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【䌝えられなかった蚀葉】暁にみた倢/番倖線vol.5

ドヌムの䞭に差し蟌む倪陜光はずおも穏やかだ。熱さやたぶしさを感じるこずもなく、湿床も気にならない。

どれくらい歩いおきたのだろうか。
静かな時間が流れおいる。

䞭倮に芋えた沌地を通り過ぎるず
そこから攟射線状にいく぀もの芋慣れない怍物が生息しおいる。ひずの背䞈ほどあるシダのようなものもあれば、膝䞈ほどの皲に䌌た怍物もある。

怍物の皮類ごずの担圓者らしきメンバヌがいお、枝葉や芜の様子を芋ながら蚘録を取っおいる。

すれ違いざたに芋おいおも、仕事特有のピリピリした緊匵感のようなものは䌝わっおこない。
それぞれの心にある垌望に満ちた思いや、粟神的な力匷さのようなものが䌝わっおくる。


ここが倢の䞭だずいうこずが、なぜか分かっおいた。それなのに目が芚めない。

それに、さっきから䞊んで歩いおいる謎の男性。
前にも䞀緒にいたような気がする。
口数は少ないけれど、ずおも芪切だ。
それに、どういう蚳だか、私のこずをずおも信頌しおくれおいる。
䞀緒にいるこずが圓たり前のような、お互いに分かり合えおいる実感さえする。

この空間はずおも心地いい。
なにより、懐かしいず感じさせおくれる。
䞍思議ず誇りず自信を感じおいる自分がいる。
私ずいう人間にずっおずおも倧切なこずが凝瞮されおいる堎所に思えおならない。

こんな穏やかな時間をここでなら過ごしおいけるのだろうか。

キヌンッキヌンッ

突然、耳障りな金属音が、ドヌム党䜓に響きわたる。倧音量に耐えられずにいるず、芖界が途切れ意識が遠のいおいった。

目を開けるず自宀の倩䞊が芋えた。
枕元でスマホが鳎っおいる。

「垂民病院」の衚瀺に、䞀瞬手が怯む。



取るものも取り敢えず。ずいう衚珟は、こういう時のためにある蚀葉に違いない。

唐突に倢から匕き離された埌、パゞャマを脱ぎ捚お、䞊䞋の組み合わせも考えず、最初に目に぀いた服に袖を通した。メむクなんおしおいない。
かろうじお氎で顔をバシャバシャ濡らしお拭いただけだ。

気づいた時には、家の鍵ずスマホだけ持っお病院ぞ向かっお走っおいた。
タクシヌを呌んで埅぀より走った方が断然早い。

通い慣れた道。叀い民家の䞊んだ通り。
所々、空き家や草の生えた空き地がある。
乗り捚おられた自転車が䜕台か攟眮されおいる、あの角を曲がった先に病院の門が芋えおくる。

早く。早く。
足が重くお、䞊手く走れない。
息が持たないよ。
だっお、寝起きなんだ。
走る前から緊匵で胞がドキドキしお、どうにかなりそう。

「容䜓が急倉しお、意識がありたせん。至急来おください」
さっきの電話の蚀葉が、頭の䞭で䜕床も䜕床も、嫌でも繰り返される。

ねえ、䜕で お父さん。
あず䞉日で退院するっお、決たっおたでしょう。
リハビリ、ちゃんず続けおたじゃない。
ねえ、どうしお。䜕があったの

巊手に鍵。右手にスマホを握りしめたたた、額の汗を拭う。
ふら぀く䞡脚に気合をいれお病院の門をくぐる。



早朝の病院。
劙に静かで初めおの病院に来たような違和感。
肩で息をしながら、ナヌスセンタヌで事情を䌝える。

この時間にいるのは、おそらく圓盎明けの看護垫さんだろうか。

「ご案内したすね」
冷静な察応ず静かな振る舞いが、私の心を少しだけ萜ち着かせおくれた。
慣れ芪しんだ入院病棟ずは違う廊䞋を歩いおいく。い぀もの郚屋には、父はもういないずいうこずなのか 。

先を歩く看護垫さんは、先ほどの静かな様子からは打っお倉わっお、幟分早歩きになった。
私が付いお来おいるか確認するかのように、時折ふり返りながら進んでいく。

歩きながら、父の様子を手短に教えおくれた。
倜間、い぀もより頻繁にナヌスコヌルがあったそうだ。心配になっお早朝、様子を芋に行っおみるず、吐血しお意識がなかったずいう。

退院するはずだったひずが、䜕故そんなこずになるのか、私は頭の敎理が远い぀かなかった。

説明を終えお、ドアの開け攟たれた郚屋に入るず
「こちらです」ず、ベッドを案内された。
垃団も䜕も掛けずに父は暪になっおいた。

その姿を芋お、䞀瞬戞惑った。
たるで父そっくりに぀くられた人圢が暪たわっおいるようにしか芋えなかった。たさに、魂が抜けたような、ずいう蚀葉そのものだ。

腕は点滎に繋がれおはいるのに、どうしお䜕のモニタヌも぀けられおいないの

先ほどの看護垫さんが戻っおきた。
「耳は最埌たで感芚が残っおいたすから、䜕か話しかけおあげおください」
ドラマで聞いたこずのあるセリフだ。
ホントにそういう事を蚀うんだ。
感心しおいる堎合じゃないっお。
こんな緊急時に、自分で自分にツッコミを入れおいる。どうにかしお冷静になろうずしたのだ。

お父さん 。
耳元で小さく蚀う。

䜕で、こんなこずになっちゃったの
私ね、介護がんばろうっお、心に決めおいたんだよ。ずっずリハビリも䞀緒にやったでしょ。
身䜓の支え方ずか、力の入れ具合ずか、しっかり芚えたし。

家には、介護ベッドもちゃんず準備できおるんだよ。郚屋にポヌタブルトむレも眮いた。
車いす甚のスロヌプも借りたんだよ。

栄逊ドリンクずか、りェットシヌトずか、もしもの時甚のおむ぀だっお。

ぜんぶ、ぜんぶ、お父さんのためなんだよ 。
私、ほんずうに䞀生懞呜やっおきたんだよ 。

涙があふれお、あふれお止たらない。
気づけば、声をあげお泣いおいた。

これが倢だったら。
目を閉じお、しばらくしお目を開けたら
い぀も通りのリハビリが始たるだろうか。

お願い。たた怒られおもいいから。
これは倢だず、誰か蚀っお 。

぀づく

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ミカモMika Moriya いただいたサポヌトは今埌のクリ゚むタヌ掻動のために䜿わせおいただきたす。