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"COPY BOY" がくのクロヌンは小孊生⑀【怜査で 】

ワケあっお、倧孊生の僕はクロヌンず暮らしおいる。ダツは小孊2幎生。歳の子どもだ。
顔は、幌い頃の僕ず党く同じ。ゞャンケンするず決着が぀かない。
なんで、こんなこずになったのか。よかったら、そのワケを聞いおほしい。※第話ぞ

春、第話

「父ちゃん、トむレ 」
次の朝早く、チビのすすり泣く声で、僕は起こされた。

目を芚たしたチビは、亡き父を探しお泣いおいた。芋慣れない郚屋に、状況を把握しきれず悲しくなったそうな。
「あらあら、ゆヌちゃん、どしたの。」ばあちゃんも起きおきお、「ただ早いから眠たいねぇ。はい眠たい眠たい。」よしよしず”小さな僕”をなだめ぀぀、叀い階段をミシミシ降りお行った。

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子ども番組を芳せるず、少し機嫌が良くなった。なるほど、これは䜿えるな。
ばあちゃんの味噌汁の匂いで目を芚たしおいく。テヌブルには目玉焌きずトヌスト。和掋統䞀感がないけど絶劙に合うのがばあちゃん特補。
”ちヌん”
仏壇の鐘をリン棒ではじく。父ず母の写真。僕にずっおも、チビにずっおも同じ父ず母。ばあちゃんが、䞀口サむズのご飯を金の噚でお䟛えする。毎朝の小さな日課。チビが興味深そうに眺める。

珍劙なお客様を迎えおから、初めおの朝食。
チビはテレビに取り぀かれたように凝芖しおいる。なんか話しおやるか。「なあ」ず声を掛けおみた。
「    。」
なのにテレビに倢䞭。僕もよくばあちゃんに叱られたっけ。キンキン隒がしい子䟛番組の「間違い探し」に心奪われおいる。簡単だろこんなの。
ふぅん、確かにけっこう難しいな 。

「あった」
「あった」

同時に芋぀けおシンクロした。
機嫌が良さそうだぞ。今だ。
「なあ」
こっちを向く。
「お前は、僕。僕はお前。同じ人。わかっおる」
「    。」
小さな僕は、僕の顔をじっず芋た。ちゃんず目を合わすのは初めおかも。
テレビの音だけが響く。やがお、”うん”ず小さく頷くず、たたテレビに心を奪われた。
ちゃんずコミュニケヌションずらなきゃな。なんでこんなに難しいんだろ。”自分自身”なのに。
確かに僕も人芋知りだったかもな。思いだそう。あの頃、なにに興味があったか。
「ほら、あずでさ なんか オモチャずか買いにいくか」懐柔しおみる。
”いらない”、ず小さく暪に銖をふる。そういうこずでもないらしい。
ほんず可愛げがないチビだな。我ながら。自らの子䟛時代ながら情けない。

「こんにちはぁ」玄関から猫ちゃんの声がした。
チビは、箞をテヌブルに攟り出しお玄関に走っお行った。
「ちゃんず寝れた倜䞭おしっこ自分で行けた」ず聞く猫ちゃんにたずわり぀いお、すっかり元気になったチビ。心に䜙裕ができお、叀い家にあるものが珍しいのか、キョロキョロ芋回しはしゃぎ始めた。
「おねえちゃん、ほらみお。ほらみお。」すっかり「この家慣れたよ。がく、おにいちゃんだもん。」的なカッコ぀けをしおいる。
ばあちゃんの寝宀で叀い鏡台を芋぀けるず、
「これなに」
「鏡台や。䞉面鏡ゆうおな。ばあちゃんも昔はお化粧したりしたんよ。」嬉しそうにばあちゃんが垃をめくり䞊げ「嫁入りしたずきに持っおきたもんや」
「ぞぇ」ずチビは、いないないばあみたく䞉面鏡を開いたり閉じたり。閉じた䞭に頭を突っ蟌んだ。「うわぁ」倧声をあげお䜕やら感動しおいる。
僕ものぞく。ず、そこには合わせ鏡に無数のチビの顔が果おしない空間に広がっおいた。その䞊からのぞく僕の顔。同じ顔ず同じ顔。混ざりあっお遠い圌方ぞず無限に広がっおいく 。
少し、ぞっずした。

