🌀嵐の丘で立ち尽くす者たち 2

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第2話 虹の橋の先
光は、やさしかった。
それは眩しすぎるものではなく、目を閉じていても感じられるような、ぬくもりのある輝きだった。
七色が混ざり合い、ほどけ、また重なりながら、一本の道を形づくっている。
虹の橋。
レオンは、その上を静かに歩いていた。
どこまでも続く光の道は、まるで空そのものが固まったかのようだった。
「……静かですね」
ホズミが、ぽつりと言った。
レオンは何も答えず、ただハットのつばを深く下げて、確かな足取りで光の道を踏みしめていた。
声は不思議と、遠くまで響く
戦いがあり、別れがあり、
そして――終わったはずだった。
「元の世界に、戻れるんだろう」
レオンは前を見たまま言う。
それは自分に言い聞かせるようでもあった。
アルジェリーナは、少し後ろを歩いていた。
大きな翼を軽くたたみ、羽根が光を受けて淡くきらめく。
「あたいは、このふわふわした道、嫌いだよ」
アルジェリーナが、少し長すぎる旅装の裾を足で蹴りながら不機嫌そうに呟く。
怖くないわけではない。
だが、不思議と不安よりも、期待のほうが大きかった。
橋の向こうには、きっと知っている空がある。
知っている風が吹き、知っている大地が広がっている。
そう、誰も疑っていなかった。
やがて、橋の先に“終わり”が見え始める。
光は次第に薄くなり、白い霧のようなものが立ちこめていた。
「……あれ?」
ホズミが足を止める。
星図の石が、かすかに震えていた。
「どうした?」
「いえ……ただ……」
言葉を選びながら、ホズミは首をかしげる。
いつもなら、もっとはっきりと“何か”を感じるはずだった。
だが、今回は違う。
導かれている感覚がない。
それでも、引き返す理由もなかった。
三人は、霧の中へ踏み出した。
次の瞬間――
足元の感触が、変わった。
硬い光ではない。
柔らかく、少し湿り気を帯びた、大地。
レオンは思わず、しゃがみこんだ。
指先に触れるのは、土だった。
「……土?」

レオンは指先で土をこすり、じっと見つめた。
「……味がしねぇ」
「えっ、食べたんですか!?」
ホズミが驚いて声を上げると、レオンは無言で立ち上がり、泥のついた指を拭った。
「レオン、汚いよ……。
っていうか、なんなのさ、ここ」
アルジェリーナも、翼を軽く広げて周囲を見る。
空は高く、雲は薄く流れている。
太陽らしき光はあるが、はっきりとした輪郭がない。
「あたいのいた山は、もっと風の匂いがした。ここは……鼻が詰まったみたいだ」
音が、ほとんどなかった。
鳥の声も、虫の羽音も、風のざわめきさえもない。
ただ、静けさだけが広がっている。
「……ここ、どこでしょうか⁉️」
ホズミの声は、少しだけ小さくなっていた。
見渡せば、なだらかな大地が続いている。
草はあるが、背は低く、まばらだ。
木らしきものは見当たらない。
「元の世界……じゃないな」
レオンが立ち上がる。
空の色も、違う。
匂いも、温度も、どこか曖昧だった。
「困りましたね。星図の石も、なんだか戸惑っているようです」
ホズミが胸の石をぎゅっと握りしめる。
アルジェリーナは、そっと地面に降り立った。
羽根をたたみ、足で土を確かめる。
「……迷子かよ。あたい、迷子なんて柄じゃないんだけどな」
アルジェリーナが強がって翼を広げようとしたが、風が吹かないので、力なくバサリと閉じた。
レオンは二人に背を向け、迷いのない足取りで歩き出した。
「行くぞ。ここにいても、腹が減るだけだ」
「はい。行きしょう」
ホズミが言う。
星図の石は、今は静かだった。
こうして――
三人は、自分たちがどこに来たのかも知らないまま、この大地を歩き始めましたね〜
そして、まさかその一歩一歩が…
わし(ムヒ)の持つnoteかだけが知っている😁
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