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「うちの子は根性がない」は、たぶん誤解です…446人を調べてわかった、やり抜く力を静かに削っていく「チームの当たり前」


― 失敗を怖がる選手が増える場所には、共通して「ある比べ方」がありました ―

指導者と保護者の方へ。根性は生まれつきではありません。環境が削ります。446人を調べた研究から、やり抜く力を奪う「比べ方」と、本番で立て直せなくなる仕組み、そして今日から変えていく手順をお伝えします。


はじめに ― 「粘りがない」と言われた子の、本当の話

現場で25年、およそ7万人の選手を見てきました。その中で、いちばん多く聞く言葉があります。

「うちの子は、根性がなくて」 「最近の選手は、すぐあきらめる」

私はこの言葉を聞くたびに、同じ質問をします。

「その子は、どこでも粘れないのですか。それとも、そのチームで粘れないのですか」

たいていの場合、答えは後者です。

同じ子が、別の場所では驚くほど粘ります。家では何時間もピアノを弾く。友達とのゲームでは絶対にあきらめない。でも、練習では顔を上げない。

これは、その子の性格の話ではありません。

やり抜く力は、環境によって削られます。

これを示したのが、いくつもの研究です。

複数の競技の選手446名(男性328名・女性118名、平均17.6歳)を対象にした研究では、力を引き出す環境が燃えつきと失敗への恐れの両方と負の関係にあり、力を奪う環境は両方と正の関係にありました(Birr, Hernández-Mendo, Monteiro, Brandão, & Rosado, 2024)。この研究は同時に、**やり抜く力(グリット)**との関係も調べています。

さらに、高校生1,439名(平均15.03歳)を対象にした大規模な研究では、心理的な欲求が阻まれている状態が、やり抜く力と、しなやかに立ち直る力の両方と、はっきり負の関係にあることが示されました(Trigueros & García-Mas, 2025)。

この記事でお伝えするのは、次の3つです。

  • やり抜く力を削る「比べ方」の正体

  • なぜ、その環境にいると本番で立て直せなくなるのか

  • 今日から、比べ方を変えるための手順

先に結論を書きます。

根性が足りないのではありません。根性を出す意味が、その場所から消えているのです。


第1章 やり抜く力は、性格ではありません

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スポーツ心理学者でありメンタルコーチの笠原彰です。今すぐ使える心理学、スポーツ心理学、メンタルトレー…

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