太刀と、マブダチ⚔️
決闘。
刀:刀と剣、どちらが上か。決める時が来たな。
剣:ああ、これで終わりだ。
ジャキーン!!
互いの刃がぶつかる。
一太刀ごとに、火花と傷が増えていく。
やがて——
二人は、同時に地面へ倒れた。
金属音が、静かに響く。
……思い出がよみがえる。
⸻
剣:おい刀!俺と勝負しろ!
刀:あ?俺は昼寝で忙しいんだ。来年よろしく〜
剣:調子乗ってんじゃねぇぞ!!
刀:やれやれだ。
⸻
剣:今日は、晴れてるな。決闘びよりだ。
刀:はぁ〜ああ〜…日向ぼっこの方がいいな。おやすみ。
剣:寝るなァ!!
⸻
剣:今日こそはお前を斬る!
刀:待て待て、今からデートなんだ。
剣:この色恋ざむらいが。
⸻
剣:……また逃げるのか。
刀:逃げてるんじゃない。まだ斬りたくないだけだ。
⸻
ある日。
刀は、泣いていた。
剣:……振られたのか?
刀:ああ。
剣:そうか。今日は休戦にしよう。
刀:かたじけない。
剣:……冷戦だ。
⸻
……今に戻る。
二人は、ゆっくりと立ち上がる。
刃は、欠けていた。
何度もぶつけた証のように。
⸻
刀:もう、お前とは会わない。
剣:……なぜだ。
⸻
刀:刃毀れが、ひどすぎる。
刀:研げば直る傷じゃない。
刀:これは——思い出だ。
⸻
剣は、何も言わなかった。
⸻
刀:これ以上ぶつかれば、
刀:俺たちは、本当に壊れる。
⸻
剣:……そうか。
⸻
風が吹く。
二人の間を、静かに通り過ぎた。
⸻
刀:じゃあな。
剣:ああ。
⸻
もう二度と、刃を交えることはなかった。
