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"COPY BOY" がくのクロヌンは小孊生㉙【父の答え】

ワケあっお、倧孊生の僕はクロヌンず暮らしおいる。ダツを小孊2幎生。歳の子どもだ。
顔は、幌い頃の僕ず党く同じ。ゞャンケンするず決着が぀かない。
なんで、こんなこずになったのか。よかったら、そのワケを聞いおほしい。
※第話ぞ

冬、第29話

チビがヒトカゲに飛び぀いお、叫んだ。
「父ちゃん」
そこにいたのは 父だった。

「たさかそんなはず 」

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甘えるチビを抱きしめながら、父が僕に埮笑みかけた。

「やあ、よくここたで来たね。」
「䜕これ、どういうこず父ちゃんは死んだんじゃ 」

久しぶりに父ちゃんに䌚っお、匵り詰めた緊匵が切れたように膝を぀いた。

なんでいなくなったの
どうしお䜕も僕に教えおくれなかったの
僕ね 、僕ね 、
淋しかったけど頑匵ったよ。

あふれる感情が抌し寄せ、子どものように声を䞊げお泣いた。


でも 。

「ちょっず埅っお 」

ふず、我に返った。
僕は今、チビの倢の䞭にいる。

だからこの父は、正確には "チビの蚘憶に残っおいる父の姿" ãšã„うこずか。僕の知っおいる父ちゃんより少しだけ歳をずっおいる。
肌たでリアルだ。よく芚えおいるな、チビ。

隣の女性は母だ。
僕もチビも写真でしか芋たこずないので、動くこずはないが写真のずおりの笑顔で優しく埮笑んでいる。こう芋るず綺麗だったんだな。

目の前の父は蚀う。
「今、ナタカがここにいるずいうこずは、人が出䌚ったずいうこずだね。今の私は、チビの蚘憶に刷り蟌んだ私の残像だよ。」
「残像」
「毎晩、絵本の読み聞かせをする時に、この子の蚘憶に刷り蟌んだんだ。録画された映像みたいなものだよ。」

空間に、その様子が浮かび䞊がった。たるでホログラムのように。
秘密基地の䞭、毛垃にくるたったチビに父が絵本を読み聞かせる姿。

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「絵本を読んであげたあず、チビに、ある秘密のお話をたくさんした。」
「秘密のお話っお」
「どうしおクロヌンを䜜ったか。」
「えチビ、なんで蚀わなかったの」
チビに問うず、
「んなんのこずよく芚えおない」ず秘密基地の毛垃から顔を出した。
「なにせ幌い子どもだからね。理解はもちろんしおいない。眠りに぀きそうなたどろみのずき、私はチビに耳元でささやき続けた。おずぎ話を読むように、䜕床も䜕床も。」
寝そうになるチビのそばで、ささやく父の姿が芋えた。
「そんなの芚えおいるわけ 」
「芚えおいるんだ。人間の脳はすごい可胜性を秘めおいる。チビには意味が理解できなくおも、脳现胞にきちんず刻み蟌たれおいる。自転車の乗り方や箞の持ち方は䞀生忘れないだろう」
「うん 」
「問題はその蚘憶を取り出せるかどうかだ。」

目の前に倧きな図曞通の無数の本棚が広がった。
僕ずチビの姿も浮かび䞊がった。

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「うわぁ、すごい。ご本がいっぱいある」
ふわふわずチビは逆さになりそうになりながら喜んでいる。
「巚倧な蚘憶の棚に人生すべおの経隓が蚘録されおいる。そう、君ならチビの蚘憶に入り蟌んで捜玢ができる。」
「猫ちゃんたちは正しかったんだな。」
「だから思ったんだよ。もしもい぀か君たちが出䌚うこずがあったら、こうやっおチビの蚘憶の奥に刻み蟌んだ私の話を芋぀けおくれるに違いないず。その時の君なら、父ちゃんの話が理解できるず思う。私の呜が尜きる前に真実を残しおおきたかった。」

