🧮 石の精霊の算数魔法教室|第8回🍡 🌙『月夜の影と不揃いな和菓子』
これは、
石の精霊ベオルが、
夜な夜なこっそり開講している、
不思議な数の教室――。
皆さま こんばんは!!
🪨「ふむふむ……。」
「どうやらお主たちは、
“ 比 ”というものを、
ただの数字の並びだと
思っておるようだな。」
分厚い本の上で、
石の精霊ベオルは、
小さな腕を組みながら呟いた。
「だが――
一見すると不揃いで、
形がバラバラに
見えるものの中にも、
美しく整った、
『比率(ひりつ)』が
静かに隠れておるのじゃ。」
ベオルは、
机の上に並んだお菓子を
愛おしそうに眺めた。
「今宵は、少し頭をひねる、
おもしろい試練を用意したぞ。
大人も子どもも、
じっくり考えてみるがよい。」
それでは、開講する!
🪨 石の精霊の算数魔法教室
―今宵の挑戦状―
「問題だぞ!」
🔮 『月夜の影と不揃いな和菓子』
アトリエの大きなバットの上に、
夏祭りの屋台出店に向けて、
ジェルメが一生懸命に作った、
和菓子の作品が
全部で 70個 並んでいる。
味覚(色)は、
🔵 錦玉(青)、
🔴 練り切り(赤)、
🟡 栗きんとん(黄)
の3種類。
ベオルが数の割合を調べてみると、
このような規則(比)があった。
① 🔵 青と 🔴 赤の個数の比は、
2 : 3。
② 🔴 赤と 🟡 黄の個数の比は、
4 : 5。
ところが――
和菓子作りに慣れていないジェルメは、
いくつかのお菓子の形を
崩してしまった。
③ 🔵 青いお菓子のうち、
半分(1/2) が
形が崩れて半端になった。
④ 🔴 赤いお菓子のうち、
3分の1(1/3) が
形が崩れて半端になった。
⑤ 🟡 黄色のお菓子は
上手くできて、
1個も崩れなかった。
さて――
今宵は2つの問いに答えてもらうぞ!
🪨【問い1】 上手くできた、
「🟡 栗きんとん」は、
全部で何個あるだろう?
🪨【問い2】 形が崩れて、
半端になってしまったお菓子は、
全部で何個あるだろう?
「焦るなよ。 まずは2つの比を……、
それぞれの、
『本当の個数』を導くのだ。
【問い1】が解ければ、
【問い2】の扉も自ずと開くぞ!」
――🪨 石の精霊ベオル
☕🫘🫛☕🫘🫛☕🫘🫛☕🫘🫛☕🫘🫛
☕ 今夜のおやつタイム
「形は不揃いでも、
味と熱意は本物じゃ。
明日、
この作品を
そのまま主催者殿へ持っていき、
見てもらうといい。
きっと努力は伝わるぞ。」
ベオルにそう励まされても、
ジェルメは、
「お団子を丸めるのは、
得意なのに…😿、
和菓子の生地は
繊細で難しくて、
うまく丸まらなかったの…💧」
と、
しょんぼり耳を垂らして、
肩を落としています。
そんなジェルメを
かわいそうに思ったベオルは、
そっと台所へ向かいました。
「ふむ……、
落ち込んでいる時こそ、
香ばしくて
噛みごたえのある、
手作りおやつに限るな。🪨!」
ベオルは、
家で炊いて余っていた、
黒豆の甘煮に甘酒を少し足し、
香ばしいグラハム粉(全粒粉)と
混ぜ合わせて、
平たく伸ばし、
オーブントースターで、
じっくり焼き上げました。
『ベオル特製・黒豆と甘酒のグラハムクッキー』
の完成です!🪨

泣くなジェルメよ、ささっ、
パイナップルミントティー🌿だったかなぁ?
皆で食べよう!!皆様も、じゃよ!😋🪨
トースターから漂う、
香ばしい麦の香りと
甘酒の優しい香り。
大きめに焼き上がったクッキーを、
ベオルが「えいっ!」と、
手で割って、
みんなに分けてくれました。
一口かじると
――ボリッ! ザクザクッ!
とっても香ばしくて、
噛むほどに
黒豆の甘さと
甘酒の豊かな風味覚が
広がります。
🐇 ラブは、
大きなお口で
ボリボリと音を立てて、
「わぁ……!
すごく香ばしくて、
いい音がする!
ベオル、
これすっごく美味しいよ!」
🪨 ベオルも、
自分の分をボリッと、
噛み砕きながら、
「フフフ……、
固くて
みごたえがあるじゃろう。
しっかり噛んでおれば、
悩みなど吹き飛ぶわい。」
🌿🐾 ジェルメも、
クッキーを手に取り、
ボリッ……ザクザクッ!
と噛み締めました。
あまりの心地よい音と
香ばしさに、
思わず、
ふふっ😊🌿🐾!
と、笑いがこぼれます。
「ふふっ、
本当にいい音がするね!
