【公務員時代を振り返る】もう異動内示を待つ立場じゃないのに、3月になると落ち着かない
この時期の公務員界隈は、毎年そわそわしている。
異動はあるのか。
誰が上がったのか。
誰がどこへ行くのか。
自治体ごとに時期は違うけれど、
だいたい3月の頭あたりから空気が変わる。
タイムラインもざわつく。
内示を気にしてしまう理由を、以前どこかで見かけた。
・どういう人が昇っているかで、組織の方向性が見える
・知っている人の異動先が気になる
・単純に一大イベントとして面白い
確かにそうだと思う。
内示はただの人事発表ではなく、
組織の現在地が可視化される瞬間でもある。
でも、当事者だった頃の私は、
そんな冷静な視点ではいられなかった。
毎年3月の頭になると、
胸の奥がざわつく。
まだ何も決まっていないのに、
生活だけが4月に向かって動き出す。
通勤時間はどうなるのか。
仕事内容は変わるのか。
人間関係はリセットされるのか。
予定が立てられない。
「早く出してほしい」と本気で思っていた。
内示が出ないまま日常をこなすのは、正直しんどい。
年度末進行で仕事は詰まっているのに、
頭の片隅はずっと4月のことで埋まっている。
残留と言われても安心できない。
むしろ、そういうときほど動くのが今までのパターンだった。
あの時期は、確実に“生き殺し状態”だったと思う。
事実として、内示前は予定が立てづらい。
推測だが、その不確定さが感情を過敏にさせていたのだと思う。
そして今。
仕事を辞めて、半年以上経つ。
異動もなければ、内示もない。
それなのに。
この時期になると、身体が覚えている。
タイムラインがざわつくだけで、
胸の奥が少し落ち着かなくなる。
もう当事者ではないのに、
「今年はどうなるんだろう」と考えてしまう。
未練かと言われれば、少し違う気がする。
不確実だが、これはたぶん“条件反射”に近い。
何年も繰り返した3月の緊張が、
身体に刻まれている。
内示は、人事発表ではなく、
自分の居場所が更新される日だった。
今はその更新がない。
静かだ。
あのざわざわした3月を、
完全に忘れる日はたぶん来ない。
でももう、
私はあの祭りの外側にいる。
それは少し寂しくて、
でも悪くない。
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