたいなこずが曞いおあったから芋䞊げおみたら本圓に矎しいブナ林だったから「ほうっ 」ずなった。玠盎。

毎回立ち止たっお写真を撮っおいる人がいた。私も撮りたいなず思ったけど止たったら死ぬし、「ふん、私はたんたず撮らないんだから」みたいなモヌドになっちゃっお結局䞀枚も撮らなかった。今党然思い出せないので、匷がらないで撮っおおけばよかった。

倩気悪すぎるだろ

ゲレンデを登ったずころで、「飛び蟌め戞隠連峰の絶景」ず曞いおある看板に出䌚う。わぁヌヌヌヌヌうん真っ癜だぁ
本来であればここからの䞋り坂、戞隠連峰の絶景に飛び蟌める坂道なんだずいうこずを認識、そこに山があろうが墓堎があろうが霧によっお䜕もわからない坂道を駆け降りた。

ずるずる滑るけど䞋が芝生だからスピヌド出しおもぞっちゃら、ず思ったら転んだ。しかもずころどころ小さな朚が生えおお普通に危ないである。
あららず思い぀぀、以前ゞュンに「トレランで前重心で転ぶず耒められるんだよ」ず蚀われたこずがあるので、心の䞭でナむスファむトず蚀った。

km進んだずころで゚むドが珟れた。これにはものすごく救われたメンタルず䜓力、どちらの面でも。
たず、飲み物が氎・コヌラ・なっちゃんオレンゞなど皮類くらい甚意されおいた。ゞュンが折り畳みのコップを持たせおくれおいたのでこれでなっちゃんオレンゞを飲むず本圓に本圓に矎味しくお、冷えた䜓にもっず冷えたなっちゃんオレンゞが巡り、そのたた私の䞭で゚ネルギヌを衚す数字になるのがわかった。血液がオレンゞ色になる。

なっちゃんオレンゞ

食べ物はバナナ、ちっちゃいドヌナツ、䞀口サむズのクッキヌず塩分タブレットずあずなんだっけ。ずにかく色々たくさん。
めちゃくちゃ嬉しくお、バヌゲン䞭のみさえの劂く目の色を倉えおおや぀たちを貪る。このシヌン絶察に奜きな人に芋られたくない。

䞀通り食したが、私はこういう時ドヌナツずか自分の奜きなものを食べるこずでテンションず゚ネルギヌが回埩するこずがわかった。あの時食べた甘いお菓子たち血が隒ぐほど矎味しかったな。

ずいうこずでたんたず回埩を果たしおたた走り出す。止たったら死ぬからね。

なんでこんなずこにいるんだろう

ここから第゚むドたでの〜kmはなかなか蟛い道のりだったように思う。
基本的には林の䞭を通っおいるのでそんなに濡れないが、ずにかくずにかく道がぐちゃぐちゃ。飯瞄山の皜線ほどではないが、雚に濡れた時間が経過した分ここの地面たちもちゃんず氎分を含んでいる。雚に濡れ霧に包たれたブナ林は始めこそ神秘的に芋えるが、だんだん芋慣れおきお日垞になっおきた。日垞に神秘は朜たない。

私はkm走る今回の倧䌚ではロングに圓たるレヌスに出おいるが、kmのショヌトレヌスもある。
違う色のれッケンを぀けた圌らは同時にスタヌトしおいるのでロングの人もショヌトの人もここたで䞀緒に走っおきた。のはずなのに、぀いにロングずショヌトが分岐する堎所が珟れた。
ショヌトの人は右ぞ、ロングの人は巊からぐるヌんず回っおここに戻っおきお右ぞ。ずいう十字路
明らかに私らは無駄な遠回りをさせられるコヌスずいうこずで、目の前にショヌトカットしおそのたた右ぞず消えおいくショヌトレヌスの人をたくさん芋送り、最悪な気持ちになった。私も党然そっち偎でいいんだが。

ショヌトの人ず別れたこずで私の䞭の悪態がたた心に芜生え始める。思えばベゞタブルマラ゜ン再掲出た時ハヌフ・10km・kmずあったので10kmで゚ントリヌしおいたのに、途䞭でもう嫌になっおしれっずkmでゎヌルしたんだよな。高校の時あんなに嫌だったマラ゜ン倧䌚はkmだったのに、今なんで自分でお金払っおkm走っおいるんだよ。
そもそも走る行為っお「急いで目的地に向かう」ためのものなのに、なんで自分でお金払っお出おいる倧䌚を少しでも早く終わらせようず頑匵っおるんだ少しでも早く終わらせるこずが目的ならショヌトカットした方がよくないかなど、頭の䞭の時空が歪んでIQず性栌がおかしなこずになっおきた。

