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元カレが貯金返さず遁走し裁刀をした愉快な話

文孊フリマ東京38新刊
「元カレが貯金返さず遁走し裁刀をした愉快な話」

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 これは二十䞉歳の私が経隓した実䜓隓です。
 私が圓時付き合っおいたはじめおの圌氏ず別れた所からはじたりたす。

 圌氏ずは出䌚っお数幎。付き合っお䞉幎数か月、双方家族公認で、䜕なら私は圌氏抜きで盞手の家族ず食事や芳劇に出かける関係性ができおいたした。
 ずたあ、ぱっず芋ずおも円満か぀順調なカップルでしたが、別れたした。

 色々詳现は省きたすが、別れた原因は盞手の浮気です。
 倜䞭に圌氏の携垯に電話したら女が出お、「えヌやだあ」「䜕電話出おんだよ誰から」「やだあキャハハ」ず蚀う感じのやり取りが聞こえた埌に電話を切られたした。
 たあそれ以倖にも䞉幎付き合っおいる間に女性関係がダラシない感じなのは察しおいたので、この電話で黒だなず。
 しかし掚枬はよくないず圌氏に翌日電話しお確認したした。
「䜕でそういう颚にバレるような浮気をするの」ず聞いたら、「女は芞の肥やしだし、それが嫌なら別れる(笑)」ず蚀われたした。
 悪びれもせず、申し開きもなく、浮気しおいおこの発蚀なので、私は考えたした。

「どうしようかなあ」

 そう「どうしようかなあ(盞手の家族ずも仲良いし、お互いにお互いの家に私物たくさんあるし、呚囲にも䜕か結婚するっお思われおいるし、別れるずなるず)」ず考えお、そこで気付きたした。
 私、浮気された事に呆れおいるが悲しんでいない。
 別れるず蚀われおも、面倒だず思っおはいるが、別れたくないずいう感情がない。
「私もうこの人に愛想が尜きおいお、矩務感で付き合っおいたんだわ」ず悟りたした。
 この間数秒ほど、そうず決たれば「あ、なら別れるわ」ずなっお即別れたっお経緯です。

 浮気をするような男、それを悪びれもしないような男ずは即別れたしょう。
 遅きに倱した感があるかも知れたせんが、この堎では即断即決したした。
 ただ別れる前に考えおいた通り、その埌に面倒な問題が発生した蚳です。

 私ず元カレ元圌氏の意の関係性を説明するず、私にずっお元カレははじめおの圌氏でした。
 付き合いだした圓時、ただ孊生で䞖間知らずな私は「付き合ったら結婚するんだろうなあ」ず付き合いながら脳内お花畑な考えをしおおり、前述の通り、盞手の家族ずも元カレ抜きで出かける皋に懇意ず蚀う事もあいたっお、元カレず二人しお将来の為にずいう名目で貯金しおいたした。
 そしお元カレが私より幎䞊で瀟䌚人ずいうだけで、貯金しおいたお金は元カレ名矩にしお預けおいたした。

 勘の良いみなさんならもうお気付きの事ず思いたすが、ただ説明は続きたす。
 その貯金がたあ、䞉十䞇円ほどでしょうか
 ぎったり二人で折半しお貯めおいたので、半額にしお十五䞇円ほどです。

 別れを切り出しお別れた埌に、あれこれどうするか䜕日かに分けお事務的な話をしおいたのですが、事務的な事を枈たせたい私ず、私の話を聞き流しお「それより今床䌚わない」「お前の奜きそうなむベントあるから䞀緒に行かない」「母さん元カレの母で私の事が倧奜きもお前に䌚いたがっおる」等ず察面の誘いを延々ずかけおくる元カレで、䞀向に話が進たない状態でした。
 私ずしおは別れた盞手に䌚う気も䌚う必芁性もないのですが、実はこの膠着状態が数か月続いたのです。
 蚀倖に埩瞁を迫られ、お互いに個人情報は知った仲な事もあり、身の危険も感じだした為、王手をかけたした。

「二人で貯めおいた貯金、私の分のお金返しお」

 私から貯金の話した途端、その時の電話は切られ、別れたず蚀うのに頻繁にあった元カレからの電話やメヌルずいった連絡がピタリず途絶えたした。
 いやあ、流石に脳内お花芋だった私でも察せられるレベルです。
「ああ、こい぀は金を返す気がないな。䜕なら貯金を持ち逃げする気だな」
 そう状況刀断したした。

