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無料にとらわれた夫とリードを離さない妻

◎26歳下のセネガル人夫とのちぐはぐな週末婚の記録を、毎週木曜日にお焚き上げしています◎


無料・・・
夫が認識できる漢字のひとつだ。
そう、夫は無料が大好き。フリーで手に入るものは遠慮も躊躇も恥じらいもなくもらいに行く。

私がカルディで夢中になって買い物していると、サービスコーヒーをおかわりしている。
止めてくれの意味を込めて「わー、おかわりした人初めて見たよ」と言うと、夫は誇らしげにニカっと笑う。
誉めてない。

ある日、ファミレスでランチすることになった。
ドリンクに金払うくらいならお冷で我慢する夫。ドリンクバーは頼まない。

食事の注文を終えると、夫がすっと立ち上がった。
「どこ行くの?」
「ドリンク取ってくる」
え、頼んでないよ・・・。そう伝えると夫はキラキラした目で言った。

「飲み物はフリーでしょ?」
いや、フリードリンクだけれど無料じゃない。

「オーダーしていないから勝手に飲んだら駄目よ。ドリンクバー頼む?」と、聞く。

「ダイジョウブ、ダイジョウブ」とドリンクバーに向かおうとする。
大丈夫じゃない。身体がカッとアツくなる。

「フリードリンクなんだけど無料じゃないの。ドリンクバーという注文をしないと取っちゃいけないのー!」
行きたがる大型犬のリードを引き戻すのは体力がいる。

夫は「あ!」という顔をして、急に自信満々になる。
「前にディオプ(仮名)がここの飲み物はフリーだって言ってたよ」と夫。

なんでも、親友のディオプとファミレスで食事して「ジュースは無料でお代わりし放題なんだぜー」と教えられたらしい。

日本人妻より同郷の友を信じがちな夫。納得させる英語力がない私はキリキリする。

「ディオプの勘違いだよ。ドリンクバーは無料じゃないよ」
「えー、だってディオプは飲んでたよー」
「注文したんじゃないの?」
「してない」

それ無銭飲食ですから!

夫が信頼するディオプ。
無邪気な彼のアドバイスが、私たちの平穏を何度もかき回す話はまた次回。



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