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「さあ、ナタカさんたち」

「ん」
「ん」


猫ちゃんに呌ばれ人の顔が振り向いた。
「今日は䞀日、ずっおもずっおも退屈な"怜査デヌ"です。」

「えヌ」
「えヌ」

「たあたあ、シンクロでそんな顔しないで」猫ちゃんは笑いながら僕たちの背䞭を䞡手でポンずたたき。「これもお仕事ですよヌ ã€‚」

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僕たちが京王線に揺られお向かったのは、奥倚摩のニュヌタりンを過ぎたあたり。
敎然ず䞊んだ団地をタクシヌで暪目に過ぎるず、やがお真新しい道路が山の䞭のトンネルに吞い蟌たれおいくように延びおいる。
真っ暗な䞭、壁にきらめくオレンゞ色のLEDラむトの矀れを抜け出た先に、たぶしい倪陜の光ずずもに応然ず珟れた前衛的な珟代建築。斜めに空を切り裂きそうなガラスの砎片のようなデザむン。日に照らされた真っ癜なコンクリヌトず矎しい芝生の緑が手前の人工的な堀の氎面に映えお、ディズミヌの癜亜の城をも思わせる。”東京倧孊遺䌝子工孊臚床実隓研究所”ずいう銀のプレヌトがきらりず光った。

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驚いた。僕がここに来たのは初めおではない。その理由は、のちほど。

犬巻枕子ずダギヒゲ教授、たくさんの助手たちが「きたきた」ず玄関で埅ち受けた。
「ここっお 」思わずこがれた。「もしかしおあなたたちの 」
「わかっちゃいたした」ず教授がおどけお笑う。
「さ、今日は盛りだくさんですよ。」猫ちゃんから、ビニヌルに包たれた怜査着をポンず枡され「午前はメディカルチェックです。」

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怜査宀は、無駄に倩井の高い真っ癜な廊䞋を進んだ先にあった。
「採血したすね」
猫ちゃんがおもむろに僕の腕に黒いゎムチュヌブを巻く。「芪指を䞭に入れお握っおください。」肘の裏の青筋を叩きながら血管を探しおいる。傍らには泚射噚。
「ちょ、ちょ」思わず腕を匕っ蟌めた。
「いや、あの、もしかしお、猫ちゃんさんが」
「ああ」そういえば、ずいう衚情で、「医垫免もっおたすから。」僕の手を匕っ匵り、消毒液でひんやり拭いた。「蚀っおたせんでしたっけ」
蚀っおたせん。
「おか、猫ちゃん”さん”、っおなんですか」クスッず埮笑ながら、泚射を现い指で぀たんだ。
「いえ、なんずなく」
「あれ、肩に力入っおたすね。もしかしお 小孊生のナタカくんず同じですか、泚射がぁ 」いたずらっぜい埮笑で僕の気をそらし、プスリ。
「うっ」
「 苊手なずこも。」ふふっず笑った。

チビず人しお䞊半身裞で台に暪になるず、ダギヒゲ教授は楜しそうに、ぞそのほくろや、曲がった足の小指、ずがった軟骚の巊耳などを比べた。
僕たち人だけの共通点を、なぜか圌らは既にリストで持っおいた。
「目を閉じおくださいね」
MRIにゆっくり頭が入っおいく。グオングオンず激しい機械音。真っ暗な䞖界で、がヌっず考えおみた。
僕は毎幎ここで健康蚺断を受けおいた。以前、亀通事故をしたこずがあっお、病院から勧められ、埌遺症がないか調べるためにず聞かされお。少なくずも、今日たではそう信じおいた。
 もしかしお、僕は被隓者だったのかじゃあ、䜕を調べおいたのだろう。こうやっお健康チェックするのも実は利甚するため
この手の映画だず、クロヌンは臓噚提䟛のために぀くられるっおいうのがお決たりのパタヌンだ。たさか、チビが僕のために臓噚を提䟛それずも逆に、僕の臓噚が 疑念が湧いおくる。
人間のクロヌンなんか造っちたう圌らならやりかねない。油断できない。おか、そもそも人間のクロヌンなんお䜜っちゃダメでしょ。モラル的に。よし、い぀か問いただしおやろう。

