模様替えを、したいと思わなくなりました。
私は、20年以上同じ家具を使い続けています。 そして、ほとんど模様替えもしません。
「もっと雰囲気を変えたいな」 「新しくておしゃれな家具が欲しいな」
そんな風に思うことが、今の私の暮らしからは、ほとんどなくなりました。
インテリアを学んでいた私が、憧れていたもの
実は私、学生時代にアメリカの大学でインテリアデザインを2年間Major(専攻)として学んでいました。
若い頃は、インテリア雑誌に載っているような豪華でおしゃれなお家を見ては「素敵だな、いつかこんな家に住みたいな」と胸をときめかせていたものです。 「将来働いて結婚したら、絶対に最高のインテリアで揃えた家に住むぞ!」と意気込み、インテリアショップで家具や雑貨を眺めるのが大好きでした。
ですが、その後に国内外で10回以上の引越しを重ねるなかで、大きな事実に気づいたのです。
家具は、一度迎えると何十年も付き合うものだということ。
一度買ってしまうと、手放すのがとても困難であること。
引っ越しのたびに運び、処分にもお金や手間がかかる。
そして、自分のインテリアの「好み」や「世の中の流行」は、年齢とともに変化していくこと。
例えば、我が家のリビングにあるチェスト。 昔はサイドの少し丸みを帯びたナチュラルなデザインが好きで購入したのですが、今の私の好みはもう少しモダンなテイスト。正直に言うと、デザイン自体は今の私の100%の好みではありません。

でも私は、自分の「好みのテイスト」をどこまでも追求するような暮らしは選びませんでした。
部屋の心地よさを決めていたのは「家具」ではなかった
育児や家事、仕事に追われる忙しい日々の中で、結婚当初から使っている家具たちはほとんど買い替えずにここまで来ました。
行ったのは、ただただ家族に不要な物を手放して、家を整えたこと。
すると不思議なことに、少しハゲかけているテーブルや、昔ながらのカラーボックスにまで、どんどん愛着が湧いてきたのです。 主張しすぎず、でもそこに当たり前のようにあって、まるで空気や家族のような存在になってくれた家具たち。

「あぁ、今の私には、この家具たちで十分なんだな」
そう思えたとき、インテリアデザインを学んだ私だからこその、ある大きな真実に辿り着きました。
部屋の雰囲気をガラリと変え、心地よくしてくれるのは、高級な家具や最新のインテリアではありませんでした。
部屋を良くしていたのは、「光」と「余白」と「物の量」だったのです。


高級な家具を買い揃えることよりも、窓から入る光を大切にし、部屋に心地よい余白を作り、物の量を適正に保つこと。 それだけで、どんな家具であっても、お部屋は驚くほど美しく、息を吹き返すのだと気づきました。
どんな家でも、居心地よくするのは自分自身
我が家は長年ずっと賃貸暮らしです。
壁紙を自由に選ぶこともできません。
お風呂を最新設備に変えることも、間取りを変えることもできません。
でも、制約のある賃貸のなかで「暮らしを整える力」さえ身についてしまえば、それで十分でした。
以前の私は、「いつか細部までこだわった理想の注文住宅を建てられたら、最高の暮らしができるはず」と思っていました。 でも、今は違います。
暮らしを心地よくするのは、家そのもののスペックではなく、「その家と、どう付き合うか」という自分の側の工夫だったのです。
もし将来、家を購入する機会があったとしても、建売や中古物件でもいいかなと考えています。 どんな家であっても、そこを最高に居心地の良い場所に変えられるのは、最終的に家そのものではなく、私達自身だからです。
インテリアを追い求めるのをやめたら、
目の前にある暮らしが、もっと愛おしくなりました。
理想の家は、
いつか手に入るものではなく、
今ある家を大切にした先にあるものだったのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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