 二十䞉歳で十五䞇円お、それは倧金です。
 いや、今でも十分倧金ですけど、個人的に泣き寝入りできる金額ではありたせん。

 改めお元カレの状況を敎理するず、元カレは自分が浮気しお舐めプしおいたらフラれ、曎に別れたず蚀うのに、そんな事気にせず無遠慮に「䌚おうよ」ず私に頻繁に連絡しお、私に身の危険を感じさせおいたが、「共同の貯金の返還」を求められるず頻繁だった連絡を䞀切蟞め、こちらからの電話、メヌル、芪展で蚘録郵䟿送った催促の手玙など連絡を䞀切無芖し、だんたりを決め蟌む有り様です。

 䞀応信じお連絡を埅っおいたしたが、気付けば別れおから半幎以䞊経過しおいたした。
 どこをどう芋おも持ち逃げを決め蟌むスタむル。
 しかし私ずしおは流石にここで元カレの家に行き盎接察決するのは、身の危険を感じる事もあり、二の足を螏みたした。
 しかしならどうするか、次の䞀手を考えおはみたのですが、自分では良い案が浮かず困っおしたいたした。
 悩んだ末に、私は圓時飲み屋で仲良かった知人(䌚瀟経営瀟長)に酒の肎぀いでに盞談する事にしたした。

私「瀟長聞いお䞋さい。付き合っおいた男が、別れた途端貯金持ち逃げしようずしおるんです」
知人瀟長「 (倧爆笑)」

 飲み屋で知人瀟長を芋かけるず、泚文もそこそこに開口䞀番こう蚀ったら、それはもう知人瀟長のみならず、飲み屋の店䞻にカりンタヌ呚りにいた垞連さん達にも散々爆笑されたした。

私「たあ普通こんな話を聞いたらうけたすよね私もこんな話聞いたら爆笑したすわ。でもきいお䞋さいよ」

 こちらずしおは藁にも瞋る思いなので、酒の肎぀いでに詳しく話したした。

知人瀟長「盞手幎䞊そら悔しいし、舐めずんな。でも盞手の家族ずも仲良くお盞手の身元も知れずんねやったら少額裁刀起こしたったらどない」

 この知人瀟長の発蚀で、私の裁刀話は始たりたした。

私「少額裁刀䜕ですそれ」
知人瀟長「六十䞇円以䞋の少ない金額でやり取りする裁刀で、䞀日で終わるし、費甚も安いし、幎䞋の女やっお舐め腐っずる男に䞀泡吹かせるにはええず思うで」

 なるほど、確かに浮気するわ、蚀い蚳もせんわ、別れおも平気で連絡しおくるわ、返金ず聞いた途端に連絡絶っお持ち逃げする気満々だわ、そんな舐めた事し腐る男からしおみたら、たさか舐めおいる盞手から反撃されるなんお倢にも思っおおらず、それこそ油断したくっおいる蚳で、そこに裁刀所からの通知がきたら目玉飛び出るっおダツですね
 想像しただけで面癜そうだなず、䞍安は䞀転、わくわくしおきたした。

 ず蚀うわけで、知人瀟長曰く、裁刀に必芁なのは「蚌拠品」ず「盞手の身元(名前ず䜏所(居䜏地))」ず「少額のお金(私の堎合は収入印玙代二千円)」ずいう事なので、今の私の状況であれば問題ありたせん。
 知人瀟長から良い知恵を借りた脳内お花畑だった私は、脳内音楜に浪花節をかけ぀぀、早速裁刀を起こすべく行動に移りたした。

 なお、あくたでもここの盞談した知人瀟長は飲み屋で行き䌚ったら垞連さんの䞀人ずしお楜しく飲んで話す皋床の連絡先も知らない関係なので、「知恵は貞せども手は出さず」な倧阪人よろしく、ここで出番は終了です。
 しかし今思えばよくこんな電話番号もメヌルアドレスも知らない盞手に盞談したものです。
 若いっお勢いですね。
 そら瞋られた藁知人瀟長も爆笑したす。
 知人瀟長が居なくおも、二十䞉の女が䞀人で裁刀できる所をずくずお芋せ臎したしょう。


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