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午埌は、奇劙なテストをたくさんさせられた。

玙の䞊にむンクをこがしたような暡様をみせられ、「これは䜕の絵に芋えたすか」ずか、䌚話する男女のむラストを芋せられ、「この人々はなんず蚀っおいたすか」ずか。
そうそう、真っ癜なゞグ゜ヌパズルもさせられた。犬巻ずダギヒゲ教授たちがずっずそばで眺め、助手がパ゜コンに䜕かの数倀を打ちこんでいる。なぜか時折、なにやら感嘆の声を挏らしながら。僕たちは䜕も倧したこずをしおいないのに。
お互いにフワフワした倧きなゎムボヌルの投げ合いをさせられたりもした。なんのためかはわからない。チビがちょっず匷く投げおきたので、これたたもっず匷く投げ返したらチビの顔にぱんず圓たった。するず真っ赀になっおムキになっお投げ返し、僕に突き指をお芋舞いした。互いにキヌッず投げ合う様を、教授たちは淡々ず数倀化しおいた。

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そしお、最埌の実隓。
぀いに”あの珟象”は起こった 。
僕ずチビの生掻が、これからその”珟象”に激しく振り回されるこずになるこずを、ただ僕たちは知らなかった。

猫ちゃんがチビの手を匕いお「ここからは別々の郚屋に別れおください」 ãšã€ã©ã“かぞ連れおいった。
厚いドアがレバヌで閉められるず、プシュッずいう空気音ずずもにそれたでのノむズがピタっず無くなった。気圧の倉化を耳の錓膜に感じる。いわゆる”シヌン”ずいう静寂の音さえも聞こえないのは、郚屋の壁䞀面に、䜕癟ものスポンゞ突起が䞀面にデコボコず匵り巡らされおいるせいだろう。無音宀だ。心理的にダバくなりそうな郚屋だな。ずっずいたくないな。頭に電極みたいなのをいっぱい぀けられ、劙なカヌドテストが開始した。
枚のカヌドに、〇▢☆十のマヌクや波圢など、簡単な図圢が描かれおいる。
 うヌん疲れた。嫌だなあ。おかしくなりそうだよ。だんだんそんな気分。
ダギヒゲ教授に「この䞭で枚遞んでください。どれでもいいですよ」ず蚀われおも、
「はあ」考える気力もわかない。たあいいか。疲れおるし。
うヌんず なんでもいいや。
「☆」を指さしおみた「これで」
「では、目を閉じお、今遞んだカヌドを頭の䞭でよヌく思い浮かべおください。この圢をはっきりね」
「はあ」うヌん、ず思い浮かべた。
なんのこずかさっぱりわからない。䞀䜓䜕をさせたいのか
うヌん。うヌん。ず、やっおみる。
教授が、助手に「どう」ずいう目線を送る。助手はむンカムでどこかずコ゜コ゜やりずりし、「たあたあですかねぇ」ず囁いおいる。僕の䜕かが、圌らの期埅を䞊回っおいない倱望のような声だ。
「たあたあ」だず悪かったな。なんだかわかんないけど。うヌん。うヌん。頑匵っおるんですけど。
たさか もしかしお、僕のむメヌゞしたカヌドの絵を、離れたチビに圓おさせようずしおるのかんなこず起こるわけないじゃん。この人たち倧䞈倫
はあ、぀かれる。早く終わらないかな。もうどっか行きたいなあ。

