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「心の喫茶店ミエル🍯」・・・今の私でいい

カラン〜カラン〜と

優しくベルがなりました

お客さまがいらしたようです。


「いらっしゃいませ」


「こんにちわ」


私は、店内にご案内しました

丸いテーブルに、赤い椅子

お客さまは

顔色がすぐれず、疲れたご様子で・・・

腰掛けられました。



「どうぞ、ごゆっくりしていってくださいね」



お客さまは

「優しい味の暖かい飲み物が欲しいです」と



では・・・

いい香りのする

甘いゆず茶をお出ししました。

柑橘の香りは、心を落ち着かせてくれます。



ゆず茶を置いて

私は、奥へ下がろうと思った時



お客さまが

「私の、話を聞いていただけませんか?
聞いてくださるだけでいいので・・・」と


緊張気味に、振り絞るように

おっしゃいました。



私は

もう一つの赤い椅子に

ゆっくりと腰を下ろして



「もちろんですよ。お話し聞かせてください」と



すると

お客さまは、安心されたように

優しい笑みを浮かべて



それから

ぽつり。ぽつりと

お話を始められました。



「私・・・もう。何十年も
心と身体が苦しくて・・・
したいことも、思うように出来ないし
行きたい場所へも行けなかったり・・・
それでも
家事は頑張ってやってきました」


「子どもたちがまだ幼く
可愛い盛りの頃・・・
一緒に、沢山、したいことがあったのに
出来なくて・・・
それは、悔やんでも、悔やみきれなくて」



「どうして、こんなことになったのか
理由は、分かっていて
最近
後悔・・・ばかりなんです」



「あの時に・・・なんで、あんな、選択を
してしまったのか・・・
しんどくなるの、分かっていたのに
でも
夫も全く、助けてはくれなかった。
自分が、こんな風になってしまった
原因ばかり、考えては
心の中で、相手を責めてしまう・・・
そして
また、自分を責めてしまう」


「でも、その人たちは
私が、こんなに苦しんでるなんて
全く・・・分かってなくて・・・というか
知らなくて・・・」


「そんなことを思うと
もう・・・胸が、苦しくて・・・苦しくて・・・」


「でも、分かったことがあって
どんな風に、私が思ったとしても
相手は・・・変わらない・・・
私ばかり、苦しい思いを
持ち続けて・・・」


そこまで、お話しされて

急に、黙り込んでしまわれました。



聞いてもらうだけでいい。と

おっしゃっていらしたから

私が、何か、お話しするのも・・・と

思い・・・



ぁ。



あの、本を、お渡ししてみよう。と

静かに、席を立って

私は、本棚へ向かい

一冊の本を手に取ってきました。



席に、戻ってみると

お客さまは、恨みや辛み・・・

というより

後悔の渦のなかで

息ができていない・・・そんな風に見えました。


きっと

色んなことを

ほんとに、沢山、沢山考えて

どうすればいいか?と・・・

ご自身の気持ちを

ずーっと、抑えられてたんだろうな。と


私は

取ってきた本を

そっと、机の上へ置いてみると


本に気づかれた

お客さま

「私・・・本、好きなんです」と

おっしゃって

読み始められました。



その本は

「しあわせは、食べて寝て待て」

私も、大好きな本の一つです。





読み終えられた

お客さま

少し、顔色も良くなって

落ち着かれたよう


「あぁ・・私
この、何十年も・・
どうしたら、元気になれるか?
どうしたら、健やかになれるか?
どうしたら、また、前のようになれるか?
そんなことばかり考えてました」


「私・・・自分の
この、不調を、受け入れることが
できてなかったし
私は、どうしたいのかな?
そんなこと
思ってもみませんでした」


「引き寄せの法則で
イメージすることも
私がしたいことではなくて
とにかく
元気になりたい・・・
そればかりでした」


「今の私、この、心と身体の
不調を受け入れることが
怖かった・・・のかもしれません
受け入れてしまったら・・・
もう
ずーっとこのまま・・・じゃないかと
思って」



「でも
それは、違うんだなぁ〜って
今の、私で、大丈夫
今の私が、楽しくできることを
見つけたらいいんだなぁ〜と」



「しんどくてもいい。
しんどくなっても大丈夫」



「そうしていくうちに
私に合った環境や
心地いい〜人とのご縁に
繋がっていくんだな」って


「食べ物のことも
これがいけない。
あれは良くない。ではなくて
今の、私の
体調に合って、私が食べたいな。と
思うもので、いいんですね」


本を読み終えられた

お客さまは

そんな風に、おっしゃってくださいました。


私も

ほんとに、そう思います。


お客さまは

ゆず茶をきれいに飲みほされて

何か

吹っ切れたような

何か

安心されたような


「また、ここに
きたいです。次は
薬膳の、お料理の、お話ししたいです
私も
あの本・・・迎えてみますね」と


「はい。お待ちしていますね。
私も、薬膳・・・といっても
簡単、ちょこっと薬膳ですけど
お話ししたいです」


お客さまは

足取りも軽く

お店を、後にされました。


今日も

店内は、心地いい〜風が通り抜けています





笑顔になられて

帰られていかれるお姿を

拝見するのは

ほんとに、嬉しくなります。


またの

ご来店お待ちしています


「心の喫茶店ミエル🍯」
      まり












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