つけおき洗いの現場から~洗剤のブレンドと柔軟剤の話~
どのお風呂に入れようか?

この写真にある3つのケースには、それぞれ全く違う『ある仕掛け』がしてある。
左上のケースの水温は50℃。師匠直伝の洗剤を使った『白物用スペシャルブレンド』
左下のケースの水温は30℃。最新作の洗剤を使った『色柄物水洗い最適化ブレンド』
右の小さめのケースの水温は15℃。つまり常温。
色止め剤を配合した『黒モノ専用フィックススペシャル』
どれも衣類の素材、染色、汚れ具合を考えてブレンドしている。
それぞれの衣類を20〜30分漬け込み、途中で上下を入れ替えながら洗う。
手洗いの極意は温度・濃度・時間。
そしてもう一つ。
『揉むな、叩くな、擦るな。』
これが基本。
それぞれの漬け込み洗いが済むと、絞りの工程に入る。


ここで注目していただきたいのが、残った洗浄液だ。
まず左上。
一番汚れた衣類を洗っていたが、洗浄液は比較的きれい。
汚れはしっかり落ち、衣類から離れてくれた証拠だ。
次に左下。
色柄物用の液は大きく濁った。
それだけ衣類が汚れていたということ。
ドライクリーニングでは落ち切らない水溶性の汚れも、水洗いではこれだけ出てくる。
最後に右の黒物用液は、ほとんど濁っていない。
つまり、しっかり色止めされているということ。
色止めが甘いと、洗浄液は黒く染まる。
全ての衣類は脱水・すすぎを終えたあと、高い抗菌効果を持つ柔軟剤に浸す。
この柔軟剤も、師匠が開発してくれた特別なものだ。
お客様と話していると、意外と柔軟剤を使わない方が多い。
「タオルを柔らかくするためだけのものだと思っていました。」
そんな声もよく聞く。
当店では柔らかさだけではなく、抗菌効果を持たせる目的でも、基本的にすべての水洗いで使用している。
今日も当店自慢の乾燥室で、衣類たちが気持ち良さそうにぶら下がっている。
まるで、それぞれに合ったお風呂で、ひと汗流してきたような顔をして。
【エジプトのスフィンクスまで、布団丸洗いあと461万9,000枚】



