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スペイン巡礼路後半 シニア夫婦の旅 ⑨ 5日目 カミーノコミュニティ

2023年5月にスペイン巡礼路をサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの200キロを夫と歩いてきました。
当時夫は71歳、私は65歳。これは毎日ゆる〜く歩いた記録です。

La laguna de la Castilla → Fonfría  14.2km
晴れ 最高19℃ 最低3℃

昨夜は部屋にいても寒くて寒くて仕方なかった。ヒーターがついていないので熱源が無くて暖まりようが無い。
こんなこともあろうかと、モンベルで調達した長袖の下着(薄くて軽いが抜群に暖まる)を着て、ライトダウンを布団にかけて寝た。でも4:00頃に暑くて目が覚めた。外の気温は3℃(5月なのに!)だが、部屋の気温は外気程は下がらなかった。石の壁が厚いからか。再び眠りに落ちて、7:15に起床。
8時に荷物を出して朝食に行ったら、他の巡礼者達は既に出発した後だった。

搾りたてのオレンジジュースをたっぷりいただく。いつ飲んでも美味しい!


オセブレイロを目指す

まずは2.4km 先の標高1,296mのオセブレイロを目指して道を登る。

標高が高いだけに寒い。氷が張っている!寒いわけだ。
雲海だー この景色を見たかったー
ガリシア州に突入!

前の年もいくつかの州を歩き通して来たはずだがあまり記憶が無い。
でもガリシア州は別格だ。巡礼地のサンティアゴ・デ・コンポステーラがある州なのでやっとここまで来たという感慨深さがある。ガリシア州にはガリシア語という独自の言語がある。地名の表示もガリシア語がここかしこに見られる。緑が多くて、食べ物も海鮮が美味しい。

こんなのどかな道を進んでしばらく行くと
頂上に到着。パノラマで撮ってみるが、この素晴らしい見晴らしは上手く捉えられない。
オセブレイロの教会。何世紀も前にタイムスリップしたような景色だ。
素朴な教会。祈りの場。

オセブレイロはとても可愛い町だ。時が止まったような独自の文化とタイムゾーンにある場所だ。
宿やレストランもいくつもある。ここに泊まったらどんな感じだったんだろう。でも昨夜の強い風を思い出すと、標高が高い分、ここの方がずっと寒かったに違いない。
そして少し町を歩き回ってみると、お土産屋さんも多く、巡礼者以外の観光客の姿も結構ある。そうか、ここは観光地でもあるのだ。
バルで一休みしたが、お店の人の感じも小さな村の気の良い人達というより観光地特有の素っ気ない対応だった。

ここから今日の宿まではほぼ同じ標高だ。
途中でComplimentario と書いてある道がある。メインの道から外れるが景色が良い場合が多いので、少し距離が長くなってもこちらの道を選んで歩く。距離はその道によって異なるがいずれメインの道に合流する。

Conplementarioの道を歩いて見た景色
メインの道に合流して進む。ここも今思い出しても気持ちの良い道だったなぁ
このイタズラ書きのような黄色い矢印を実は一番頼りしていた。


日本人巡礼者と歩く

途中で日本人の巡礼者に会った。50代のMさん。
役職定年で時間ができたのでカミーノを歩くことにした。でももっと若い時に歩きたかったなぁ、という言葉が印象的。
道々で顔見知りなった人と話して、色々な刺激をもらったと。青年のような表情が窺える。

サラリーマンだと行き詰まってもリフレッシュするためのまとまった時間が取れない。更に行き詰まっていよいよ産業医からの診断が出て初めて休みが取れる。でもその時には気力も体力も出ないし、どこかに出かけるのも気まずい。その時にようやく休めても効果はいかほどのものか。もっと早い時点で休みをとってリフレッシュできれば救えるのに、と。

実際、カミーノ歩いている人は私達のように退職後か、仕事を辞めて次の仕事が始まるまでのまとまって時間を確保した人が多い。でも今まさに仕事をしている人達こそ、カミーノを歩くことで仕事にもこれからの人生にもヒントになる刺激がたくさん得られると思うのだ。1週間でも10日でも思い切って非日常にどっぷり身をおいて歩く。もっと若い人達や中堅どころに歩いて欲しい。皆が遠慮なく交代でまとまった休みを取って活力を取り戻す。それが仕事にも良い効果をもたらすのだから。そんなリフレッシュタイムを前向きに奨励する職場環境になるといいなぁ。

5月のガリシア地方は緑一杯
今日の宿に到着!

今日の宿

A Reboleira Casa Ninez    53.91ユーロ
ツインルーム  Booking.comで予約

今日の宿に泊まることを楽しみにしていた。というのも、ここはアルベルゲが併設されていて、宿泊者はほぼ皆巡礼者。そして希望者ではあるが皆で一緒に夕食を食べるコミューナルディナーがあるのだ。
歩いて5日目だが、ペースが遅いので他の巡礼者と会うことがあっても、なかなか顔見知りができない。
前年一人で歩いた時は、歩く速度が同じくらいの人が多くて、休憩時や宿や泊まる町中で見かけることが多く、顔馴染みになり互いに話しかけることが多かった。
今回はカミーノを歩いていても巡礼者のコミュニティには入れていない感じで物足りなく感じていた。だからこの宿に泊まることで一時的ではあってもコミュニティを身近に感じられることを期待していたのだ。

ツインルームは優しい雰囲気で過ごしやすかった。
洗面とシャワーも清潔で使い易い。
趣のある一角
コミューナルディナーはこの建物の中で。


コミューナルディナーと司令塔


上の建物の中入ると、建物の形に沿ってテーブルが長く並び、入った順にどんどん座っていく。両隣や前の人達に簡単に自己紹介していると、ワインとパンに水が出される。その後もサラダやメインが提供されたが、おしゃべりに忙しくて何を食べたのか覚えていない。
私達の前にはアメリカ人夫妻が座った。ご主人はさっき洗濯場で見かけて、ちょっと言葉を交わした感じの良い人だ。奥さんはキャメロン・ディアスに似ている。ご主人は話が面白く、休暇はキャンプなどアクティブに過ごすことを朗々と話してくれた。次の休暇も羨ましくなるくらい素敵なプランがあるようだった。

ところで、明日はどこまで行くの?泊まる宿屋は?と聞くと、
ご主人、夢から覚めて急に迷子になったように、えーっと、何処に行くんだっけ?と奥さんに聞いている。
あれあれ?さっきまでの自信に溢れたご主人は何処に消えた?
本人は、えへへ、僕はこの女性達が決めたルートをただついていくからさ、って。
そうか、キャメロン・ディアスが司令塔であったかー、少なくともカミーノでは。

何日か前にオーストラリア人の女性二人に会って意気投合して一緒に歩いているという。食事後、裏ボス3人がワインを飲みながら作戦会議をしている傍らで、ご主人がワイン片手に所在無さげな顔をしている姿がちょっとおかしかった。
もっとも、我が夫も明日の行程を誰かに聞かれたら、こちらのご主人と同じ反応であっただろう。
良きに計らえ、と。

日本人巡礼者コミュニティ
コミューナルディナーの後は二人の日本人とラウンジで会った。途中で会って話しながら歩いたMさんと、カミーノは何度も歩いている女性のYさん。同じカミーノを歩く仲間だけあってすぐに打ち解けておしゃべりに花が咲いた。これがコミュニティの良いところだ。LINEも交換して、この後も進み具合などを時々連絡しあった。

山道でよく見かけた。エリカ・キネレアという名だそうだ。

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