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食いしばり続けた結果、口の中に山脈ができました。

皆さんは最近、大きなあくびをした瞬間に、耳の奥で「カクッ」とか「ジャリッ」なんて不穏な音が響いたことはありませんか。?



あるいは、朝起きた時に、なんだか顎のあたりが重だるくて、あいうえおの「あ」の形に口を開けるのが、ちょっぴり怖かったり。


もし心当たりがあるなら、それはあなたの顎が密かに上げている、切実な「もう限界です」という悲鳴かもしれません。



実は私、自他ともに認める硬いもの愛好家でした。


噛めば噛むほど味が出る素焼きのナッツ、顎の限界を試すようなスルメ、そして何より、表面が凶器のようにガリガリに硬いフランスパンが大好物。


おしゃれなカフェで、香ばしいバゲットを頬張り、野生のリスかハムスターのように必死に咀嚼する。


そんな自分が、どこか健康的で、生命力に溢れているような気がしていたのです。



「硬いものこそ正義」と信じて疑わなかった私に、ある日、突然の裏切りが訪れました。


それは、自分へのご褒美に少し高い昆布を食べていた時のこと。



一個一個、意気揚々と噛み締めた瞬間、耳の奥から「ミシミシッ」と聞いたこともない音がして、こめかみに鋭い痛みが走ったのです。


最初は「最近、パソコンの見すぎで頭痛がひどいのかなぁ」なんて楽観視していました。


ところが、異変は翌朝にやってきました。


あくびをしようとしたら、顎が途中で引っかかって、どうしても開かない。


大好きなフランスパンを前にしても、口が指二本分ほどしか開かず、まるで鍵をかけられたかのような状態。



食いしん坊にとって、これほど残酷な仕打ちがあるでしょうか。



慌てて駆け込んだ歯科医院。


告げられたのは、顎関節症という診断。


そして衝撃の事実が判明しました。


私が長年「スマホの使いすぎによる頭痛」だと思い込んでいたこめかみの痛み。


それこそが、顎の筋肉が限界を超えて悲鳴を上げているサインだったのです。



さらに、診察の中で先生に言われて驚いたことがあります。


「ちょっと下顎の内側、見てみて」

言われるがまま、鏡で下顎の内側をチェック。


私は絶句しました。


そこには、今まで気づかなかった謎の、ボコボコとした硬い盛り上がりが存在していたのです。


「先生、私の口の中に何か変な山が2つあります!」


驚く私に、先生は穏やかに教えてくれました。


それが骨隆起と呼ばれるものであることを。



私の口の中には、いわば小さなエベレストがそびえ立っていたのです。



この謎の山脈は、長年にわたる激しい食いしばりの賜物でした。


過剰な圧力がかかり続けることで、骨が自分を守ろうとして、必死に盛り上がって発達してしまった結果なのだそうです。



自分の口の中に、自分が気づかないところで頑張り続けてしまった戦いの痕跡を見つけたような気がして、ショックとともに、なんだか自分の身体が健気で愛おしくなりました。


よく考えてみれば、私たちの毎日は食いしばりの連続です。



仕事で難しいメールを打っている時、眉間に皺を寄せ、奥歯をグッと噛み締めてはいませんか?


あるいは、ジムで重いダンベルを持ち上げたり、必死にスクワットをしている時、無意識に顎に力が入りすぎてはいませんか?



実は、顎関節症やこの骨隆起は、現代を一生懸命に生きる、頑張り屋さんの女性たちにとても多いあるあるな現象なのだそうです。




目標に向かって進んでいる時、私たちは心だけでなく、身体の、それも顎という意外な場所に力を溜め込んでしまいます。


上下の歯を常に合わせたままにするという何気ない習慣が、知らず知らずのうちに顎の関節や、こめかみの筋肉に、とてつもない負担を強いていたのです。



「強くあらねば、、!」という思いが、文字通り自分を硬く、強張らせていたのかもしれません。



このエベレスト発見をきっかけに、私の食卓はガラリと変わりました。


あんなに執着していたフランスパンのガリガリからは潔く卒業。



今は、たっぷりの湯気とともに運ばれてくる、優しく蒸し上げられた温野菜の柔らかさを、心ゆくまで楽しんでいます。



以前の私なら、とろろ昆布やお豆腐のような柔らかい食べ物は、どこか物足りないと感じていたかもしれません。



でも、今の私にとっては、それらは顎をいたわり、心を解きほぐしてくれる最高の救世主です。



食事のたびに、一口一口を丁寧に、顎の関節を労わりながら味わう。



そうすることで、今まで「噛み砕くこと」に必死で、見落としていた食材の繊細な甘みや、口当たりの優しさに気づけるようになりました。



顎に優しい生活は、実は自分自身の心にも、とっても優しい生活だったのです。


無理に噛み砕こうとしなくても、柔らかく受け入れ、ゆっくり味わうことで見えてくる豊かな世界がある。 顎関節症というトラブルは、私にそんな「緩めることの大切さ」を教えてくれました。



皆さんも、たまには自分の顎に「調子どう?」と声をかけてあげてくださいね。


もし、あくびの音がいつもと違うと感じたり、こめかみが重だるいと感じたら、それは身体からの「もう十分に頑張っているよ、少し休もうな👍」という優しいメッセージかもしれません。



今日一日の終わりには、食いしばっていた奥歯をふっと緩めて、自分自身に「お疲れ様」と言ってあげましょう。


明日の朝、皆さんのあくびが、今日よりも少しだけ軽やかで、柔らかなものになりますように🌷


※Amazon、楽天アソシエイトとして適格販売により収入を得ています。

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