芋぀けたよ。芋぀けた。

この蚘憶の残像は、父ちゃんの残した手玙なんだね。
倢の䞭の”ヒトカゲ” ã¯ã€åƒ•がチビの脳を占領しおしたう前に、父ちゃんがこのこずを知らせるため、ずっず様子を窺っおいおくれたんだね。

「䞀緒にいられなくおすたない。芋たかったなあ。お前の成長する姿を。
どうだい倧人になるたで、いろんな事があったかいいろんな事を孊んだかい䞀生を捧げるやりたい事は芋぀かったかい奜きな人はできたかい」
うん、少しだけど倧人になったよ。僕䞀人じゃダメダメな人生だったけど。でも、父ちゃんがチビを残しおくれたおかげでね。ほんの少しだけど、父ちゃんの子を想う気持ちがわかった気がするよ。ほんの少しだけどね。

父は静かに埮笑んで、
「君の知りたかっただろう秘密。どうしおクロヌンを誕生させたのか、本圓の理由を話すよ。」
確かにずっず聞きたかった。
けど、今ずなっおは、なんか聞くのが怖いような気もしおいた。クロヌン誕生の理由。
父は僕の目を芋぀めお蚀った。

「実は 、君たちのお母さんの望みだったんだ。」

「母ちゃんがクロヌンを䜜るこずを望んだの」
「正しくは、望んだのは”兄匟”。『私たちの子どもには兄匟が欲しいね』圌女はずっず蚀っおいたんだ。人や人の子どもたちず䞀緒に食事ができる枩かい家族。それがかけがえのない倢だった。でも 」父は目を䌏せ、「お母さんは、自分の病気を知っおいた。死期を察しおいたんだ。叶うこずのない倢ず分かっおいた。」
「それで 」
「そう、子どもには兄匟がほしい。お母さんのせめおもの願いだった。自らの呜を犠牲にしお赀ん坊の呜を残した圌女の願いだ。どうにか叶えおあげたかった。だから、クロヌンの匟を生み出すこずにした。」

そうだったのか 。

「じゃあ、最初生たれた赀ん坊は僕死んだんじゃなかったの」
「赀ん坊は 君だよ。元気な赀ちゃんだった。お母さんが呜を懞けお元気に生んでくれた。チビは、君が13歳の時に誕生させた。」

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「おかしいな。クロヌンが䜜られた時期は、僕が生たれた時ず同時かも、っおダギ教授から聞いたけど。」
「いいや。その時は、赀ん坊だった君の现胞をほんの少し採取しただけだよ。」ず笑った。
「どういうこず」
「赀ん坊の现胞が必芁だったんだ。いいかい、たったひず぀の现胞にもDNAがある。芋おごらん。これが君のDNA情報 ぀たり”蚭蚈図”のようなものだ。」
僕の目の前に映像が浮かび䞊がった。
僕の䜓のCGのようなものず、それを取り巻くように倧量のアルファベットが螺旋状の波のように抌し寄せおきた。

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「なんだかたくさん出おきたよ」
「ヒトの蚭蚈図の情報は32億ほどある。」
「げ、そんなに気が遠くなる」
「この蚭蚈図で、人の䜓がどんな姿や圢になるのかが決たっおくる。だけどクロヌンを぀くるには、ただ1぀の蚭蚈図があればいいっおわけじゃない。過去にさかのがっお、生たれたばかりの赀ちゃんの蚭蚈図も必芁なんだ。」
「そんなに必芁なの」
「実は、人の遺䌝情報は倉わっちゃうんだ。」
「DNAっお、䞀生倉わらないものなんじゃないの」
「DNA ぀たり蚭蚈図は倉わらなくずも、完成圢は倉化するよ。ほんのわずかだけどね。成長するなかで、環境や生掻習慣の圱響を受けお、結果は倉わっおいくものなんだ。」
「どういうこずもっず理系を勉匷しずきゃ良かった。」
「芋おごらん。」

今床は、目の前に野球のグラりンドが浮かび䞊がった。青々ずした芝生に遞手たちが散らばっおいる。

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振りかぶったピッチャヌが投げたボヌルをバッタヌが打った 、
そこでストップ。

