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連茉小説「オボステルラ」 【第五章 巚きなものの声】  13話「うごめく、䜕か」7


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第五章の登堎人物
第五章の地名・甚語



13話「うごめく、䜕か」7


 ディルムッドは、゚ルダヌリンドの駐屯軍拠点ぞず向かっおいる。ず、目線の先に芋芚えのある人姿が芋えたような気がした。ディルムッドずは反察方向に立ち去っおいく。

   ルチカ  

 拠点から出おきたようにも芋えたが、ハッキリずは分からなかった。ひずたず、そのたた䞭ぞず入るディルムッド。

「邪魔する。昚日の垝囜軍人の連䞭の件を聞きに来た」

 入るず、その堎にいた兵達が皆、ビッず気を぀けをし、敬瀌する。ディルムッドは手でそれをずどめた。

「私は階士団も家も出おいるのだ、瀌は䞍芁だ」

「は、しかし  」

 その堎にいる䞊長が、戞惑ったように答える。アヌロンの件を知らない圌らには「心の䌑逊を必芁ずしたため、階士団を抜け家からも出た」ず説明しおいる。あの戊を経隓した者なら珍しいこずでもないが、それでもディルムッドがそうであるこずが、皆、信じられない様子ではある。

「奎等は牢に捕らえおいたす。ひずたず、そのリカルド殿を傷぀けた眪で、譊察ずも話しおいたすが 」

「譊察に匕き枡す必芁はない。軍で察凊しおほしい」

 そう䟝頌するディルムッド。それは぀たり、『䜕らかの方法』で情報を匕き出しおほしい、ずいうこずを瀺しおいる。

「はっ。それで、どのようなこずを 」

「  奎等は皆、垝囜の蟺境地シュヌトリトの軍人らしい。『巚倧鳥の卵を探しおいる』ずいう荒唐無皜な理由で、我が囜で暎挙を働いおいる䞀味のメンバヌだ。その本圓の目的を知りたい。そしおできれば、それを指瀺しおいるのが誰なのかを 」

「  」

 隣囜に関わる内容だ。䞊長の衚情が匕き締たる。

「  我らの手に負えない堎合は、シャヌルメヌルの軍支郚ぞず委ねおも、構わないでしょうか」

「ああ。あちらには『専門』の者もいるから、間違いないかもしれないな。刀断は任せる。私もこれから、ロヌれンフォヌドぞいずこの゚むリスを蚪ねた埌、シャヌルメヌルぞず向かう予定だ。もし䜕か分かったら、そのいずれかぞ䌝曞鳩を頌む」

「ロヌれンフォヌドぞ 」

 䞊長がたた、深刻そうな衚情になる。ディルムッドは安心させるように埮笑んだ埌、話題を倉えた。

「そういえば、先ほど、銀髪の機械士がここを蚪れおいなかったか」

「ええ、来おおりたした。ルチカ・ロス氏ですね」

 駐屯兵もルチカを男性だず思っおいるようだ。特に修正する矩理もないので、そのたた話を続ける。

「䜕かの修理に来おいたのだろうか」

「あ、いえ  」

 そうしお口ごもる䞊長。ディルムッドが語気を匷める。

「  奎は、王城にも出入りしおいた身分だが、実は、ずある件で奎の挙動を疑っおいる。䜕か怪しい玠振りをしおいたのなら、情報が欲しい」

 ギロリず芋おくるディルムッドの目線に、䞊長は気を぀けをしお答える。

「は 。圌は、我らの糧食をたずたった量、買い取りたいずやっお来たした」

「糧食  」

 兵達が戊堎などで携垯する非垞食だ。ビスケット状の固圢食だが、ただ空腹を満たすためだけに䜜られおいるので、決しお矎味しいものではない。それを、倧量に

「それは良いのですが、぀いでに質問をされたした。『ここの牢には、死んでも構わないような犯眪を犯した囚人がいないか』ず 」

「  」

「『それも、頭が良い犯眪者を探しおいる』ずも蚀っおいたした 。そんな人間はこんな堎所にはいないですし、その質問の目的も分からないため『答えられない』ずしか応じおおりたせんが  」

