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カフェゴトー

とあるお店をきっかけに、この本とお店を知った。早稲田駅すぐにあるこの喫茶店は、カフェと呼ぶのが正しいのか、喫茶店と呼ぶのが正しいのか、私にはわからないがとにかく魅力的なお店だった。
早稲田大学生としてもう一度大学生をやり直したい。そしたら私もこの店で働きたかったと、強く思った。

この本は、店主のお店とお店に関わるすべての人に対する情熱と、お店に関わるすべての人の店主への愛が書かれたような本だった。そして、個人店でカフェを経営する上で、とても大切なことが書かれているような気もした。愛されるお店とはこういうお店なんだと、まだ行ったこともないのに、私はそう読み取った。そして何より、編集者の誠実でまっすぐな想いがとても伝わる。素敵な本だった。

ようやく来ることができた。最初場所がわからず通り過ぎてしまうほど、そこまでの存在感を出しているわけではない。でも店内はほぼ満席だった。私は1人だったので、この後相席にもなるかもしれませんがと、真ん中の席を案内していただいた。普段なら相席はちょっと、と思うが、それよりもこの店で過ごしたかったので全く嫌ではなかった。それどころか、特等席だと思ったのが、例の焼かれたケーキやタルト生地を冷ますために、テーブルの一角に焼きたてのそれらが並べられていく、その席だったからだ。

食べる前からもう嗅覚が幸せだった。真横で出来立てのケーキたちが並べられて、冷まされている。そんなの他のお店では味わえない。私は一気にこの店に惹かれた。まるで家でケーキを焼いているかのような、そんな感覚。とても居心地が良かった。今の時代、衛生面がどうとか、お客様からどうみられるかとか、そんなことばかりに気を使う時代。でもこの空間はお客様もお店の人もみんな仲間というか、知り合いの家にお茶しにきたような、そんな空気感が少し漂っている。こうやって焼きたてのケーキを目の前で冷ますことも、他の店では何か言われるかもと思ってしまうけど、ここはそれがむしろ素敵というか。伝わるだろうか、この感覚。

ショーケースにはたくさんのケーキたちが並べられており、私はブルーベリークランブルチーズケーキにした。どれも気になる、とても大ぶりでそれもまたワクワクした。パンプキンタルトも、パウンドケーキも、チョコタルトも。食べてみたいけど、なんだかまた食べれるよ。という不思議な安心感があり、すんなり一つに絞ることができた。これもまた、このお店が私にそう安心感を与えてくれてる気がした。

シナモンミルクティー。確かどちらも本の編集者さんのお気に入りだったはず。と、私もこれを頼んでみた。それだけではなく、私の好みもこれらだった。
こんな素敵なお店が大学の近くにあって、バイトができたら。私の学生人生はとても豊かなものになっただろうな。もう一度大学生に戻って、本当に学びたいことを学べる大学にいって、夢中になって学びながらバイトでお金を稼いで、夢を追いかける。そしてそれを生かして仕事をして、夢を掴む。可能ならやり直したいと、そんなことまで思わず考えてしまった。

学生時代って、本当に尊い時間で、その後の人生では代えられない、みんなに与えられた特別な時間だったんだな。もうそこには戻れないし、やり直すこともできないけど、私は今からでも夢を追いかけて、毎日夢中になって好きなことで仕事をしたい。それを実現できるように頑張ろうと、なんだか背中を押されたようにお店を後にした。

そしてこの店のように、夢を追いかけている人の日常にそっと寄り添い、応援できるようなお店やそんな仕事ができたらいいなと、未来のヒントのような気づきがあった。

旦那にお土産のケーキを一つテイクアウト。店主さんにも本を読んだこと、素敵な本だったこと、またきます。ということを伝えられた。またすぐに来ようと思う。

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