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段ボール二箱分の愛情

段ボールが二箱、届いた。
夫の弟からだった。久しぶりにやりとりがあって、「兄貴のもの、送っていい?」と夫に聞いてくれて…とのこと。
開けてみて、少し息をのんだ。
幼稚園の頃の絵。小学校の通信簿。中学の制服。船の高等専門学校に通っていた頃の実習で買ってきたのだろう、ニュージーランドやバヌアツのお土産。写真も、たくさん。
夫のお母さんが大切に保管していたものだった。
お母さんが亡くなったあとも、弟さんのお家で二十五年近く大事にしまわれていた。
正直に言えば、ニュージーランドの羊の毛のふわふわした置物は、今の我が家には必要ない。断捨離したい気持ちもある。
でも、捨てられない。
こんなものまで、取っておいてくれたんだ。
そう思うと、胸がいっぱいになる。
その夜、夫と話していたとき、ふと気づいた。
夫が私の方を向いて、にっこりと笑った。
その目が、なんというか、人をそっと包むような、やわらかい目だった。
ああ、きっとお母さんも、こんな目で夫を見つめていたんだろうな。
段ボールの中に詰まっていたのは、モノだけじゃなかった。
二十五年分の、お母さんの愛情だった。
そしてそれは、夫の中に、ちゃんと生きていた。

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