噛んでいたら、
なんだか、
お腹の底から
元気が湧いてきたよ。
ベオル、
ありがとう!💛
明日、
勇気を出して、
主催者さんに
見せてくるね!」
みんなで賑やかに🎵
ボリボリッと、
おやつを割り合いながら、
アトリエは
あたたかい笑い声に包まれました。
温かいハーブティーと一緒に、
ホッと一息。
さあ、
頭がすっきりしたところで解説へ進もう!
🌙 結論は、お茶の時間のあとに。
📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋📋
🪨 石の精霊ベオルの解答
「では――
順番に紐解いていくとしよう。」
まずは、
3つの和菓子の『比』を
ひとつにまとめる(連比を作る)のじゃ。
🔵 青 : 🔴 赤 = 2 : 3
🔴 赤 : 🟡 黄 = 4 : 5
・🔵 青 と 🔴 赤の組は、
赤を12にするために
全体を4倍 する。
🔵 青 = 2 × 4 = 8
🔴 赤 = 3 × 4 = 12
・🔴 赤 と 🟡 黄の組は、
赤を12にするために
全体を3倍 する。
🔴 赤 = 4 × 3 = 12
🟡 黄 = 5 × 3 = 15
これで、
共通の、
1本の物差し『12』が揃った!
3つをひとつに
くっつけると――
🔵 青 : 🔴 赤 : 🟡 黄
= 8 : 12 : 15
~💡 【ベオルの補足:
なぜ『赤』を12に揃えるのか?】
疑問に思った者はおらぬか?
実は、最初の条件は、
『違う物差し(目盛り)』
で測っておったのだ。
青と赤を測った物差しでは、
赤は『3目盛り』。
赤と黄を測った物差しでは、
赤は『4目盛り』。
同じ「赤」なのに、
目盛りの幅が違っては、
青と黄を
比べようにも比べられぬだろう?
だから、
どちらの物差しでも
ピッタリ揃う、
『12目盛り』に
、
目盛りを細かく、
刻み直した(倍分した)のだよ。~💡
話が戻るぞ!
比の合計は、
8 + 12 + 15 = 35
(全体の「35つ分」)じゃな。
実際の和菓子の全体数は
70個 だから、
70 ÷ 35 = 2
つまり、
「比の1つ分 = 2個」
ということがわかる!
ここから、
それぞれの『本当の個数』が出揃うぞ。
🔵 青(錦玉)
= 8 × 2 = 16個
🔴 赤(練り切り)
= 12 × 2 = 24個
🟡 黄(栗きんとん)
= 15 × 2 = 30個
(合わせると 、
16 + 24 + 30 = 70個
じゃな!)
✨ 【問い1の答え】
条件⑤にあるように、
🟡 黄色の栗きんとんは崩れずに、
「すべて綺麗に完成した」
のじゃから、
本当の個数そのままじゃな!
答え1:🟡 栗きんとんは 30個
✨ 【問い2の答え】
ここから、
形が崩れた、
「半端な和菓子」の計算じゃ。
③ 🔵 青(16個)の半分が半端
→ 16 ÷ 2 = 8個
④ 🔴 赤(24個)の3分の1が半端
→ 24 ÷ 3 = 8個
⑤ 🟡 黄には崩れなし
→ 0個
したがって、
形が崩れて、
半端になった和菓子は、
8 + 8 = 16個
答え2:半端な和菓子は全部で 16個
「フフフ……。
いきなり難しそうに見える問いも、
『全体の中の本当の数(問い1)』を
1つずつ紐解いていけば、
複雑に見えた謎(問い2)も
スルスルと解けていくのじゃ。」
――🪨 石の精霊ベオル
🪨😊🪨😊🪨😊🪨😊🪨😊🪨😊🪨😊🪨
🪨 ベオルのあとがき
「……ふむふむ。
今宵の、
🌙『月夜の影と不揃いな和菓子』、
お主は最後まで諦めずに
答えに辿り着けたかな?
今回は、
なにやらジェルメが
夏祭りに向けて
うろたえておったゆえ、
『比の合成(連比)』
という思考の道具を
使わせてやったのじゃ。
一見すると、
複雑で大きく思える問題も、
『分かるところから、ひとつずつ』、
紐解いていけばよい。
そうすれば、
立ち止まりそうになった心にも
スッと光が差し込み、
最後まで楽しみながら
歩みを進めることができるはずじゃ。
これは……まあ、
われわれの日常とやらでも
同じことじゃろう。
全体だけを見て、
『無理かも……』と
諦めそうになった時こそ、
目の前にある小さな、
『分かること』から
ひとつずつ整理してみるのじゃ。
そうすれば、
どれほど複雑に見えていた悩みも、
ちゃんと優しく
解けていくものなのかもなぁ~。
ワシが焼き上げた、
ボリボリグラハムクッキーでも
齧りながら、
日々の中にある温もりを、
大事に抱きしめよう。
……ふむふむ、
次回の講義も
アトリエの屋根裏部屋で
待っておるぞ。
ワシとジェルメ、
そして、
あの すばしっこいラブとな。
首を長くして待っておれよ。」
今宵も本当に
ありがとう!!
――🪨 石の精霊ベオル
🧮 🪨 石の精霊の算数魔法教室|
🌻『夏休み特別講習!』もやっとるので、
よろしく!!!
1回目からの講義はこちらから、
よろしく!!
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