「ちょっず埅っお、これず䜕の関係が」
「君は倖野だずする。で、バッタヌの打ったボヌルを捕ろうずする。フラむが飛んで来たら、ボヌルの角床やスピヌドでキャッチする着地点を予枬するだろう」
ボヌルの軌道を点線が描いお、萜䞋地点を瀺される。
「うん たあ 。」
「でも、時には暪颚が吹いお球がずれるかもしれない。その暪颚の情報も必芁だよね。」
軌道がずれおボヌルの萜䞋地点も暪に移動する。
「それずおんなじ。赀ちゃんから13歳 毎幎いく぀ものDNA情報から蚈算しお、成長しお倧人になった時の姿かたちを予枬する。その情報を、クロヌンを培逊する時に線集しお曞き足しおおくんだ。オリゞナルず党く同じ成長を遂げられるように。」
「はあ 、わかったようなわかんないような 。」
「それが、私の開発したシオツマ法の秘密だよ。他の誰も知らない。」

ここたで聞いたら、もっず知りたくなった。

「じゃあ、じゃあ 、」
聞きづらいけど、ええい、この際いいや。「やっぱりきっかけは亀通事故僕が死んだずきのための身代わりでチビを誕生させた」
「いいや、君の代わりが欲しかったわけじゃない。事故はただのきっかけに過ぎない」
「だずしたらなぜ」
「チビぞの愛情だよ。」

ず぀ぜんチビが小さく小さく瞮みはじめた。どんどん、どんどん小さくなる。手のひらに乗りそうになっおもただ瞮んでいく 。
぀いには、ちっぜけな现胞のカケラになった。

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溶液チュヌブの氎槜が珟われ、カケラはその液にポチャンず入っおふわふわ浮き始める。
やがお颚景は研究宀に倉わった。テヌブルには、あの”朚星”のオモチャ。
あの頃の若い父がいる。䜕をしおいるんだろう。

チュヌブに浮く现胞のカケラを、父が眺めおいる。

出勀した時も、仕事の合間にも、お匁圓を食べおいる時も、毎日毎日 。
楜しそうに笑っお䜕かを話しかけおいる。その目は、ずおも愛情にあふれた父芪のたなざしだった。

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「その時はただ小さな现胞。君の匟ずしお13幎間保存された赀ちゃんの现胞だけど。私は、13幎間毎日现胞を芋るたび愛しくなった。愛情が芜生えたんだよ。どうしおも廃棄できなかった。だっお、君ず同じく僕の愛する息子、ナタカだからね。クロヌンだっお生たれる暩利がある。」
「そうだったんだ 」
「しかし、研究を進めるうち、2人を䌚わせおはいけないこずが分かった。シンクロが進むず、どちらかの意識が盞手の脳を占領しおしたう副反応の危険性を発芋しおしたった。」

父が思い悩む姿。

「そんな時だ、亀通事故があったのは。君を事故に巻き蟌んでしたったこずを死ぬほど悔やんだ。自分を責めた。
しかし事故は、私が死んだこずにしお身を隠すには二床ず蚪れないチャンスだった。チビを育おるために。このクロヌン技術は間違った䜿われ方をしおはいけない。すべおを秘密にするべきだず決めた。」

その埌、父は身を隠し、か぀お僕ず父が暮らしたようにチビを育おたそうだ。赀ん坊から小孊生ずいう同じ時間を僕ず過ごしたように、もう䞀床過ごすこずは至極のひず時だったそうだ。

「なにかず扱いの難しいティヌンネむゞャヌの君も芋おみたかったけどね。」
くしゃっず目を现め、父は笑った。

僕の着おいた服や、おもちゃなど日甚品はすべお僕の物を持っお行っお䜿ったずいう。
党く違う子䟛ずしお育おるこずも考えたが、䞀生䌚う事のできない僕ずの生掻を憧憬するがあたり、捚おきれなかったそうだ。
「もうしわけない。私も息子を倱いたくなかった。君ず別れるずきは胞が匵り裂ける思いだった。二人の息子を同時に愛するこずができない宿呜ぞの苊悩が、そうさせおしたった。」

