Linus(2026)
はじめに
タイトルを思いついたのは、コロナ禍のある日のことだった。あじさいプラザ様での個展用に書いた自身の半生を描くエッセイ『Overwelmed』(2026)の次に書くエッセイを考えたことで始まった。けれど元ネタは、2019年5月頃から持っていた。
Linus (ライナス)は、スヌーピー(Peanuts)に出てくるLinus Vanpelt君のことである。
博愛で、毛布を持った哲学者は、いつもみんなに優しい言葉をかけます。
高圧的な姉のルーシーにさえも。いつもみんなの理性の声である一方で、ライナスは、カボチャ大王の存在を信じています。そして、カボチャ大王含め、人に失望するとき、誰よりも一番苦しむのです。
ライナスは一時期、眼鏡をかけていましたが、スヌーピーは、いつもそれを奪っては、彼を苦しめていました。
Linus君は肌身離さずに常に彼の青いブランケットを持ち歩いていて、これは心理学用語では、「ライナスの毛布」と言われている。「安心毛布」ー子どもが不安や緊張を和らげるために愛着を持つ特定のものをさし、精神安定剤の役割を果たすことと説明される。
筆者も幼い時に、肌身離さずに特定のタオルとタオルケットを抱いていた。ひとつは、ミッキーマウスのタオルだった。ピンク色だったと思う。幼いので、噛んだりしていて汚いと、一度祖母に捨てられた。そこからパニックになり、泣き止まず癇癪をおこすので、母がしょうがなく同じタオルを買って私に与えたというエピソードを姉からのちに聞かされた。
もう一つは、花柄のタオルケットである。寝る時はいつもこれをかけて寝ていた。花柄のタオルケットは、歴代三つくらいあって、どれにも「ハナ」と名前をつけて可愛がっていた(⁉︎)私は、左目の下に大きなクマがあって、不眠症だった。普段はコンシーラで隠しているのだが、寝ていなさそうな顔つきをしている。昔は、このタオルケットでなければ眠れなかったのだ。
子どもは何かに愛着を持つことで安心を得ている。これが、私には顕著に表れているようだ。
2019年から2026年現在についての出来事を記したこの本は主に実話で、大きく二つのパートに分かれる。実のところ、こうするはずでは無かった。全体として、コロナ禍以降に沈んだ心絵について描いてみようと思っていたが、良いのか悪いのか予定が狂ってしまった。それでもできる限り時系列に、
誠実に嘘のないように、書いていきたい。
では最後までお付き合いのほど、よしなに。よしなに。
目次
ー はじめに
ー 2019年
ー 2020年
ー 2021年
ー 2022年
ー 2023年
ー 2024年
ー 2025年
ー 2026年
ー 2154年
ー エピローグ
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鎌田 茉実(かまた まみ)
立教大学社会学部卒。日本映像翻訳アカデミーにて映像制作や字幕翻訳を学び、表現することの面白さに目覚める。あじさいプラザ地域芸術文化パートナーとして、2026年2月12〜16日自身初の展覧会『In Person』を開催した。
趣味は、読書とプロ野球観戦。特技は、サッカーとバスケットボール。
