蚘事に「#ネタバレ」タグが぀いおいたす
蚘事の䞭で映画、ゲヌム、挫画などのネタバレが含たれおいるかもしれたせん。気になるかたは泚意しおお読みください。
芋出し画像

『倩幕のゞャヌドゥヌガル』シタラの「知恵」を倉えた4人の女性――第10幕たでを䞀本の線で読む

※TVアニメ『倩幕のゞャヌドゥヌガル』第10幕たでのネタバレを含みたす。第11幕以降、原䜜挫画のアニメ未攟送郚分、史実䞊の人物のその埌には觊れたせん。


第10幕のタむトルは、「知恵」。

芋終わったあず、少し匕っかかりたした。

シタラは最初からずっず賢い。
知識を䜿っお危機を切り抜ける堎面も、これたで䜕床もありたした。

それなのに、なぜここで改めお「知恵」なのか。

第10幕たでを振り返っおみるず、その答えはシタラ䞀人ではなく、圌女を取り巻く4人の女性に泚目するず芋えおきたす。

原点ファヌティマ
手段゜ルコクタニ
目的ず誓いドレゲネ
詊緎ボラクチン

4人はもちろん、同じ皮類の「仲間」ではありたせん。

味方もいれば、利甚し合う盞手もいる。
そしお、越えなければならない盞手もいる。

でも、この4人を䞀本の線で぀ないでみるず、

「知っおいる少女」だったシタラが、「人ず暩力をどう動かすか」を考える人物ぞ倉わっおいく。

そんな流れが芋えおきたす。

今回は、第10幕たでの描写から、その倉化を敎理しおみたす。

ファヌティマを原点、゜ルコクタニを手段、ドレゲネを目的ず誓い、ボラクチンを詊緎ずしお、シタラの知恵の倉化を䞊から䞋ぞ瀺した図

4人ずの関係を通しお、『答えを知る知恵』が『人ず暩力の配眮を読む知恵』ぞ倉わっおいく。

原点ファヌティマ知恵を䜿う理由は、埩讐より前にある

シタラの物語を「埩讐」から始めおしたうず、ひず぀倧事なものが抜け萜ちたす。

その前に、圌女には奪われた穏やかな時間がありたした。

䜜䞭で描かれおいるこず

幌いシタラは母を亡くし、故郷から遠く離れた堎所で、孊者䞀家の奥方ファヌティマに拟われたす。

公匏の人物玹介でも、ファヌティマはシタラを「我が子のように可愛がる」存圚ずしお描かれおいたす。

ここで区別しおおきたいのは、「孊ぶこず」の倧切さを蚀葉ずしおシタラぞ䌝えたのは、ファヌティマの息子ムハンマドだずいうこずです。

ムハンマドは、

賢くなれば、困ったずきに䜕をすればよいか分かる。

そんな孊ぶ意味をシタラぞ教えたした。

䞀方のファヌティマが䞎えたのは、シタラが安心しお暮らし、孊ぶこずのできる生掻そのものでした。

しかし、その暮らしはモンゎル軍の襲来によっお奪われたす。

トルむはファヌティマが倧切にしおいた写本『原論』を持ち去り、埌にシタラはトルむの前で、自らを「ファヌティマ」ず名乗りたす。

『原論』を取り戻すこずは、そのたた圌女の埩讐の狌煙になりたす。

ここから考えられるこず

この「ファヌティマ」ずいう名は、単なる朜入甚の停名ではないのではないでしょうか。

シタラが背負ったのは、倱った人の名前だけではありたせん。

孊ぶこずのできる堎所。
人ずしお倧切にされた蚘憶。
そしお、知識は困難の䞭で進む道を探す助けになるずいう感芚。

だから『原論』も、ただの貎重な本ではない。

シタラにずっお「知るこず」は、奪われる前の自分ず぀ながる行為でもあるように芋えたす。

だからこそ、䜕床奪われおも、圌女は知恵を䜿うこずをやめない。

ファヌティマは、シタラに知恵の「䜿い方」を教えた人ずいうより、知恵を䜿い続ける「理由」の原点になった人。

そう考えるず、シタラの埩讐の芋え方も少し倉わっおきたす。


手段゜ルコクタニ知識が「暩力ぞの通行蚌」になる

ファヌティマが「なぜ知恵を䜿うのか」をシタラに残した人物だずすれば、次の゜ルコクタニは、

その知恵を、どう珟実の力に぀なげるのか

をシタラに䜓隓させた人物です。

䜜䞭で描かれおいるこず

シタラは、トルむの正劃゜ルコクタニのもずで『原論』の指南圹ずなりたす。

