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世界一貧乏な大統領の幸せ論

そのスピーチは衝撃的だった。

ただ何気なく点けた夕方のテレビニュース。その中で流れた一場面である。2012年ブラジルで行われていた国連会議で彼は言ったんだ。


私たち人間は発展するために生まれてきたわけではありません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。


当時ウルグアイの大統領を務めていたホセ・ムヒカ大統領。世界一貧しい大統領と言われた男である。


その男、ゲリラ戦士にて

そのニュースは瞬く間に世界中に配信されていった。僕はその時まだ20代でぼんやりと観ていたけど、とにかくよく覚えている。

スピーチをしたのはウルグアイの大統領をしていたホセ・ムヒカさんという。残念ながら彼は去年亡くなっている。

彼の経歴はとてもユニークだ。
大統領なのに元「ゲリラ戦士」なのである。

えええっそんなことある?!

僕たち日本人からしたら「ゲリラ」も非日常的だし、その後「政治家」になるなんて、ドラマのような展開である。

今回の参考書 詳細は最後に記載

しかも4度も投獄されており、最後の刑務所では13年間も過ごしたらしい。6発の銃弾を受け瀕死で運ばれ、一命を取り留めその後刑務所送り。最後の逮捕でトイレもマットレスもないコンクリートだけの牢獄で過ごし、精神異常になってしまい幻覚幻聴に悩まされたとか。
す、すごすぎる人生だ…。


知れば知るほど深すぎるんだけど、そもそも何故彼はゲリラ活動をしていたか?というと、これは戦争のためとかじゃなくて「貧しい人を救いたい」という思いからの活動だったようだ。


翻弄される南米

ウルグアイは南米に位置する国で、人口は330万ほど。大航海時代にヨーロッパ人がやってきてスペイン人が占領するようになったので、ウルグアイはスペイン語圏なのである。その後独立したものの、ポルトガルの侵略によってブラジルの一部になったりと色々大変な時期を過ごす。20世紀になって社会革命が起こり南米の福祉国家に安定が訪れる…..かのように思えた!

複雑な事情すぎて色々な人種や身分ができ、ウルグアイは貧富の差が激しかったらしい。ムヒカさん自身も7歳の時にお父さんが亡くなり、生活のため早くから働いていたそうだ。偉すぎる。

貧しい人たちと過ごし、お金持ちを見てすごしたムヒカさんに大大大事件が起きる。近国であるあの国で革命が起こったのである。かの有名なチェ・ゲバラたちによるキューバ革命だ。

あ〜そういうことなのか!と思わずにいられない。歴史ってこうして繋がっていくのね。南米って日本の裏側だし遠く感じるけど、じつはめちゃくちゃ繋がっている。
今まで知らなかったけど、南米の歴史となんでアメリカがキューバやベネズエラと関係こじれてるのかってすごい模様よ。(この辺りのことは池上さんの本にめちゃくちゃわかりやすく載っています。理解しやすすぎて吸収しまくりです。)

そもそもウルグアイってどんな国?と思っていたが、サッカーが好きな人はすぐピンとくるらしい。そいえばちょうどWカップもやっている。実はウルグアイはWカップの第1回優勝国なんだとか!すごいじゃん、ウルグアイ。

伝説のスピーチ

なんとなくふと急にホセ・ムヒカさんのスピーチを思い出して「もう1回聴きたいな」と軽い気持ちでYouTubeを開いたの。そしたら思いがけないことがあった。

当時僕が観たスピーチはニュースでの一場面で、ほんの数分だった。だけど本当は10分ほどのスピーチだったのだ。そこでは「幸せ」についてだけでなく、「どうして豊かになれないか」が語られていた。

10分…長いように思えるが、偉くふんぞり返った人の退屈なお言葉より、ずいぶん短いように感じる。


ホセ・ムヒカ元大統領が伝えたかった

「幸せ」とは何か

の部分も素晴らしい。だけど実はその前に物事の根本を語っていたのだ。

我々の前に立つ巨大な危機問題は、環境危機ではありません。政治的な危機問題なのです。
現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。

『世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉』

僕たちは消費行動に追われ、新しいものを持っていなければ「劣っている、負けている」と思うようになっているのではないだろうか。常に物を買い、消費し、また得る為に働く。今ある物で十分なはずなのに。

貧乏とは、欲が多すぎて満足できない人のことです。

『世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉』

日本には「足るに知る」という言葉があるらしい。満足を知っている人は心が豊かになる、ということらしいんだけど、初めて知った。
そうかーたしかにな。昔の人はいい言葉考えるよね。まさにそれじゃん。

美しい景色は心がスッてしていく

いまのこの消費社会で自然は破壊され、もっともっと!と欲に溢れて地球は壊れていく。

たくさん洋服持ってていいな、とか、オシャレなレストラン行ってていいな、とか思ったりするよね。あるある、僕もある。

だけどそのキラキラの裏でスマホに使われるレアメタルも、半導体も、地球の山や美しい水がたくさん利用され枯渇していく。食べ物だって大量生産されて売れなかったら大量廃棄。それって正しいことなのだろうか。

これは企業だけじゃなく、僕たち消費者もちゃんと考えなきゃいけない。ジャッジできるのは僕たちの役目だ。

毎日毎日働いてみんな大変だと思う。仕事早く終わったー!けど明日の会議の準備しなきゃ、、て考えるだけでちょっとメンタル削られちゃう。

だけどぼーっとした3分後、自分のこと、自分を支えてくれている自然のことを思うと、何かが変わるかも知れない。僕たちは自然、地球がなかったら生きていけない。

母なる地球とは本当にそうだ。僕たちの母ちゃん苦しんでるぞ。

自然の7割はコントロールできるだって?この前だってでっかい地震が起きたじゃないか!できるならやってみろよ、コントロール。怖いんだぞ、地震は。火山活動かも知れないし、津波だってあり得るんだ。

僕は日本人が持つ自然観が好きだ。自然は強い、恐ろしい。だけど恵みを与えてくれる。畏敬とはまさにこのことだと思う。

僕たちは幸せになるために、地球にいるんだ。どうか少しでも知ってほしい。自然と向き合いできることをみんなと一緒に歩んでいきたい。

ホセ・ムヒカ元大統領は、とても大切な戦い方を僕たちに教えてくれたんだ。


今日もnoteを読んでくれてありがとう☺︎

スピーチの内容は「ホセ・ムヒカ スピーチ」で検索すると出てきます。ぜひご覧ください!幸せって作れる!




少しずつ更新中。トカゲがもう少しで完成しそうです。


※毎週木曜日に更新予定。
次回は、「水 が無くなる時」を書いていきます。
ごくごくぷはーっ!って飲める美味しい水。でも待て待て、地球では水の採れないところもあるんだよね。僕たちの身近な「水」は枯れてしまう?!


【参考文献】
池上 彰 著  (2016)『池上彰とホセ・ムヒカが語り合ったほんとうの豊かさって何ですか?』角川書店
佐藤 美由紀 著(2015)『世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉』双葉社
アンドレス・ダンサ 著 / エルネスト・トゥルボヴィッツ 著 大橋 美帆 訳『ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領』角川文庫

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