見出し画像

「SNSで誰かを傷つけたかも…」と不安になったら読んでほしい、心が震えるホラー短編集

あなたも心当たり、ありませんか?

夜中にふと思い出す。

数年前、匿名でツイートした何気ない一言。あのとき冗談のつもりで書いた、誰かへの悪口。正義感に駆られて拡散した、真偽不明の情報。

「あれ、もしかして誰かを傷つけてたかも……」

そんな小さな罪悪感を抱えたまま、また朝が来て、また同じようにスマホを開く。私たちは、忘れる。でも、傷つけられた相手は——忘れていない。

『#消せないリプライ』は、そんなSNS時代の「忘れた罪」と正面から向き合う、全8話のホラー短編集です。

これ、本当にフィクション?

物語は、こんな問いかけから始まります。

ある大学生が、居酒屋の接客態度に腹を立てて匿名で炎上させる。彼の投稿は事実だった。でも、炎上の結果、店を辞めさせられたのは——投稿とは無関係のシングルマザーだった。翌朝、彼の家の前に、その店員の息子が立っている。無言で。ずっと。

「お母さんが死にそう」と書かれた紙を持って。

読んでいて、背筋が凍りました。怖いのは、幽霊でも化け物でもない。「正しいことをしたつもり」の善意が、見えないところで誰かを壊していく——その現実です。

『#消せないリプライ』は、こちらから読めます #消せないリプライ —SNSホラー短編集— 忘れた罪は、誰かの記憶に残り続ける

誰も救われない8つの物語

この作品には、いわゆる「ハッピーエンド」がありません。

優しいYouTuberは、ファンの純粋な愛情だけで精神を病む。地味な女子高生は、親友の冗談で人格が増殖し、自分が誰なのか分からなくなる。正義感の強い会社員は、内部告発した結果、逆に容疑者にされて全てを失う。

どの話も、登場人物たちに「明確な悪意」はありません。むしろ、善意や無関心、軽い気持ちが、誰かの人生を完全に破壊していく。

それが怖い。本当に怖い。

なぜなら、これは「自分にも起こりうること」だから。

最終話で、あなた自身が物語の一部になる

特に衝撃的だったのは、最終話です。

主人公の高校生・アオイは、この『#消せないリプライ』シリーズを読んでいる「読者」として登場します。面白半分で、物語に登場する謎のアカウント「@anata」を検索すると——本当に存在していた。

そして、アオイのスマホが勝手に動き出し、彼が過去に匿名で書いた誹謗中傷が次々と表示される。アオイ自身、すっかり忘れていた言葉たち。

「覚えてないでしょ?でも、相手は覚えてる。ずっと」

この一文を読んだとき、私は思わず自分のSNSの過去ログを見返しました。何年も前の、軽い気持ちで書いたリプライ。今見ると、ひどく冷たい言葉に見える投稿がいくつもあって、胸が痛くなりました。

SNS疲れのあなたに、読んでほしい理由

この作品は、SNSの「怖さ」を描いています。でも同時に、SNSを使う私たち自身の「怖さ」も描いている。

炎上、誹謗中傷、承認欲求、依存、内部告発——どれも、今この瞬間も起きている現実の問題です。そして、私たちの多くは、加害者にも被害者にもなりうる。

だからこそ、この物語は「他人事」じゃない。読み終わったとき、あなたは必ずこう思うはずです。

「自分も、誰かを傷つけてたかもしれない」

それは、怖いことです。でも、気づくことができたなら——次に何かを投稿する前に、少しだけ立ち止まれるかもしれない。

各話10分で読める、でも余韻は一生残る

全8話、それぞれ10分程度で読めます。通勤中、寝る前、ちょっとした空き時間に、スマホでサクッと読める。

でも、読後の余韻は、簡単には消えません。

特に印象に残ったのは、第3話「誹謗中傷されたら自分が増殖した」と、第6話「通報したら自分が容疑者になった」。どちらも、被害者は何も悪くないのに完全に破滅し、加害者は幸せなまま——という、救いのない結末。

理不尽です。でも、現実も理不尽です。世界は公平じゃない。その残酷さを、この作品は容赦なく突きつけてきます。

最後に——あなたのスマホにも、通知が届くかもしれない

物語の最後、こんな一文があります。

「@anataがあなたをフォローしました」

これを読んだとき、思わず自分のスマホの通知を確認してしまいました。もちろん、何もありません。でも——もし本当に届いたら?

あなたも、この物語を読み終わったとき、きっと同じことをするはずです。

SNSで何気なく書いた一言。あなたはもう忘れているかもしれない。でも、誰かは覚えている。ずっと。

『#消せないリプライ』は、こちらから読めます

#消せないリプライ —SNSホラー短編集— 忘れた罪は、誰かの記憶に残り続ける


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集