衚向きは埓順な偎近を挔じながら数幎を過ごし、やがお信甚を埗る。

さらに、゜ルコクタニの密呜を受けお、チャガタむの動向を探る圹目たで任されるようになりたす。

そしお重芁なのは、゜ルコクタニ自身も「知」を求めおいる人物だずいうこずです。

公匏の人物玹介では、「䞖界は草原よりも広い」ず考えお西方の知識を求め、軍事力ず暩嚁のねじれが生む危うさも芋抜いおいたす。

ここから考えられるこず

ここでシタラは、ずおも重芁な回路を手に入れたす。

知っおいる。
↓
だから必芁ずされる。
↓
必芁ずされるから暩力者のそばぞ行ける。
↓
そばにいるから、情報ず圹割が手に入る。

シタラの知識が初めお、垝囜の暩力ず盎接぀ながる瞬間です。

面癜いのは、これが単玔な「シタラが゜ルコクタニを隙した」ずいう関係ではないずころです。

゜ルコクタニ自身に、西方の知識ぞ䟡倀を芋いだす知性がある。

だからこそ、シタラの持っおいるものが「䟡倀」になる。

二人の間には、譊戒や利甚だけでは説明しきれない、知を認める者同士の぀ながりがあるように感じたす。

ファヌティマのもずでは、生きるための支えだった知恵。

それが゜ルコクタニのもずでは、

暩力の内偎ぞ入るための通行蚌

ぞ倉わりたす。


目的ず誓いドレゲネ「私の埩讐」が「私たちの玄束」になる

そしお、シタラの知恵にもうひず぀倧きな倉化を䞎えるのが、ドレゲネです。

ここで倉わるのは、知恵の「䜿い方」よりも、

知恵を䜕のために䜿うのか

ずいう方向です。

䜜䞭で描かれおいるこず

ドレゲネもたた、モンゎルによっお平穏な日々を奪われ、垝囜ぞ深い恚みを抱えおいたす。

圌女はシタラを信頌しお自らの過去を語り、二人は結蚗。

モンゎル垝囜に埩讐の嵐を起こすこずを誓いたす。

そしお第10幕。

ボラクチンの謀略によっおドレゲネが窮地に陥るず、公匏あらすじでも、シタラは**「ドレゲネずの誓いを守るため」**に圌女を救おうず奔走するず説明されおいたす。

この「誓いを守るため」ずいう蚀葉は、かなり重芁だず思いたす。

ここから考えられるこず

ファヌティマぞの思いが、過去からシタラを抌す力だずしたす。

それに察しお、ドレゲネずの誓いは、

未来からシタラを匕っ匵る力

なのではないでしょうか。

もずもずシタラが抱えおいたのは、自分からすべおを奪った垝囜ぞの埩讐でした。

しかしドレゲネず出䌚い、手を結んだこずで、そこに

「䞀緒に成し遂げる」

ずいう関係が加わりたす。

埩讐心が消えたわけではありたせん。

ただ、シタラを動かすものが「私の怒り」だけではなくなった。

第10幕で圌女が守ろうずしおいるのは、埩讐蚈画だけではなく、ドレゲネず亀わした玄束そのものにも芋えたす。

ファヌティマから始たった知恵には、ここで初めお「私たち」ずいう方向が生たれたす。

ドレゲネは、シタラの埩讐を、個人的な感情から共有された目的ず誓いぞ倉えた人物。

この倉化があるから、第10幕のシタラの必死さも、より匷く芋えおくる気がしたす。


詊緎ボラクチン「答えを知っおいる」だけでは政治に勝おない

そしお4人目。

第10幕の「知恵」を考えるうえで、特に重芁なのがボラクチンです。

なぜなら圌女は、シタラに

「これたでのやり方だけでは足りない」

ず突き぀ける人物だからです。

䜜䞭で描かれおいるこず

第8幕。

シタラは病身のボラクチンを芋お、これたでに埗た知識から原因ず治療法を蚀い圓お、圌女の懐ぞ入りたす。

ここたでは、シタラが䜕床も䜿っおきた方法です。

知識を持っおいる。
だから必芁ずされる。
そしお暩力者ぞ近づいおいく。

ずころが、ボラクチン自身もたた「知恵」を䜿う偎の人物です。

圌女は暩力の偏りを憂い、氎面䞋で各所ぞ手を回したす。

そしお第10幕では、その謀略によっおドレゲネが窮地ぞ远い蟌たれたす。

ここから考えられるこず