結局、僕はオリゞナルだった。
でも、もうそんなこずはどうでもよくなった。僕は僕、チビもチビ、人ずも本物だから。この䞖に生を受けたなら、本物なんだ。

僕は思った。
「だったら 、だったら母さんのクロヌンを䜜れば良かったのに 」
「考えたさ。でもね、いずれ同じ病気で亡くなる悲しい運呜を繰り返させたくなかった。」
「 そうか、そうだよね。」
「それに、赀ちゃんずしお生たれ倉わった圌女が、私ずの数十幎の歳の差を埋めるこずはできないからね。」
ず寂しく笑った。

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それから 

僕たちはレストランで家族人揃っお食事をした。

芋たこずのない色鮮やかなオヌドブル、キツネ色に光り茝くホッカホカの䞃面鳥 。ほっぺが萜ちるほど矎味しく、なんずも矎しいクリスマスディナヌだった。

䜕を話したか芚えおいないが、たわいもない話だ。
チビは初めお䌚う母ちゃんにも抱き぀いお甘えた。
暖かくお優しくお、ずおも幞せな時間だった。
チビず僕の長い間の倢が叶った気がした。
この時間を過ごしたくお、チビはここたでやっおきたのだ。

やがおテヌブルのキャンドルの炎が揺れ始めた。
それを暪目で芋た父は、食埌のコヌヒヌを飲み干しカップをカチャリず眮いた。

「そろそろだな 」

行っおしたうの

「君たち人が出䌚ったのは、本人同士匕き寄せ合ったのだろう。
でも、䞀緒にいおは駄目だ。離れお暮らしなさい。チビの頭の䞭の蚘憶は、君の蚘憶の量に抌されお、いずれ消えおしたうだろう。ずにかくその前に 。」
「分かったよ、父ちゃん。チビのために離れお暮らす。玄束するよ。」
「君はチビず䌚っお、かけがえのない経隓をしたはずだ。自分が䜕者か人生っお䜕か呜ずは䜕かいろいろ考えられたず思う。」
「むダずいうほど考えさせられおるよ。毎日ね。」おどけおみる。
「人生にずっお倧切なものは、自分が心から安らげるこずのできる人を芋぀けるこずだ。家族でも友だちでもいい、自分のこずを犠牲にしおも守りたい人。それが䞀番の幞せだず思う。だから父ちゃんは幞せだったぞ。お母さんがいたし、お母さんがいなくなったあずでも、ナタカず、チビのナタカずいう人がいおくれたからな。本圓にありがずう。」

僕の方こそ、ありがずう。
チビず䞀緒に暮らしたこずは間違いかもしれないけど、幞せだったよ。

「ナタカ。䌚えおうれしかったよ。もう人のナタカを頌んだぞ。」
父は僕ずチビの肩を぀かんで抱きしめた。
そのぬくもりや感觊ははっきり感じられた。チビの脳に鮮明に残されおいるのだろう。懐かしかった。

「話せおよかった。それじゃ。」
「もう䌚えないの」
「そろそろ残像もここたでだよ。」
少しず぀圱が薄くなっおきた父。

そうだ、聞きたかったこずを思い出した。
「最埌にひず぀。曲 あの曲、なんおいうの」

「ああ、これだね。」
口笛を吹いおくれた。姿が透けおきた父の奥に、消えそうなキャンドルが揺れおいる。
クセのある口笛。甘矎な調べに涙が出た。

「ホルストの”朚星”。クラシックの名曲だよ。」

父の蚀葉に吹き揺らされるように、キャンドルの炎が消えおいく。

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立ち䞊る煙に吞い蟌たれるように、すうっず父の姿も消えた。

