痩せた脂肪はどこへ行く?|疑問が学びに変わるまで
現在私はダイエットを行っている。
もう何度目かもわからない。万年ダイエッターの私の一度も成功したことがないこの努力。
そこが成功するかは神のみぞ知る。。。いや、努力しろよってね。
それはそうと、ダイエットというと、以前からずっと疑問に思っていたことがある。
「質量保存の法則」
というのはご存じだろうか。
中学校くらいの理科で習ったと思う。
Google先生に聞くと、
質量保存の法則は、閉じた系では物質の総質量が変化しないという物理・化学の基本法則です。
だそうだ。
そう、これがあるから、食べたり飲んだりしたものの分太るのはわかる。
食べた分が、脂肪や筋肉となって蓄積するのもわかる。消化されたいらないものは便として出るだろう。
それでは、減るときは?
よく「脂肪が燃焼」と言うが、実際に燃えて灰になって消え去るわけではない。代謝されて、エネルギーになるのはわかるが、その分の質量はどこへ消えてしまったのだろうか。
無から有を生み出したり、有を無にしたりだなんて、どこかの錬金術師じゃあるまいし、きっと何かからくりがあると思っていた。
人間の体から外に出ることとして一番考えやすいのは、やはり汗や大小便だろう。唾液は飲み込むこともあるので質量としては戻るし、完全に外にいなくなるのはそのあたりか。
痩せるときって、その質量はどこへ。。。
長年疑問に思っていて、医学書なども調べたがいまいちぴんとくる回答がなかった。
しかし、このAI時代、今ならすぐ調べられる!と思っての本日の記事だ。
さて、では聞いてみよう。
チャッピー、上の質問に対する回答を教えて。
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では、チャッピーから回答します。
結論から言うと、
「痩せて減った脂肪の多くは、二酸化炭素となって肺から出ていく」
が答えです。
人間の体は、そもそも「閉じた系」ではありません。
食べ物や水分を取り込むだけでなく、呼吸によって酸素を取り込み、二酸化炭素や水、尿、便などを外へ出しています。
脂肪も、燃えて消滅しているわけではありません。
体脂肪の大部分は中性脂肪として蓄えられています。
これが代謝されると、酸素と反応して、最終的には主に二酸化炭素と水になります。
つまり簡単に書けば、
脂肪 + 酸素
↓
二酸化炭素 + 水 + エネルギー
ということです。
2014年にBMJに掲載された論文では、この「痩せた脂肪はどこへ行くのか?」という疑問を、質量保存の観点から実際に計算しています。
その結果、体脂肪10kgを代謝した場合、もともと脂肪を構成していた10kgのうち、
・約8.4kgは二酸化炭素として肺から排出される
・約1.6kgは水になる
とされています[1]。
つまり、脂肪が減ったときの最大の出口は、便でも汗でもなく肺です。
もちろん「たくさん息を吐けば痩せる」という意味ではありません。
まず体内で脂肪が代謝され、その結果として生じた二酸化炭素を呼吸によって外へ出している、という順番です。
脂肪酸が酸化される際に酸素を消費し、二酸化炭素を産生すること自体は、呼吸商などでも使われる基本的な生理学です[2]。
なので、
「脂肪が燃えて消える」
というより、
「脂肪を構成していた原子が、二酸化炭素や水という別の形になって体外へ出ていく」
と考えるのが正確です。
質量保存の法則は、ちゃんと守られていました。
【参考文献】
[1]Meerman R, Brown AJ.
When somebody loses weight, where does the fat go?
BMJ. 2014;349:g7257.
https://www.bmj.com/content/349/bmj.g7257
[2]Patel H, Bhardwaj A.
Physiology, Respiratory Quotient.
StatPearls. NCBI Bookshelf.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK531494/
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おお……これはマジで知らなかった。論文を探す労力をサボっていたというだけなのだが、こんな論文あったのね。
マジでいい勉強になった。それならば別に排泄だけじゃないのか。
AIによって、長年あった疑問が解決しやすくなった。もちろん全部信じてはいけない。今回はソースも出させたし、しっかりとそこは吟味しないといけない。
1年くらい前まではもっともらしく論文出しといて、それ自体がなかったみたいなことも平気であった。
ちなみに、この感じが医学の勉強法そのものだ。いや、どんな分野もそうだと思うけど、私は医学しか知らないのでそう書く。
日々の臨床で何か疑問を抱く
⇒それについて教科書や論文を調べる
⇒答えがあれば、それは自分の学びとなる。
そこにうまい答えが見つからない場合、自分の経験や、研究室などでは実験を行い、それを論文とする。そしたらその論文が他の人に使われて知識が積み重なっていく。
その論文を書くという作業は私は苦手なのだが、こうやって疑問を調べていくのは好きだ。
高校生までの与えられたものを覚えて問題を解いていくだけではなかなか難しい、自分で課題を探して解決法を探っていくということ。最近の学校教育でも取り入れられてはいると思うが、他にずっと詰め込んでいるのに急に課題を探せと言われても難しいだろう。
実際、学生の頃はそういうのとか自由研究とか大嫌いだった。
ただ、きっと勉学の本質はそこにあると思う。
それまではやろうと思っても紙しか媒体がなくて、情報を手に入れたくても手に入れられなかった。それがインターネットが普及して文字通り劇的に変化した。
そしてそれがまたAIによってさらに進化しようとしている。
答えに近づきやすくなった分、その情報の裏取りをする知識は必要となってくるだろうというのはいつも言っているが、このように何か自分の中で疑問が出たときに調べるとか、解決に必要な時間はどんどん短くなっていく。
そのできた時間でまた新しい疑問に向かっていくこともできるし、別の何かに時間を使うこともできそうだ。
やはり、面白い時代になったと思う。
話が脱線しすぎてまとまりがなくなってしまったので、そろそろまとめるが、とりあえず長年のダイエットと質量保存の法則に対する関係性はわかった。
調べる時間が短くなった分、何に時間を使おうか。
酒飲む時間が増えたな。
…カロリーを消費した先を調べたはずだったのに、結局カロリーを摂取する方向に向かっているだと?
やはりAI時代なんてろくなもんじゃない。時間ができた人間が、どんどん堕落していってしまう。。。
せめてこれからの子どもたちは、その増えた時間を使ってさらに深く勉強できますように。
おじさんの屍をこえてゆけ。。。いや、お腹の脂肪をトランポリンにして飛んでゆけ。。。

