末期です。グローグーにはまる猫好き50代
最近、見事にハマってしまったものがある。
それは、グローグー。
「何それ?」
「食べ物?」
そんな声が聞こえてきそうだ。
ひとことで言うなら、とんでもなく可愛い生き物である。
目と耳が大きく、緑色の顔に、指は3本。身長は50センチほどで、見た目は完全に幼児。まだ言葉も話せず、「パトゥ」「ウゥ~ン」「ンン?」と赤ちゃんのような声を出す。
……もう、この時点で反則級の可愛さだ。
スター・ウォーズのヨーダは知っている人も多いと思う。そのヨーダと同じ種族の子どもがグローグーだ。(血縁関係はないらしい。)
公式の紹介文にはこんなことが書かれている。
「50歳を超えているが、まだ言葉も話せないほど幼く、好奇心旺盛で食いしん坊。いたずら好きで、たびたびマンドーを困らせる。」
読んだ瞬間、思った。
これは……猫じゃないか。
大きな目で見つめてきて、食いしん坊で、いたずら好き。飼い主を困らせながらも、その可愛さですべてを帳消しにしてしまう。
まさに猫である。
私は3匹の猫を飼っていた筋金入りの猫好きだ。
言葉が通じないぶん、しぐさや表情から気持ちを想像するしかなく、そのもどかしさも含めて猫の魅力だが、グローグーも同じなのだ。
飼い猫が亡くなってからは、夜な夜な猫動画を見て癒やされてきた。
それが最近では、その時間がまるごとグローグー動画に置き換わってしまった。
何度見ても、「はぁ〜、かわいい……♡」と、ため息が出る。
そして、症状はさらに進行した。
先日、夫が淡いくすみグリーンのTシャツに、濃いくすみグリーンの短パンという、なかなか攻めた組み合わせで現れた。
いつもの私なら、
「その配色、大丈夫?」
と心の中でツッコミを入れるところだ。
ところが、その日は違った。
「あっ、グローグーっぽくて可愛い。」
そう思ってしまったのである。
60代半ばの夫が可愛いわけがない。
あくまで色がグローグーってだけなのに。
……もう末期である。

そんな勢いのまま、私はスター・ウォーズを熱心に見てきたわけでもないが、我慢できず公開中の映画『マンダロリアン&グローグー』を、ひとりで観に行った。
もちろん、お目当てはグローグー。
何も考えず、その可愛さを堪能するつもりだった。ところが見終わる頃には、血のつながりを超えた父と子の固い絆に、じんわりしてしまっていた。
劇中では「親は子を守り、そして……子は親を守る」という言葉がある。グローグーが成長を遂げ、マンドーを助ける存在へと変わっていく姿に、気づけば私も、すっかり母性本能をくすぐられていた。
◇
さて、今の私の悩みはひとつ。
ドラマ版『マンダロリアン』を見るために、ディズニープラスに課金するかどうか。
「いやいや、動画配信は増やさないって決めたでしょ。」
もう一人の私が必死に止めている。
でも、グローグーが「ンン?」なんて首をかしげたら、その決意はあっさり吹き飛ばされるかもしれない。
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