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「ケアマネ、変えていいんです」|こんな相談をたくさん受けてきた私が見てきた 『変える人』 と 『我慢する人』

福祉の相談屋・社会福祉士のむむぶどう🍇です。

先日、ブログのほうで「ケアマネジャーの選び方・変え方」を制度ガイドとしてまとめました。
そして前回のnoteでは、ケアマネに「言いにくいこと」を伝えるコツを書きました。

今回はその続きで、もう一歩踏み込んだ話です。

「ケアマネを変える」って、家族にとってめちゃくちゃ勇気のいる決断なんですよね。
制度上はいつでも変えられる、これは事実。
でも、現場でご家族と話していると、その「事実」と「気持ち」のあいだに、すごく深い溝があるなと感じます。

「お世話になってるし……」
「角を立てたくない」
「変えたら、もっと悪いケアマネに当たるかも」
「数年つき合ってるから、いまさら言いにくい」

こういう気持ちを抱えたまま、本当はモヤモヤしている家族をたくさん見てきました。

今日はnoteなので、もう少し本音側の話をします。
変える人と我慢する人、何が違うのか。
相談業務歴20年の中で聞いてきたリアルな分かれ目を書きます。


制度的には、ケアマネは「いつでも」「無料で」変えられる

まず最初に大前提を確認します。

ケアマネの担当変更も、事業所の変更も、いつでも・何回でも・利用者側の自由意思でできます。

理由を説明する必要もないし、書類で揉める必要もないし、お金もかかりません。

このあたりの正式な手続きはブログにまとめてあるので、まだ読んでいない方はこちらを先に読んでもらえると、この記事の理解が深まります。

ケアマネジャーの選び方・変え方|「合わない」と感じた時の対処法

ただ、現場で何百件と「ケアマネ変えたい」相談を受けてきて思うのは、制度的にできるかどうかと、家族が動けるかどうかは別問題だということです。

ここからが今日の本題です。


我慢し続ける家族に共通する3つの誤解

「変えたほうがいいんじゃない?」とこちらが思う状況でも、ご家族が動けないことがあります。
そういう時に、たいてい背景にあるのが次の3つの誤解です。

誤解①:「ケアマネさんに失礼じゃないか」

これ、本当に多いです。
特に、もともと優しいご家族ほどこの理由で動けません。

でも、はっきり言います。

ケアマネ側は、変えられること自体には慣れています。

もちろん「合わなかったんだな」と思いはしますが、「裏切られた」とか「恨む」みたいな話には絶対なりません。担当が外れたあとも、地域の中で別の場面で会うこともあるので、変な遺恨は誰も残さないようにできています。