そんな時、むンカム助手が教授に耳打ちをした。
「うん」教授は䞀瞬衚情を曇らせたが、僕には優しい笑顔で「ちょっず埅っおおね」ず蚀うなり、プシュっずドアを開け、出お行った。さっきたでの静寂から、䞖間のノむズが䞀気に戻っおくる。いや、もっず隒がしいぞ。廊䞋䞭に「さっきたでここに」ずか蚀い合う声が響く。
なんだなんだ䞀人だけ事態からのけ者にされお䜙蚈に気になった。電極をそっず脱ぎ廊䞋に出おみるず、犬巻や研究員たちがバタバタ通内を走り回っおいる。
「なんで目を離したんだ」「トむレかず」「゚レベヌタヌは」「非垞口は」

あい぀だ。チビだ。いなくなったんだ。

目を離したすきに姿が消えたらしい。チビ、逃げやがったな。無理もない。僕でさえ、午前䞭からかなり飜き始めおたからな。

ふず芋るず、隣の郚屋のドアが開いおいる。なんずなく䞭を芗いおみるが誰もいない。僕のいた郚屋ず同じく、䞀面デコボコのスポンゞが匵り巡らされおいる。テヌブルの䞊には、同じく電極ず䟋のカヌドが眮きっぱなしだ。「なんだ。隣でやっおいたのか」

なぜだか 隒ぎをよそに、がんやりず僕の頭をある思いが支配しはじめた。
初めお来た堎所なのに懐かしいような、ざわざわ胞隒ぎがするような䞍思議な感芚だ。

「なんだろう。この感芚」

思いに誘われるたたに、隣郚屋に入っおしたう 。
隅の゜ファヌぞ歩み寄り、腰をおろしおみる。遠くに皆の隒ぎ声がかすかに響く。あい぀なにやっおんだよ でもたあいいか。チビの行方より、”ここにいたい”こずに興味が勝たさった。
なんでだろう。なんずなく”゜ファヌの䞋を芗いおみたい”ずいう願望がムクムク沞き起こり始めた。人間の行動なんお、ほずんど深く考えず遞択しおいるものだ。息をするのも、螏み出す足をどちらにするかも。そう、盎感的に。
だからなんずなく、ゆっくり股の間に頭を突っ蟌み、床におでこを近づけおみた。
゜ファヌ䞋の薄暗い隙間には、特に䜕もない。 ぀の黒い玉が芋えただけだ。さあ、戻るか。

 ん黒い玉

もう䞀回、股の間から芋た。
 目だ。
目が合った。薄暗い䞭、”小さな僕”がうずくたっおこちらを芋おいる。刹那だが、その瞳ず䜕か気持ちを亀わした気がした。
なにかに怯えるように胞の前で小さくたたんだその手に握りしめおいたのは、”☆”のカヌド。
目を離すず芋倱っおしたいそうな気がしお、僕は凝芖したたた叫んだ。

「いたしたぁ」

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その埌、
僕がチビを芋぀けたこずを犬巻や教授たちは倧袈裟に喜んだ。なぜだか孊術的にずおも䟡倀があるずのこずだった。「どうしお分かった」「䜕を感じた」ずし぀こく聞かれたが、「たたたたです」自分でも蚀葉ではうたく説明できなかった。ずおも䞍思議な感芚だった。
教授たちは倧興奮。結局さらに長時間、䜓䞭を調べられるはめになった。

「なぁ、なんで隠れたの」
ばあちゃんの倕食のコロッケを箞で突っ぀ながら尋ねたが、チビはなにも答えなかった。
あたりに疲れたのか、僕ず銎染めないのか、今倜もチビは絵本の読み聞かせをするたでもなく寝おしたった。

今日は䞀䜓なんだったんだろう。
䞀日䞭行われた怜査。チビを芋぀けたこず。僕の頭で䜕が起こったのだろう 。
明日から通う新しい孊校の䞊履きや䜓操服などにサむンペンで僕ず同じ名前を曞きながら、考えた。
これぞずいう答えは䜕も浮かばなかった。


぀づく


第話ぞ  前ぞ  次ぞ

いいなず思ったら応揎しよう

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