ぐちぐち蚀っおるず、今たで以䞊のぬかるみの道に。ここはTHE登山道ずいう感じでかなり「䞋山」感があるな。぀たり地面は元ふわふわ、今はぬちゃぬちゃだ。
急ぐのはナンセンスなこの道で、前埌をおじさんたちに挟たれながら䞀歩ず぀降りる。ず、ここでめちゃくちゃしっかり滑っお巊膝ず巊腕を泥の䞭に突っ蟌んだ。これには流石にがっちトレランの私もたるでゞュンが隣にいるかのように「うわぁ〜〜〜ん」ず声に出しお蚀った。普通にがっちの人が出すボリュヌムの声ではなかったので前埌のオゞが私に「倧䞈倫ですか」ず声をかけおくれた。玳士である。その時のオゞたちの声がずおもいい声だったので、雚で芖界が悪く顔が芋えないのをいいこずに私を心配しおくれたのは二人ずも超絶むケメンのおじ様であるのだず心の䞭で蚭定しおこの道をご機嫌に乗り越えるこずにした。
癜いレむンを着おいたので泥たみれになっお圓然悲しいが、この蟺りからなんか色々楜しくなっおきお、むケおじにも挟たれおいるしもうなんでもOKずいう感じで楜しく進んでいた気がする。

汚ねえ

晎れおいればね

途䞭でずおも走りやすくお広めの䞋り坂に出た。䌚瀟で私をロゲむニング郚に加入させた郚長の陞さんだったら「気持ちのいいトレむルだなぁ」っお絶察蚀うだろうなっおいう。
陞さんずいえば、月に奥倚摩の倧䌚に䞀緒に出た時初心者の女の子を「䞋りの時の足の運び方が䞊手だね」ず耒めおいた。本人芚えおいないかもしれないが、私は幎前のロゲむニングデビュヌの時に党く同じ文蚀で陞さんに耒められおいるので、圌は山に䞀緒に行った時の女子の耒め方を皮類しか芋぀けられおいないのではないかず予想しおいる。
そんな陞さんに耒められた䞋山の足捌きがあるので、この道を駆け降りるのがちょヌヌヌヌヌ楜しかった。そしお私はなんか知らないけど䞋りがめちゃくちゃ早く、私の前にいた党員をここで抜かした。みんな足を取られないようにを気にしおモタモタしおいるが、私は䞋山の加速を殺すこずなく駆け降りるこず颚の劂し。自分でもなんでこんなに早く走れるのかよくわからない。やっぱ足捌きがいいのかな。

めちゃくちゃ気持ちのいい䞋りを終え、本来ならば目玉であろう「小川の小埄」ぞ。川がちょろちょろ流れおいるずころの脇を通れるコヌスなのだ。
確かにいい道なのだけど、雚に圓たっおきた今日の私たちに氎堎は特別感が薄く、蓄積した疲劎からさっきのスピヌドからは考えられないくらいノロノロず歩いた。ここでさっき抜かした党員に抜かされおいく。もしも私に泚目しおいる人がいるのなら、この女はやる気があるのかないのかなんなのかずいった感じだ。

第二゚むド

小川の小埄を抜けおしばらく行ったずころだったず思うが、なんだか芋芚えのある景色になっおきた。あれ、これスタヌトしたずころでは
なんかワむワむ実況しおいるし、なんかあの感じゎヌルした人もいそう。えヌただ終わらないよね私流石に。だっお回目の゚むドしおないもん。
ちゃんずコヌスを把握しおいないのが悪いのだけど、今日のコヌスは䞀床スタヌト地点に戻っおくるの字的なコヌスなのだった。第゚むドはゎヌルした人たちを暪目にもぐもぐするこずになる。これはメンタルやられるなぁ。

回目のなっちゃんオレンゞで血をオレンゞ色にしながら、「たあもう党然ここでやめたっおいいんだからね」ず悪態を心の䞭でだけただ぀いおいる自分。本圓に誰ぞのなんのためのスタンスなのか。
第゚むドにはチップスタヌ薄しお味があったので䞀気に枚くらい掎んでもぐもぐしおいたら、隣にいた男性がスタッフさんに「すみたせん、ここたでで 」ず申し出おいた。䜕やら膝が痛そうだ。ほヌんそんな感じで申し出るのか、ずドヌナツをもぐもぐする私。
わかりたした、ず爜やかに蚀ったスタッフさん、くるりず埌ろを向いたかず思えばむンカムで「こちら第゚むド、〇〇番脱萜です。」ず蚀った。

ガヌヌヌヌヌヌン。脱萜。脱萜か。脱萜っおめっちゃ嫌な蚀葉だな。ここで蟞めたら私のトレラン最終孊歎は「戞隠マりンテントレむル脱萜」ずなるのか。「䞭退」ずかよりもめちゃくちゃ尖った響きだし、䞍名誉すぎる。
これはもう行くしかない。じゃないず䜙生を「戞隠マりンテントレむルで脱萜した女」ずいうレッテルを貌っお生きおいくこずになる。

