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リチャード・ギア-「愛のキャラバンがパレスチナを助ける」―寛大な精神と愛をもって真実を語り、愛と包摂性を生み出そう

 10月10日にガザ停戦の第一段階に入ってからパレスチナをめぐる報道も少なくなった。しかし、13日にパレスチナ保健省が発表したところによれば、停戦発効後、パレスチナ人260人がイスラエルによって殺害され、632人が負傷した。ガザのパレスチナの救助チームは停戦後に破壊された場所から533体の遺体を回収した。

 2023年10月7日以降のイスラエルの攻撃によるパレスチナ人の死者数は6万9、187人、負傷者は17万703人となり、保健当局は医療インフラがほぼ完全に崩壊し、救助能力が低下していると述べている。こういう時、日本政府がバイタリティーを発揮し、ガザの傷病者を多く受け入れてくれればと思うが、今年3月に2人を受け入れて以来、いっこうにその数が増えない。

 今年9月17日にロンドンで「Together for Palestine(パレスチナとともに)」というイベントがあった。イギリス人アーティストのブライアン・イーノが主催し、バスティーユ、ジェームズ・ブレイク、パロマ・フェイス、ジェイミーxxなどのイギリスのアーティストたちやサマ・アブドゥルハディ、セント・レバント、エリアンナなどのパレスチナ人アーティストなどがコンサートに参加、フランチェスカ・アルバネーゼ国連特別報告者なども講演を行った。

ブライアン・イーノ https://artnewsjapan.com/article/869

 著名な俳優のリチャード・ギアも登壇し、イスラエルのネタニヤフ首相とその支援者たちの退陣を求め、このイベントを「愛、思いやり、真実、責任、そして自己犠牲のキャラバンだ」と表現した。人々にインクルーシブな、つまり多様な背景を持つ人々を尊重し、平等に受け入れる社会の建設を求めて声を上げよう訴え、「ネタニヤフ首相と、彼を支援するすべての人々は去らなければならない」と述べた。

 さらに、リチャード・ギアは「この事態を1日で止められる男が一人いる…彼は1日で戦争を止められると言っている。それが我々の大統領、トランプだ」と、ハリウッド俳優は続けた。「トランプは一日でこの狂気を止められる。ネタニヤフ首相はアメリカとトランプを切実に必要としている。」と語り、トランプ大統領がノーベル平和賞を受賞したいならば、イスラエルへの支援を止めることだとギアは語っている。ギアが言う通り、アメリカのイスラエルへの武器・弾薬の供与などの支援がなければ、イスラエルの戦争は不可能になるが、バイデン政権もトランプ政権もイスラエルの戦争に武器・弾薬を無尽蔵と言ってよいほど供給し、それが6万9000人もの犠牲者を招くことになった。

トランプ大統領がノーベル平和賞をほしいならばネタニヤフとイスラエルを止めるべきだ―リチャード・ギア https://www.instagram.com/p/DOvRKMukjz0/?img_index=1

 リチャード・ギアは、このコンサート・ホールにいると、本当に素晴らしい気持ちになると述べ、人々の団結したコミュニティこそが状況を変えることができると述べた。イベントに参加した人びとが生み出す真の平和、非暴力、喜び、芸術、また生きることへのエネルギーはここにとどまることなく、世界に広がっていくもので、地球上の偉大な運動はこうやって広がっていったと強調した。「起ち上がって、寛大な精神と愛をもって真実を語ってください。それによって物事は変化し、愛と包摂性を生み出しましょう」と述べ、スピーチを結んだ。

 リチャード・ギアが強調する愛と包摂性の対極にあるのが、日本も含めて世界中の極右が唱える嫌悪(ヘイト)と排除であることは言うまでもない。

 イスラエルの極右閣僚イタマール・ベングビール国家治安相は、12日夜、イスラエル警察と特殊部隊の相当な部隊を伴って、イスラエルのロッドとラムラでイスラエル国籍のパレスチナ人たちを「武器と銃撃を根絶する」目的で摘発に乗り出したが、これは明らかにイスラエル国内におけるパレスチナ人(アラブ人)に対する差別的行動だ。ベングビール国家治安相が推進している「テロリスト」に死刑を科す法案がイスラエル国会(クネセト)の国家安全保障委員会で3日、可決された。

 イスラエルは人間の尊厳と生命を守るべきだが、極右が力をもつようになったイスラエルはその真逆を進んでいる。2023年10月7日にガザ戦争が始まって以来、イスラエル軍は少なくとも1000人のパレスチナ人をヨルダン川西岸で殺害し、そのうち200人以上が未成年者だ。国際社会は、ヨルダン川西岸におけるイスラエルの不当な活動にも目を向け、イスラエルの占領支配が進行しないように、またリチャード・ギアが訴えるように、不合理に対する世界的な団結したコミュニティを築いていかなければならない。

ヨルダン川西岸ヘブロンの街を武装して闊歩するイスラエルの入植者たち https://foreignpolicy.com/2024/10/04/west-bank-settler-violence-serves-israel-interests-idf-gaza-war/

 13日朝、イスラエルの入植者たちはヨルダン川西岸のサルフィット県のハッジャ・ハミダ・モスクに放火し、その壁に人種差別的な落書きをスプレーした。これに対して14日、オランダ政府は、占領下のヨルダン川西岸地区でイスラエル人不法入植者による最近の暴力の急増を非難し、イスラエル政府に対して即時行動を起こすよう求めた。こうした声の中に日本も加わるべきだと思うが、高市首相にはパレスチナに関する問題意識はほとんど見られない。

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