それよりも、合わないまま我慢して、ご本人や家族が疲弊するほうが、ケアマネにとっても本意ではないんです。

「うちの担当じゃなくなったとしても、その人がちゃんとした介護を受けられるなら、それでいい」
これが、まともなケアマネのスタンスです。

誤解②:「変えたらサービスが止まる」

これも、よくあるストッパーです。

「ケアマネを変えるって、いまのデイサービスもヘルパーも一回ストップして、また組み直すんでしょ?」
と思っているご家族が結構いらっしゃいます。

実際は違います。

ケアマネが変わっても、利用しているサービス事業所はそのまま継続できます。

ケアマネが交代するだけで、デイサービスもヘルパーも訪問看護もそのまま動きます。引き継ぎはケアマネ同士でやります。家族が何かを手配し直す必要はありません。

「ケアマネ変える=介護生活が一回リセットされる」というイメージは、ほぼ誤解です。

誤解③:「次のケアマネが、もっとひどかったらどうしよう」

これは、わかります。本当にわかる。

ただ、現場感覚で言うと、

いまのケアマネより合うケアマネのほうが、確率的には圧倒的に多い。

「合わない」と感じる時点で、相性のミスマッチがあります。同じ地域の事業所には、別のタイプのケアマネが必ずいます。タイプが違えばフィット感はガラッと変わります。

しかも、もし次のケアマネも合わなければ、また変えればいいだけです。
変えることに、回数制限はありません。


「変える人」が共通してやっていること

一方で、すっと動ける家族もいます。
何が違うのかをずっと見ていると、共通点がいくつか見えてきました。

共通点①:感情で決めずに「事実」を3つ書き出している

「なんとなく合わない」では、たぶん動けません。
動ける家族は、もっと具体的に困りごとを言語化しています。

たとえば、

  • 月1回の訪問のはずが、もう3か月来ていない

  • 区分変更のお願いをしてから1か月、なんの動きもない

  • 質問のLINEを送っても、いつも翌週まで返事がない

こういう「事実」が3つ揃うと、人は動けます。(こんな事実が3つ揃ってしまうケアマネはヤバいですが・・・)

逆に、「話しかけにくい雰囲気がある」「目を見てくれない」みたいなふんわりした不満だけだと、自分の中で正当化が難しくて止まってしまうんですよね。

ノートでもスマホのメモでもいいので、気になったエピソードを日付つきでメモする ことから始めるといいです。

共通点②:地域包括支援センターを「相談先」として使っている

意外と忘れられがちなんですが、地域包括支援センターは、ケアマネに関する相談も受け付けています

「いまのケアマネさんとの関係で悩んでいて……」
と地域包括に話すと、ニュートラルな立場から助言してくれます。

地域包括の人は、その地域の居宅介護支援事業所をだいたい把握しています。「あそこの○○さん、お母様の状況に合うかもしれませんね」みたいなマッチングを、さりげなくしてくれることもあります。

ケアマネに直接「変えたい」と言う前のワンクッションとして、ものすごく使い勝手のいい窓口です。

地域包括そのものの役割は、以前のnote 親の介護、まず行くべきは市役所じゃない(地域包括支援センター) にまとめているので、知らない方はぜひ。

共通点③:「自分の人生を続けるための選択」と捉えている

これが、いちばん大きい違いかもしれません。

変えることをためらう人は、「ケアマネ変更」を 対人関係の問題 として捉えています。
変えられる人は、「ケアマネ変更」を これからの介護生活を続けるための調整 として捉えています。

ケアマネは、これから何年も伴走するパートナーです。
ここでフィットしない人と続けると、介護そのものが嫌になっていきます。

「親のため、家族のため、自分自身のため、もう少し動きやすい体制に変えるんだ」
そう考えると、ケアマネ変更は、決して角を立てる行為ではなく、ご家族の生活を守るための前向きな選択 になります。


ケアマネを変えるタイミングは「冬」「年度末」を避ける

最後にひとつ、現場のリアルな小ネタを。

ケアマネ変更そのものはいつでもできるのですが、事業所の繁忙期を避ける と引き継ぎがスムーズです。

  • 1〜3月:年度末・更新申請ラッシュ

  • 12月:年末で各事業所がバタつく

  • お盆前後:休みのスタッフが多い

逆に 6月・10月・11月あたりは、比較的引き継ぎが落ち着いてやりやすい 時期です。

「いま」と「半年後」だと、現場での丁寧な引き継ぎが期待できる時期は変わってきます。緊急性が高くなければ、少しタイミングを選ぶのもアリです。


まとめ|「変えていい」を、知っているだけで十分

長くなりましたが、いちばん伝えたかったことはひとつです。

ケアマネは、変えていいんです。

これは、わがままでも甘えでもなく、利用者と家族に保障された、ごく普通の権利です。

今日変えなくても、半年後に変えてもいい。
でも、「変えていい」ということを 知っている状態知らない状態 では、明日からの介護のしんどさが全然違います。

「変えなきゃ」じゃなくて、「いざとなれば変えられる」。
この余白を持っているだけで、いまのケアマネとの関係も、もう少し楽に続けられるようになることがあります。

ご家族の介護生活が、もう少しだけ動きやすくなりますように。

制度の手続きや、具体的な変更ステップを確認したい方は、ブログの ケアマネジャーの選び方・変え方 も合わせて読んでみてください。


むむぶどう / 社会福祉士・ケアマネジャー|福祉の相談屋さん20年

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