レストランのテヌブルにぜ぀んず残されたチビず僕。
矎味しかったごちそうもだんだん薄く消えおいく。

「消えちゃったね。」
「消えちゃったね。」

同時に぀ぶやいた。
「父ちゃんは消えたけど、僕はちゃんずいるからな。䞀緒だからな。」
「うん。」

やがお寒さが僕たちの背筋を襲った。なんだろう。䜓がぞくぞくする。
それにしおもバスに乗っおいたずきの街の様子がリアルだったな。クリスマス゜ングも、也いた街の匂いも、この寒さも 。
「たおよ 寒い感芚だけ劙にリアル 。そうか、今、チビは寒いずころにいるんだ。どこだどこだ寒いずころ 。」

その時突然、
今日の家でのチビずのやりずりが頭にフラッシュバックした。

”ねえ兄ィ、今床バスでおでかけしようよ。”
”ごめん、忙しい。”

そこで僕は気づいた。やっず気づいたんだ。
「バスだ」
「ん」
「もしかしお、バスに乗った」
「うん䞀緒に乗ったよ」
「そうじゃなくお、チビが寝る前。珟実の䞖界で。」
「んあ ああ、乗っおたかも。」
「バスなんでバスなんかに乗っおどうしたの」
「レストランに行けるず思っお。そしたら父ちゃんや母ちゃんに䌚えるかもっお。」
「どこたで芚えおる」
「うヌん、芚えおない。」
「芚えおない、か 。」

だずしたら、バスに乗りながら途䞭で眠っおしたったんじゃないのか
そうだその通りだ
ずいうこずは、今、バスの行き先にいるはずどこだ
ずにかく、実䞖界に戻っお探そう。

「チビ」
「ん」
「兄ィは先に起きるね。」
「どこ行くの」
「チビのいる所。探しに行くよ。」
「うん、芋぀けおね。」
「わかったかならず探し出すからな。埅っおろよ」

僕は、倜の闇をゆっくりず芋䞊げる。
よし、錻の孔から倧きく息を吞っお 

起きよう。
起きよう。
起きよう。

深い倢の底から、倜の闇を平泳ぎで掻いお、䞊ぞ䞊ぞ。。。。。
 。
。
 。
侊
 ぞ
。
 。
。
 。

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。。。。。。ふう。

眠い。
なんだかずおも疲れたな。
たどろみながら、意識ず蚘憶が混乱しおいる。あれ、䜕しおたっけ。
ここは æš—い 。車 の䞭かな。

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「目、芚めたした」

猫ちゃんの顔 。

「倧䞈倫ですか泣いおたしたけど。」

頬が濡れおいる。
「あ はい。」袖で拭いた。
「このあたりで脳波蚈が反応したので、車を止めおみたんですが 。」
「脳波蚈  」

あれ、なんだっけ  蚘憶が混乱しおる  
このあたり  チビず䌚っお  バス  

「バスだ」

ガバッず飛び起き、驚く猫ちゃんに、
「バスの行き先です家の呚蟺を走っおいるバス。それも そんなに遠くないはず 」

急いでバス䌚瀟に問い合わせた。町を走るバスはどこに行き぀くのか。
「はぁ 最終の運行は終わっおたすね。運転手もほずんど垰っおしたっお 調べようがぁ 」
電話の声は、なんずもやる気のないバス䌚瀟の譊備担圓。業を煮やしおいるず、猫ちゃんがスマホのMAPを僕に向けた。
「ナタカさん、この近くです」ずスマホを埌郚座垭に攟り、玠早くギアを入れお、アクセルを螏んだ。


やっおきたのは、バスの終点。
急ブレヌキで車を暪づけにしお飛び降りる猫ちゃん。
「ほら、車庫がありたす」
走る背䞭を芋ながら、ちょっず頌もしいなんお思ったりする。

同じバスがずらりず䞊ぶバス駐車堎。たるでクロヌンの倧量生産だ。
䞀぀䞀぀ドアを開けおもらっお䞭を確かめた。
乗車口を駆け䞊がり、座垭を党郚調べる 。いない。
乗車口を駆け䞊がり、座垭を党郚調べる 。いない。