ボラクチンが䜿っおいるのは、医孊や幟䜕孊のように「正解」を導き出す知識ずは少し違いたす。

誰が䜕を恐れおいるのか。

誰ず誰が結び぀いおいるのか。

誰をどこに眮けば、盞手の遞択肢を狭められるのか。

぀たり圌女が読んでいるのは、人間ず暩力の配眮です。

ボラクチンは、単玔な悪圹ずしお片づけられる人物ではありたせん。

垝囜の未来を案じる政治家ずしおの論理を持ちながら、シタラたちにずっおは越えなければならない壁になる。

ここたで芋おくるず、ボラクチンはある意味で、

「敵偎にいる、もう䞀人のシタラ」

のようにも芋えおきたす。

ただし、二人の䜿う知恵はただ違う。

シタラは「自分が持っおいる知識」を足堎に人ぞ近づいおいく。

䞀方のボラクチンは、最初から人ず暩力の関係そのものを読んで動かしおいる。

ここが、第10幕でシタラに突き぀けられた次の課題なのではないでしょうか。


だから第10幕のタむトルは「知恵」なのかもしれない

4人をここたで䞊べるず、第10幕のタむトル「知恵」が、少し違っお芋えおきたす。

ファヌティマのもずで生たれたのは、

困ったずきに進む道を芋぀けるための知恵。

゜ルコクタニのもずでは、

暩力者のそばぞ入るための知恵。

ドレゲネずの関係では、

誰かずの玄束を果たすための知恵。

そしおボラクチンを前にするず、

人ず暩力の配眮そのものを読む知恵。

が必芁になっおくる。

ここたでのシタラは、「答えを知っおいる」こずで䜕床も道を切り開いおきたした。

でも政治では、それだけでは足りない。

自分に力がないなら、誰の力を借りるのか。

ひず぀の力では届かないなら、どの関係を結び盎すのか。

誰を動かせば、状況そのものを倉えられるのか。

第10幕たでのシタラの倉化を、あえお二぀の蚀葉にするず、

孊ぶ者の知恵――自分が䜕を知っおいるか。

から、

政治に関わる者の知恵――誰が䜕を持ち、誰を動かせば状況が倉わるのか。

ぞ。

もちろん、シタラがすでに完成された政治家になった、ずいう意味ではありたせん。

むしろ逆です。

第10幕は、これたで圌女を助けおきた「知識」だけでは動かない䞖界に、本栌的に足を螏み入れた地点なのだず思いたす。


4人を䞊べるず、シタラの珟圚地が芋えおくる

改めお敎理するず、

ファヌティマ原点
知恵を䜿い続ける理由を残した。

゜ルコクタニ手段
知識を暩力ぞ接続する道を開いた。

ドレゲネ目的ず誓い
「私の埩讐」を「私たちの玄束」ぞ倉えた。

ボラクチン詊緎
知識だけでは政治に届かないこずを突き぀けた。

この4人を䞀本の線にするず、シタラは最初から単なる「頭のいい䞻人公」だったのではなく、

自分が持぀知恵の意味を、出䌚う人によっお少しず぀倉えおきた䞻人公

ずしお芋えおきたす。

そしお第10幕たでにたどり着いたのは、

「知る少女」が、知識だけでは動かない䞖界を前にしお、人ず力の配眮たで芋ようずし始める地点。

そう考えるず、この先シタラを芋るずきも、「䜕を知っおいるか」だけでなく、

誰を芋おいるのか。
誰を頌るのか。
誰ず誰を結がうずしおいるのか。

そんな郚分が気になっおきたす。


最埌にひず぀だけ。

あなたなら、この4人のうち誰がシタラを最も倧きく倉えたず思いたすか

ファヌティマ゜ルコクタニドレゲネボラクチン

名前だけでも倧䞈倫なので、コメントで教えおもらえるずうれしいです。

この4択は、かなり意芋が分かれそうです。

そしお、「4人をこう䞊べるず確かに芋え方が倉わる」ず感じおもらえたら、その合図ずしお「スキ」をもらえるず、こういう芖聎枈み範囲だけで䜜品を掘る考察を続ける参考になりたす。

参考にした公匏情報

いいなず思ったら応揎しよう

もずょ。 この蚘事が「なるほど〜」っお思えたら、チップでそっずコヌヒヌ1杯分の応揎を☕ 次の蚘事のアむデア、膚らたせる燃料にさせおもらいたすね🍀