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"COPY BOY" がくのクロヌンは小孊生⑧【秘密基地】

ワケあっお、倧孊生の僕はクロヌンず暮らしおいる。ダツは小孊2幎生。歳の子どもだ。
顔は、幌い頃の僕ず党く同じ。ゞャンケンするず決着が぀かない。
なんで、こんなこずになったのか。よかったら、そのワケを聞いおほしい。
※第話ぞ

春、第話

チビのするこずは、なぜかいちいち懐かしいず感じるものだった。
幌い頃、僕もやっおいたこずばかり。そりゃそうだ。本人だから。

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䟋えば 、

道を歩けば、高いずころを歩く。
路肩の少し䞊がった段ずか癜線でもいい。枡り歩きながら家たで垰る。そこから萜ちたら、はるか断厖絶壁から萜䞋、ずいう幌皚な空想いっぱいの倧冒険。子どもがやりがちな、あれだ。
たた䟋えば、孊校からの垰り道に、石ころを蹎っお家たで垰る。石がどこにも萜っこちたりしないで、無事に家に垰れたら成功。宝物ずしお倧事にしたっお眮くのが楜しみだったり 。
そこには合理的な理由も䟡倀もない。なんおこずのない遊びに、意味を芋぀けおこだわるずころがそっくり同じだった。嬉しいような、残念なような。

そしお、今日も。チビが懐かしい”アレ”を䜜っおいた。
僕がそれに気づいたのは、猫ちゃんから来たLIMEでだった。ポンず軜い音で珟れた可愛い猫のむラストのアむコンが蚀った。

『おチビのナタカくん、今なにしおるんですか』

䞀緒に画像も送られおきた。チビが郚屋で䜕やらシヌツらしきものをカメラに芆いかぶせようずしおいる。
『柱のカメラを隠そうずしおいるようなんですが』
猫ちゃんは、我が家のLIVE映像をオフィスで芋おいお疑問に思ったらしい。

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二階では、チビがシヌツの端をもっお「うヌん、うヌん」ず背䌞びをしおいる。
「なにやっおんだ」
返事もせず、柱の高い䜍眮に取り付けられたカメラにシヌツを掗濯ばさみで留めようずしおいた。
「なあ、なにやっおんの」
こっちをチラッず䞀瞥したが、無芖。倢䞭で続ける。

「ゆうちゃん、いいねえ。」芗きに来たばあちゃんの声。「たた䜜っずんの。久しぶりやね」階段から顔を出しお嬉しそうに蚀った。
「こんなの䜜ったこずないよ。」僕が正そうずするず、
「ゆうちゃん䜜っずったよ。」よっこらしょず階段をミシミシ鳎らしながら降りおいった。
「だから䜜っおないっお 」蚀いかけお気づいた。
 あ、もしかしお シヌツを掛けお、テントのような圢 。

そうだ、秘密基地だ。

確かに。これ、芚えおるぞ。子どもの頃だ。よく䜜ったっけ。懐かしいな。

むメヌゞは分かるが、しかし䞊手く出来ないようだ。そうそう、シヌツの重みで厩れおしたう。あヌでもないこヌでもないず苊劎しおいる。
「ちょいず貞しな、掗濯ばさみじゃ重さに耐えられないよ。䜕かヒモずかで瞛っお 。」
「いいの、自分でやるの」
ああ、そうじゃないのに もどかしいが手を出せない。

猫ちゃんにLIMEを送った。
『秘密基地を䜜っおいるみたいです』
『なんですか、それ』
『僕も子どもの頃によく䜜ったんです。さすが僕のクロヌン。』
『䜕をするものなんですか』
『䞭に入るんです。』
『入っおどうするんですか』
『なにをするわけでもないんですが、オモチャで遊んだり、おや぀を食べたり』
『はあ 』 ã‚んたり響いおない。女子は、やらないものなのだろうか。

バサッ

萜ちおきたシヌツをチビが頭からかぶった。シヌツのオバケがキヌッず怒っおいる。

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「䞊手く䜜れないみたい。むラむラしおたす。」
しょうがないので、僕はむスず棚を䜿っお、骚組みを䜜った。昔、父が䜜り方を教えおくれたっけ。
そこぞフワっず華麗にシヌツをかけお芋せたら、驚きずずもに僕を芋た。初めお僕に向けた尊敬のたなざし。どうだ、倧人の力を芋たか。
ずころどころヒモで瞛っおいく。ひさしぶりだな、なんだか楜しくなっおきた。

チビは䞀気に僕の偉業に興味を瀺した。シヌツをめくり入口に誘われるようにそろそろず身を忍び蟌たせおいく。䞭に消えるず、ひゃヌず声が聞こえた。しばらくしお䞊気した顔を出したり隠れたりを繰り返しお、倧いにはしゃいだ。

俄然やる気が出たようで、眉間にしわを寄せ、画甚玙に蚈噚やレバヌなどを描いおは、テントに貌っおいった。芋事にがくが子どものころ䜜った秘密基地そのたた。小にしおはクオリティヌが高い。我ながら。

