電話する夫と、かまちょな妻
~26歳下セネガル夫とのチグハグな週末婚の記録~
夫は電話が好きだ。
セネガルの友人や家族と、いつでもどこでも長話する。
出会った頃、デートではよくもめた。
私を放置し、移動しながら電話で友達や家族と長話をするからだ。
「どうして目の前の私と話さず、長電話するの?」と聞いても、
何がいけないんだ?みたいな顔をする。
緊急時以外、通話をしない私には、夫の長電話が理解できない。
(それ、いま電話で話す必要ある?)
ある週末、夫の部屋でじっとしているのに飽きた私は、「散歩しない?」と誘ってみた。
「どこへ、何しに、何のために?」
不思議そうな顔で聞いてくる。
「セネガルでは散歩しないの?」
「用もないのに歩いて出かけないよ」
散歩して気分をリフレッシュ!とかいう発想は、夫にはないらしい。
それでも夫は私の要求に従って、しぶしぶ出かける支度を始めた。
玄関を出たところで夫のスマホが鳴った。夫は迷わず出て話し始める。
すぐ終わるだろう。
そう思い、私が先に立って歩き始めた。夫はスマホで話しながらついて来た。
五分ほど歩いて、目当ての公園に着いた。
夫は電話を切った。
「埼玉に住んでいる叔父さんからだよ」と、夫は言った。
セネガルへ里帰りするので、手ごろな航空券を探す手伝いをしているらしい。
「私と散歩してる間に対応しなきゃいけない緊急な電話ですか?」
イヤミ満点で聞いた。
すると、また着信。
「叔父さんからだ」といって電話に出た。
私のイヤミは公園に置き去りだ。
叔父さんとの会話は続く。
ウォロフ語なので終わりの気配がさっぱりわからない。
しばらく立ち止まっていたが、長くなりそうなので空いているベンチに座った。夫も隣に座り話し続けた。
電話は続く。
……ああ、つまらん!
何しに来たのか全くわからない。
もうあきらめて立ち上がって、帰ることにした。
行きと同じく私が先頭で、夫がスマホで会話しながらついてくる。
帰り道でもまだ話している。
そして家に着いたところで、夫は電話を切った。
今、切るのかよ!
「スキ」もらえると励みになります💗
いいなと思ったら応援しよう!
応援よろしくお願いします💗いただいたチップは創作活動に使わせていただきます!