最近の興味が、ひとつにつながった日
中之島美術館で開催されている高島野十郎展へ。最終日の2日前の週末ということもあり、朝から多くの来場者で賑わい、年齢層も幅広かった。
展示内容はとても見応えがあり、約2時間半かけてじっくりと堪能した。
今回、特に興味を惹かれたのは、画家が仏教思想を持って制作に取り組んでいたこと。作品は見るタイミングによって受け取り方が変わるような感触があり、何度も見返したくなった。そのため、これまで購入したことのなかった図録を初めて手に取った。
家で眺めるだけでなく、旅先に持って行き、自然の中で読むのも良さそうだ。
また、先日フライヤーブックキャンプの松波龍源さんのセミナーに申し込んだこともあり、仏教思想への関心がさらに深まるきっかけにもなった。
もともとこの展覧会に行きたいと思ったきっかけは、書籍『存在のすべてを』を読み、写実画というジャンルに興味を持ったことだった。
興味を持ったタイミングで近くで大規模な展覧会が開かれ、さらに最終日間際に足を運ぶ時間も取れた。そんな巡り合わせも含めて印象深い体験だった。
「存在とは何か」「私たちが見ているものは何なのか」。
そんな哲学的な問いを感じた書籍と、今日の展覧会が自分の中で結びついた。
こうした体験を通じて、豊かな日常を送ることができていることを実感するとともに、このような時間を持たせてくれる家族にも感謝したい。
同じ作品を前にしても、人によって見えるものは違う。あるいは同じ人でも、その時々の経験や心の状態によって受け取り方は変わる。
私たちは世界をありのまま見ているのではなく、自分自身を通して世界を解釈しているのかもしれない。
だからこそ、作品を見返すことは、自分自身を見返すことでもあるのだろう。
高島野十郎の絵が何を描こうとしていたのかは分からない。しかし、その絵を通して「存在とは何か」「私たちは何を見ているのか」という問いに触れられたこと自体が、今回の展覧会で得た大きな価値だったように思う。