わかりたしたもう行きたすよ、ず腹を括っお走り出した。䞀䜓あず䜕キロなんだ。゚むドからコヌスに入るずころにニコニコしたおじさんが立っおいたので「すいたせん、あず䜕キロですか」ず半ギレで聞いた。「あずkmだよぉ」ずニコニコ蚀われたので「たあkmくらいならやっおやらんでもないけど」みたいなやれやれ的な衚情を浮かべ぀぀ぺこりず䌚釈する。盞倉わらず感情をぶ぀ける先がスポ少時代のいじめっ子くらい間違っおいる。


ここたで来たらやるしかない

この残りkmの道に関しお、私はあたり玍埗しおいない。なぜなら被っおいるのだ、スタヌトkmほどど、ここのコヌスが。の字になっおいるず蚀ったが、算甚数字のではなく、デゞタル数字ののデザむンなのだ。真ん䞭の線のずころが被っおいる。

8

スタヌト時にここを通った時には雚は降り始めだったが、もはやこの時間の間でか぀お登山道だったものは長现い氎たたりになっおいた。同じ道にもかかわらず違う景色を芋せおくれお嬉しいヌヌヌヌ ずか蚀っおる堎合ではなく、もうびちゃびちゃどころかがちゃがちゃである。始めの頃こそなるべく濡れないようにず工倫しお足堎を遞んでいたが、靎の䞭も靎䞋の䞭も濡れ切っおずっしり冷たいので、川も氎たたりも関係なく逆に足堎を気にしなくなっおきた。
途䞭足堎を気にしなさすぎお、むンド映画で出おくるトむレばりのぬかるみに巊スネの半分たで浞かった時は流石に「うぎゃっ」ずなったし頭の䞭で「アヌルむヌズりェヌル」が流れたけど。

汚ねえ

呚りにいるトレむルランナヌたちのこずがだんだん愛おしくなっおきた。今日の倧䌚に意気蟌みを持っお参加しおいる人もたくさんいるだろうに。濡れおい぀もよりも重力のかかった服たちは、埌ろ姿を普段よりもガックリずしおいるように芋せおくる。みんなの心の吹き出しから「あヌあ 」ず芋えた。気がする。
残りkmの道の䞭にも䞋り坂があったので、最埌の最埌でたた党員抜かし、その埌kmほど平坊な道だったのでたた党員に抜かされおなんずか私はゎヌルたで蟿り着いたのだった。
ゎヌルした瞬間の感動のようなものは特にない。性栌䞊ラストスパヌトなどはもっおのほかなため、ノロノロず小走りを続けた延長にゎヌルがあった、ただそれだけだった。ずにかく「脱萜」にならなかったこずだけが䞀安心。
ず思いながら結果の玙をもらったら「80䜍/146人」ず曞いおあった。党員に抜かされたず思っおいたので党然健闘しおいるこずにもうご満悊。走り切れたし私すごいじゃない。

誇らしい

芪友ず再䌚

あい぀はちゃんずゎヌルできるのかず心配しおいたゞュンから連絡が来おいるこずに気づいた。電話しお「ゎヌルしたよ〜ん🎵」ず蚀ったら「よかった元気そうで本圓によかった」ず䞀緒に喜んでくれお嬉しかった。私の身に途䞭で䜕かあったり、もう嫌だ出たくないず半泣きで垰っおきたらどうしようず思っおくれおいたらしい。倧䞈倫だよん。
ずにかく死ぬほど足が泥だらけで、完党に泥に埋たったずころがハゲお肌色が芋えおおり、さらに血も出おたりしたので自分の足がちょうどゟンビ映画の特殊メむクのように芋えた。ゟンビ映画のゟンビ圹に䞀床でいいからなっおみたいず思っおいたので嬉しかった。

蚀うたでもなく靎も党身もドロドロ、䞀床車に避難しお暖をずり、お互いの健闘を讃えながら倧倉だった倧雚のレヌスを振り返りそのたた枩泉ぞ向かった。
芯たで冷えた䜓に枩泉、倧倉気持ちが良かったな。

この日はこのたた戞隠に宿泊し、翌日は「YAMASAI」ずいうむベントに顔を出したが、そこには昚日のレヌスを走った人たちがたくさんいお「昚日は倧倉だったねぇ」ずみんなでレヌスのレビュヌを蚀い合った。
初察面の人ばかりなのに「昚日のレヌス出おた人」っおだけで地元䞀緒の人くらい仲間ずしお話せる時間が倧倉心地よく、早くも挑戊しお良かったなず思っおるピュアな私である。

走るこずは党然嫌いず蚀い続けたいけど、雚の戞隠20kmトレランはたあ、楜しかったず蚀っおあげようず思う。

远䌞色々蚀っおいたすが運営ず参加者の皆様ず誘っおくれたゞュンには最倧限の感謝ず愛を䌝えたいです。

いいなず思ったら応揎しよう