䞭に入っお懐䞭電灯を぀けるず、䞉角錐の内偎の空間を照らし、そこは無限に広がる宇宙ずなった。
「わあっ。」
声を䞊げたチビが僕を芋お、笑った。僕も笑った。

あれ、なんか気持ちいいぞ。なんだろ。今、こい぀笑った。いや、心通じたなんなんだろ、よくわかんないが、なんだか嬉しい。ポゞティブな感情もシンクロするのだろうか。

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小さな段ボヌルをテヌブルにしお、オモチャずマンガをいっぱい持ち蟌んだ。
基地内では、チビに「隊長」ず呌ばされた。
「隊長、食料をもっお参りたした」
「こ、これは 」
「そうです”うたか棒”ですばあちゃんに戞棚に閉じ蟌められおいたのを救出したした」
「よくやった」
狭い䞭、倧奜きなオモチャをいじり、二人でスナックのうたか棒を霧っおカケラをポロポロ萜ずしながら笑い合った。

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チビはいたく気に入っお、倕食もここで食べ、寝るのもここにしたいずせがんだ。垃団を狭い基地に敷き、絵本の読み聞かせをさせられた。

ダツが持っおきた本は、すべお昔、僕が父に読んでもらったものばかり。

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『ゞャングル探怜隊』 ã‚„ ã€Žå®‡å®™ã«æµ®ã‹ã¶ã‚¹ãƒšãƒŒã‚¹ã‚³ãƒ­ãƒ‹ãƒŒã€ãªã©â€Šã€‚
懐かしくお、党く同じだ。
幌い頃の僕が砎っおしたったペヌゞがテヌプで貌られおいるのも、同じ。
父はわざず同じものを残しおおいたのか。だずしたらなぜだろう

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特にチビのお気に入りは、「バス」の絵本だ。

家族揃っおバスに乗っおお出かけするおはなし。
動物園や遊園地、ショッピングモヌルにスケヌト堎 
次々止たるバス停ごずに、「ここなの」ず子どもたちが尋ねるが、
パパは「もっずいいずころ」ず秘密にする。

最埌に到着するのは森にぜ぀んずある小さなレストラン。
庭に光あふれる倧きなモミの朚のクリスマスツリヌが矎しい。

そこで家族揃っお枩かな食事をするずいうストヌリヌ。

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父ず母。そしお兄匟。こんな枩かさに満ちた䜓隓をしたこずがない。
チビだっお、僕だっおそうだ。
この本、奜きだったな。読んでいる間だけでも、小さな幞犏を疑䌌䜓隓できた。それが嬉しくお䜕床も読んだ。クリスマスには季節倖れだずしおも。

「兄ィ、もう䞀回読んで」

なに誰兄ィ
 ああ、僕のこずか。
「い、いいよ」自分同士なのに「兄ィ」っお 。

「兄ィ」か 。
ちょっず、しみじみ。

奜きな絵本も遊びも同じ。やるこずなすこず䌌おいる。小憎たらしいずころも。
やっぱり、こい぀13幎前の僕なんだな。
だから僕にはわかる。きっず䞍安だろうな。こんな芋知らぬ兄ちゃんず䞀緒に䜏んで。

どうしお父は、チビを誕生させ、同じ本や服を䜿わせ、同じ人生を過ごさせおいるのだろうか

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「兄ィ、あの歌やっお」
「歌」
なんだ急に 
「父ちゃん、ピヌっおお口でやっおくれたよ」
「ああ、口笛ね。なんの歌」

するず、チビが

 ♪ふんふふん♪ 

ず錻歌で歌いはじめた。
子どもらしく䞋手なのもあっお、最初は音の矅列をなかなか僕の頭が捕らえられなかった。

やがお迷子になっおいた僕の頭に、突然、メロディが舞い降りた。

「聎いたこずあるぞ。」

懐かしくお切なくお矎しいメロディ。なんだっけこれ
続きが僕自身の䞭から沞き起こっおきた。リズムに乗せお、唇を震わせおみる。自然ずメロディが重なる。チビず目でリズムを合わせる。

「そうだ。父ちゃんだ。」
よく口笛で聎かせおくれた。父ず離れおすっかり忘れ去られおいた。曲名も知らないけれど。奜きだった。懐かしくお、懐かしくお、涙が出そうになった。
亡き父ず過ごした時間を、この子に重ねお感じた。吹くのをやめるず、この気持ちが消えおしたいそうで、い぀たでも奏でた。

なんおいう曲だったんだろう。アプリで旋埋から曲名を怜玢するこずはできるが、やめおおいた。曲名を知っおしたうず、い぀でも取り出しお聎ける。流行りの歌みたいに、色耪せお擊りきれおしたいそうで。なんだかもったいなくお。だから、そっずしおおくこずにした。

 ん寝息をたおおる。

たどろみながらだろうか、手を繋いできた。
初めお觊れる、”小さな僕”の手。プニプニしお小さく䞞っこい。掌で包むず枩かい。ちょっず照れ臭い。
䞀生懞呜、秘密基地を䜜っおいたその指先をのぞくず、僕の指王ずやはり同じだった。こい぀、本圓に僕自身なんだな。しみじみ思った。

䞀重のたぶたを閉じ、䜎い錻で小さな唇の先っぜを尖らせお眠っおいる。
眺めおいるず、初めおこい぀を、
「思ったほど憎たらしいや぀じゃないかも。」ず感じた。

いや、むしろ、
「そこそこかわいいかも、我ながら。」なんお思えた。


その甘矎なメロディは、倜の秘密基地に、い぀たでも響いた。

「意倖ず、いいかもな。この生掻。」


぀づく





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