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【農業×福祉①】夢が人を育て人が社会を照らす「夢育て農園」〜父としての気づきと「夢」のはじまり〜


■最初に


こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

今回から、一人ひとりの心にある小さな「夢のタネ」に耳を傾け、その芽を育てる活動をしている「ユメソダテ」さんの活動をご紹介します。
農業×福祉で働くを支えているお話しです。
全4回のシリーズです。


夢育て
Webサイト:https://yume-sodate.com/

※掲載している写真は許可を得て掲載しています


お話をお聞きしたユメソダテ 代表:前川さん


■父としての気づきと「夢」のはじまり


○夢育て


最初に「夢育て」について聞いてみました。

夢育ては、
「社会が夢を育て、夢が人を育て、人が社会を照らす」
という言葉を大切にしています。
人はみな、自分だけの思いを持っていて

その種は、人との関係の中でしか育たない。
だからこそ、夢育ては「人と人がつながる場」を大切にしています。

障害がある人も、そうでない人も、夢を語り、育て合える社会をつくるために、じっくりと耳を傾けることから始め、
語りの中から芽吹いた夢を、共感し、体験しながら育てていく。
そのプロセスこそが、人生の軸になっていくと信じているそうです。

活動は多岐にわたり、
知的発達障害のある方のために開発されたコインケース「ニコニコイン」
地域に開かれたインクルーシブ農園「夢育て農園」
認知発達と農作業を組み合わせた塾「人を育てる畑」
そして、認知的成長を支える理論と方法を広める「夢育てワークショップ」
さらに、ワークショップで学んだ方法の活用まで伴奏する「わかるをひろげる」

夢育ては、支援を“制度”ではなく“文化”として根づかせることを目指し、
誰かの夢に、誰かが乗っかる。
そんな社会が、人を育て、社会を照らしていく、そんな未来を信じて、
今日も夢の種を育てています。

今回は、NPO法人ユメソダテの代表:前川さんにお話をお聞きしました。


○やる気はどこで育つのか


僕の息子は知的障害があるんです。
と前川さん。

僕は、ありがちなお父さん像ってあるじゃないですか。
「俺は仕事して稼いでいるから」って、勝手に役割を決めて、
お母さんに全部任せて、子どもに向き合わない。
本当にそんなお父さんでした。

そんな“ダメなお父さん”って、今でも自分の中にいる気がします。
ほんと、ものすごくダメだったなって思うんです。

それがですね、2017〜2018年頃、
当時、息子が将来お世話になるかもしれないと思って、
いろんな事業所のことを調べ始めたんです。
仕事の合間に、アポなしで地域の事業所にふらっと行ってみたんですよ。
親父が突然来て、「見学させてください」って言うわけですから、
今思えば無茶ですよね。

でも、そこで支援員の方に言われたんです。
「あなたはお父さんですよね。意欲(やる気)と生活は、家庭で育ててから事業所に来てください」って。
ズバッと言われて、ハッとしました。

じゃあ、やる気を育てるにはどうしたらいいか?
まず、“基礎のパフォーマンス” を楽しめる環境が必要なんだなって、気づかされました。

ある日の夢育て


○語ることで夢は育つ


それでですね、いろんなところを回っていた時期があって、
目黒のあたりに、ちょっと面白い喫茶店があったんです。

そこに知的障害のある人の文章を集めた文集があったんですね。
ふと「夢」っていう言葉が浮かんできたんですよね。
調べてみると、
みんなの前で話をして、発表させるっていう場を作っていたんです。

言葉の練習も必須で、「夢」っていうお題で書かれていて。
それが、すごく素敵だったんですよね。

夢や希望があるって、前向きに言えることじゃないですか。
夢って、人との関わりの中で、人の心の中に自然とできるものなんだなって。
それで僕は、「ああ、夢を語ることで主体性が生まれるんだ」って思ったんです。

まず、子どもが身近なことを話す。
多くの場合は親に話す。
そこで親に認められると、「あ、自分の話って語る意味があるんだ」って思える。

そして、友達の間で語り出す。
そうすると、自分の個性にも、周りの多様性にも気づくようになる。

さらに、親や先生との関係だけじゃなくて、斜めの関係みたいな人たちから社会のことを教えてもらうと、
ストンと腹落ちするみたいなんです。
親や先生に反発しがちな人も、そういう関係性の中では素直になれることもある。

だんだんと社会性を持ち始めて、
大人から社会を教えてもらいながら、社会性半分、憧れ半分みたいなものが、目標になっていく。

夢って、人の心の中に座っているものだけど、
その夢は、周りとの関係の中で育っていくものなんだなって。

社会が夢を育てる場になっているんだなって、そう思いました。

そして、その心の中にできた夢が、その人にやる気をもたらして、
その人が社会に何か良いことをしたら、さらに良い循環が生まれる、
そんなふうに感じています。


○夢が人を育て、人が社会を照らす


「夢が人を育て、人が社会を照らす」
この言葉って、前川さんが感じて作ったものなんですか?
とお聞きすると

ある論文を読んだときに、
「夢っていうのは心の中に育つけど、社会がそれを育てるんだ」
っていうことに気がつきました。
ああ、そうかもしれないなって、すごく腑に落ちたんです。

障害福祉サービスの現場で、夢を語った人たちがいたんです。
でも、夢にならなかった人も多かった。
将来の希望を語れない人たちもたくさんいた。

それでも、ちゃんと語れた人が4割くらいいて、
その人たちは必ず親子関係が良くて、友達がいて、
そして、おじさんやおばさん、お兄さんやお姉さんみたいな「斜めの関係」を持っていた。
やっぱりね、「自分がこの世の中にいる」っていう実感を持つには、
そういう信頼関係のある人たちが必要なんだと思うんです。


でも、夢を育てようとしたときに、現実の壁にもぶつかるんですよね。

社会がちょっと配慮してくれれば、それは「障害」じゃなくなる。
そういう「社会モデル」って、すごく大事だと思うんです。

親としては、「頑張ってほしい」って思うし、
でも「助けてもらわないと無理だよ」っていう気持ちもある。
どっちも本音で、どっちも大事。
でも、どっちも本人を置いてけぼりにしてしまうことがある。

本人が「こういうことをやりたい」って言ったときに、
ちょっと高望みかなって思ってしまうこともあるけど、
それでも「社会参加のイメージ」を持つことがすごく大事なんですよね。

それが「仮面ライダーになりたい」とか「YouTuberになりたい」っていう夢でもいい。
それに向かって、自分で努力したり、周りに助けを求めたりすることで、
だんだんと社会とのつながりが広がっていく。

それって、すごく自然なことだと思うんです。
むしろ、そういうふうに夢が育っていくのが、ほんとの「社会参加」なんじゃないかなって。


■最後に


最後までありがとうございました。

誰かと語り合うことで、自分の中の小さな種が芽を出す。
確かに小さな種を人と話したり、壁打ちすることで育つことってみなさん経験してますよね🤔
社会がちょっと配慮してくれれば、それは「障害」じゃなくなる。
私も福祉を学んだその時からとても大事に考えている考え方です!

次回は、自己実現と未来語りの力についてのお話しです。
次回も見てもらえると嬉しいです😊

■ご紹介


夢育て農園の取り組みを、ファミリーマートさんが導入されました。
ファミリーマートさんは、ダイバーシティ&インクルージョンの一環で障がい者の活躍を推進し、障がいのある社員が活き活きと働くことができるよう、店舗、本社、営業所、農場など職域の拡大を図っているそうです。

▼ファミリーマートプレスリリース

▼取り組みをまとめたノウフクマガジン