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【第5回】「策略型」ヒラメ社員は水面下で暗躍する  

さて、今回はいよいよヒラメ3兄弟のしんがり「策略型」の人物像に迫ってみましょう。

転職先で職場を共にしたのが、社長にとても可愛がられていた、いわゆる策略型の同僚です。

このタイプは、最大の目的である「出世」を達成するために、ライバルを惜しみなく陥れる実に厄介な存在です。

表面的にはいたって真面目で、一見仕事をきちっとこなすエリート社員にも見えてしまいます。

しかし、内心はというと極度の保身型で、時折見せる暗い影は、どことなく夜行性をほうふつとさせます。

周囲からは「あいつには気をつけろ」と、事あるごとに忠告されていました。

しかし、裏で絶妙に画策するので「危ない」と分かっていても防ぎようがありません。

このタイプに共通しているのは嫉妬心が極めて強い点です。

社長がライバルである同僚にほめ言葉をかけようものなら、本人の嫉妬心に火がつき反撃を開始します。

そのやり口はというと、ライバルの些細な言動や行動を巧みに切り取り、悪印象を与えるべく社長にインプットします。

社長としても、後ろ向きな情報が頻繁に入ってくると、知らず知らずのうちにその「チクリ」が「真実」であるかのような錯覚に陥るのでしょう。

結果として、ライバル視された同僚はあらぬ疑いをかけられ、評価ダウンにとどまらず、左遷の憂き目にあってしまうのです。

ちなみに、当人がライバル視している相手が必ずしも同様のライバル心を抱いているケースは「稀」です。

どちらかというと、当人が「自分は実力的に劣っている」とかってに判断して、出世の妨げになりそうな相手を「蹴落とす」というのが実態でしょう。

そのためには手段を選ばず、相手に気づかれないようアンダーグランドを主戦場に暗躍するのでお手上げです。

ちなみに、積極的に「出世を目指す」という観点からすると「策略型」は「ごますり型」同様、かなり「自主性のある」人材であるとも言えます(かなり歪んだ自主性ではありますが……)。

なお、夜行性の魚は暗い環境に適応するために、暗い場所での視覚や嗅覚、触覚が発達している傾向にあります。

そこで、このタイプのヒラメ社員を、夜行型の魚の代表格であるナマズにちなんで「ナマズ社員」と命名してもいいのかもしれません(あくまでも個人的な感想です……)。
 
         次回につづく(毎週月曜日に投稿予定)
 
本文は、弊著『なぜ日本では自主性のある社員が出世しないのか?』より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです。

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