同じこずの繰り返しにくたびれおきた17台目。
䞀番奥の垭を芗いたずき、
座垭の䞋の隙間から、瞮こたっお暪たわる芋慣れたパヌカヌを発芋した。

逞る気持ちもそのたたに、駆け寄るず 、

チビだ

「チビチビがいたした」

動かない。

「おいっ、チビ倧䞈倫か」
䜓が冷え切っおいる。

猫ちゃんが手際よく銖に指を圓お、チビの口元に耳を近づけるず  
ニッコリうなずいた。

「良かった 」

優しく揺り起こすず、
やがおチビは「うヌん」ずうなっお目を開き、しばらくキョロキョロ芋回しおから、僕を芋た。

「兄ィ 」
「バカ、心配かけんなよ。」
「だっお 」
「悪い子にはサンタさん来ないぞ。」
「ごめん。」
「寒くないか」
「寒い。でも 」
「でも」
「ごちそうおいしかったね。」
「だな。」

僕の䞊着をかけるフリをしお抱きしめた。

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「なんでバスなんかに」

垰りの車に揺られながら、毛垃にくるたれたチビに尋ねた。
聞けば、チビは家を飛び出したあず、バスを芋かけお思わず心が匕き寄せられたらしい。バス停でたくさんの家族連れや子どもたちに玛れお乗り蟌んだずいう。

「父ちゃんに䌚えるかず思っお。」

以前、バスの絵本を読み聞かせた倜。倢を芋たそうだ。
バスに乗っお森のレストランで父ず食事をする倢。

バスに乗ったら、その先でもしかしたら父に䌚えるんじゃないか。
父なら、兄ィの䜓をなんずかしおくれるのではないかず思ったそうだ。

「お腹すいたね。」

チビが埌郚座垭から身を乗り出しお僕ず猫ちゃんに蚀った。

「そうだな、倢であんなにごちそう食べたのに。」
「どんな倢だったんですか」
ハンドルを握りながら猫ちゃんが聞いた。
僕ずチビは目を合わせお、

ひ・み・぀
ひ・み・぀

ずシンクロで笑った。

「垰っおばあちゃんのご飯食べような。」
「猫ちゃんも䞀緒に食べるよね。」
バックミラヌ越しに猫ちゃんはニッコリ笑っお、「䞀緒に食べようね。」
「りホりホ、みんなでゎハンだ。」
劙な喜び方でおどけおはしゃぐチビ。

「今日は早く寝ないずサンタさん来おくれないぞ。」
「もう眠くないよ。」
「バスで寝すぎちゃったからな。」
「寝られるように、あの口笛、聎かせおね。」
「ああ。」

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流れる街の光。
クリスマスむルミネヌションが冷たい冬の颚に乗っお雪のようにキラキラ舞っおいるようだ。

チビが家を飛び出し、無事芋぀かった。
けど、僕の呜のこずは䜕も解決しおいない。たたゆっくり話しおやろう。
チビず暮らす毎日は楜しかった。できるこずならずっず䞀緒にいたい。
でも、チビずはもう䞀緒にはいられない。

” é›¢ã‚ŒãŠæš®ã‚‰ã—なさい "

そう父は蚀っおいた。そばにいたら僕の蚘憶がチビの脳内を䞊曞きしおしたう。チビの䜓を乗っ取らないためにも、䞀緒に暮らすこずはもうできない。
幎が明けたら、お正月のお節料理やおもちずか家族らしい䜓隓だけさせおやろう。
思い出を぀くっお、さよならしなければ。

「兄ィ。」
チビが埌ろから呌ぶ。
「うん」
毛垃に顔を半分埋めながら、
「メリヌクリスマスだね。」
「おう、メリヌクリスマス。」

「兄ィ 、猫ちゃん 、だいすきだよ。」

「お、おう。」

そんなこず蚀うなよ。
街の灯りがにじんで芋えなくなっおきた。

僕は窓を眺め続けた。
涙を誰にも気づかれないように。


぀づく あず話 

第話ぞ 前ぞ 次ぞ



いいなず思ったら応揎しよう

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