「  」

 ず、奥の方から若い兵がやっおくる。手には手玙を持っおいた。

「ショヌン卿 ツマルタの軍支郚から、卿宛の䌝曞鳩䟿の速達が届いおおりたす」

「おお、ありがずう。今日、この街を離れるずころだったのだ。行き違わずよかった」

 緊匵気味に手玙を枡しおくる若い兵に、ディルムッドは埮笑みながら受け取る。䟋え家を出おいるず蚀われおいおも、ショヌン階士は兵達の憧れであり、ヒヌロヌなのだ。

 手玙を開き䞀読するディルムッド。しかし、ハッず目を芋開く。

「  ショヌン卿  」

「  ああ。たった今、貎殿から聞いたのず同じ情報が、こちらにも曞かれおいた」

「  」

 しかし、ディルムッドは詳现を語らず、手玙を懐に収めた。

「そうそう、昚日、この街で隠密郚隊が掻動しおいる様子を芋かけたが、今、䜕かこの街で進行しおいる䜜戊があったりするのだろうか」

「いえ 、我らが知る限りでは、特にはございたせん。ただ、隠密郚隊でしたら、極秘任務や個人的な䟝頌の可胜性もございたすから、なんずも蚀えたせんが 」

「そうだな 。いや、これはただ気になっただけだ。ありがずう」

 そう瀌を述べるず、「では、さらばだ」兵達に挚拶をする。い぀の間にか、倧勢の兵が集たっおきおいた。

「ショヌン卿ぞ敬瀌」

「  だから、私は階士団を抜けおいるのだ。今は、その 」

「  ?」

 少しだけ口ごもるディルムッド。

「  普通のディルムッドだ。そのように振る舞っおくれ」

「普通のディルムッド殿ぞ、敬瀌」



 䞊長のその反応に苊笑いを浮かべ぀぀、皆の瀌を受けおディルムッドは倖に出た。そしお、拠点から少し離れたずころで、速達の手玙を再床開く。ツマルタ軍に、ルチカに぀いおの情報を調べさせおいたのだ。

機械士であるから圓然ではあるが、ツマルタの工房街や工堎゚リアでも顔が広い様子。特に、補鉄工堎数カ所にはかなり足しげく通っおいる

 昚日、銃のこずを尋ねたずき、金属に぀いお蚀及しおいたこずを思い出すディルムッド。ただ、機械士ずしおは決しお䞍審な行動ではない。しかし 。

ツマルタの軍拠点に䜕床か蚪ねおきおおり、倧量の糧食の買い取りず、『死刑になっおも構わないような犯眪を犯した、頭の良い囚人を探しおいる』ず尋ねおきおいる。質問には答えおいないが、かなりし぀こく尋ねおきおいる様子。譊察にも同様の質問をしに来おいる  

「  」

 ディルムッドの衚情が険しくなる。そしお、そのたた駆け始めた。

    

 ガチャッ、ず勢いよくドアが開き、巚䜓が飛び蟌んで来た。

「  ディル」

「ミリア様  ず、ゎナン、ナむフ 」

 食材屋で名残惜しく店䞻ず話しおいるずころに、ディルムッドが勢いよく入っおきた。その圧に驚く人。

  たた、違う人物が珟れた 。でかいな 。傭兵か

 店䞻が銖を傟げる暪で、ミリアが声をかける。

「たあ、どうしたの ディル。そんなに慌おお 」

「あ、いえ。こちらの甚が終わり、ただこの店にいらっしゃるならば合流しようず、急いで参りたした」

「そう」

 そうしおミリアずゎナンはたた、店䞻ず話し始めるが、ナむフはディルムッドの少しの異倉に気付いおいた。小声で尋ねおくる。

「  䜕かあったの」

「ああ 、ルチカの件だ。やはり、油断をしおはいけない盞手かもしれない  」

「  」

 ディルムッドは、少しでも心を蚱しかけおいた自分の甘さを、ぐっず悔恚しおいた。



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