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月が沈むまで待っていた──南会津、雲海の上の天の川

同じく星を撮っている知人に誘われて、福島県南会津の標高1,600mの山に登ることにした。

4月は熊の活動が活発になる時期だ。
雪解けとともに山に出てくる熊との遭遇リスクを考えると、単独での深夜登山は避けたいところ。
今回は熊鈴と熊スプレーを携帯し、2人で会話をしながら登った。
静かな山では、人の声が流れ続けていることが、何よりの抑止になると思っている。

熊との遭遇リスクと対策については、以前まとめた記事も参考にしてほしい


雲海の上に出るまで

登山を開始したのは夜9時ごろ。
よく晴れた空の下、星明かりを頭上に感じながら登り続けました。

休み休み登り、稜線に出たところで気がついた。
いつの間にか、雲の上にいました。

眼下に雲の海が広がり、低い山の頂がいくつか島のように顔を出していた。
登りながら雲の層を通過していたはずだが、その境界に気づかないほど薄い霧だったのだろう。
稜線に立って初めて、自分がすでに雲海の上にいることを知りました。


半月の夜でも、天の川は見えた

その夜は半月。
通常、月明かりがあると星は霞み、天の川は見づらくなります。

ところが、南会津の夜空は想像以上に澄んでいることが多い。
都市の光害から十分に距離があり、空気中のチリも少なく、光の散乱が少ない。
そのため、半月の下でも天の川がうっすらと空に浮かんでいるのが見えました。
月明かりで照らされた雲海が白く光り、その上に星が散っている。
色のある夜。

タイムラプスのインターバル撮影をセットして、夜が進むのを待ちました。


月が沈んだ瞬間、空が変わった

時間が経つにつれて、月は西の稜線に近づいていった。
月明かりで青白く輝いていた雲海が、少しずつ暗くなっていく。

月が稜線の向こうに消える。

徐々に空から青の色が抜けた。
暗さが降りてきて目が闇に慣れるにつれて、天の川がくっきりと姿を現す。
うっすらと見えていたものが、はっきりとした存在感を持つ帯になる。
同じ夜の続きなのに、別の空を見ているようでした。

月明かりが空気を通り抜けるあいだは星の光は一部掻き消されていた。
それがなくなると、星が主役の世界になる。半月の夜でも、空気が澄んでいれば天の川は見える。月が沈んだあとは、さらに濃く見える。この夜はそれを体で確かめることができた。


タイムラプスに残ったもの

後から動画を確認すると、この夜の変化がよくわかりました。

※恥ずかしながら設定をミスっておりかなりノイズがあります。

雲海の雲が低く流れ、月が西に傾き、世界の色が少しずつ変わっていく。
色鮮やかだった月明かりの世界が、月没とともに暗い星の世界へと移行していく様子は、動画でないと分かりにくい。
静止画では一瞬しか切り取れないものが、タイムラプスにすると時間の流れごと残る。

雲海の上に出られる機会があれば、タイムラプスはぜひ試してほしい。
雲の動きと空の変化が重なるとき、思いのほか豊かな映像が残ります。


下山後の景色

夜明けに山を下りると、朝霧をまとった雪山が目の前にありました。

重い装備を背負って歩いた足が、その景色の前で止まる。
久しぶりの非日常の時間と、気持ちの良い疲れがじわりと体に残っていました。

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