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「教えお分からせる」では、心は動きたせんでした ADHDの子ども33人の8週間が瀺した、䞍安ず萜ち蟌みを倧きく䞋げた"もう䞀方"の䞭身


― ただし、友だち付き合いのうたさだけは、8週間では倉わりたせんでした ―

子どもに知識を教える時間を足しおも、統蚈的な䞊乗せは確認できたせんでした。ADHDのある子ども33人の8週間で䞍安ず萜ち蟌みを䞋げたのは、芪ず䞀緒に䜓を動かす時間のほうでした。


倧人がたずやろうずするのは、たいおい「教えるこず」です

わが子に困りごずがあるず分かったずき、倚くの家庭が最初に手を䌞ばすのは、知識ず説明です。

  • こういうずきはこう蚀おう

  • 順番を守るずはこういうこず

  • 萜ち着くにはこの方法

これは間違いではありたせん。ただ、今日ご玹介する研究は、その足し算が思ったほど効いおいなかったこずを瀺しおいたす。


研究の䞭身

察象は、ADHDのある7〜12歳の子ども33名。3぀のグルヌプに分けられたした。

  • 運動心理教育心理的スキル蚓緎の芁玠を含む  12名

  • 運動のみ  10名

  • 察照矀  11名

いずれの運動プログラムも、保護者が䞀緒に参加する圢で行われたした。期間は8週間。䞍安、抑う぀、瀟䌚的スキルを、開始前・終了盎埌・6か月埌の3回枬定しおいたすKim, Jang, Park, & Kim, 2026。


結果① 䞍安ず萜ち蟌みは、はっきり䞋がりたした

時間ずグルヌプの組み合わせによる効果が、䞍安p < 0.001ず抑う぀p < 0.001で認められたした。

開始前から終了盎埌たでの倉化の倧きさは、次のずおりです。

  • 運動心理教育  䞍安 d = −1.79、抑う぀ d = −2.99

  • 運動のみ  䞍安 d = −1.29、抑う぀ d = −0.95

数字だけ芋れば、「心理教育を足したほうが倧きい」ように芋えたす。


結果② しかし、その䞊乗せは「確認できなかった」

ここが、この研究のいちばん誠実な郚分です。

論文の結論には、こう曞かれおいたす。

心理教育を足したグルヌプのほうが数倀䞊は倧きく改善したものの、運動だけの堎合を䞊回る远加の効果は、統蚈的には確立されなかった。

぀たり、著者たち自身が「教える時間を足したから効いた、ずは蚀えない」ず明蚘しおいるのです。

珟堎に眮き換えるず、こうなりたす。

効いたこずが確かめられたのは、運動のほうでした。


結果③ 瀟䌚的スキルは、動きたせんでした

瀟䌚的スキルに぀いおは、グルヌプ間の差が認められたせんでしたp = 0.320。

8週間、心理的スキルの芁玠を含む教育を受けおも、友だち付き合いのうたさは倉わらなかったずいうこずです。

これは、この研究だけの話ではありたせん。

5歳から18歳のADHDのある子どもぞの瀟䌚的スキル蚓緎を怜蚎した倧芏暡なレビュヌがありたす。25件の無䜜為化比范詊隓、2,690名を察象ずしたもので、結論は明快でした。

瀟䌚的スキル蚓緎を支持するこずも、吊定するこずも、珟圚の蚌拠ではできない。

StorebÞ ほか, 2019

教垫の評䟡による䞭栞症状に有利な結果は出たものの、感床分析で支持されず、偏りのリスクが高く、ばら぀きも倧きく、確実性は䜎い、ず敎理されおいたす。

このレビュヌを解説した論文では、なぜ効きにくいのかに぀いお、こんな指摘が玹介されおいたす。教宀のような堎所で知識を教えるやり方は、知識を教えおいるだけで、その知識を実際に䜿えなくしおいる障壁のほうに手を぀けおいない、ずいうものです。

蚀いかえたす。

「やり方を知らないから、できない」のではありたせん。「知っおいるのに、その堎で出おこない」のです。


では、なぜ運動は効いたのか

運動ずADHDのある子どもの心の状態に぀いおは、耇数の研究をたずめた分析がありたす。運動は䞍安ず抑う぀を和らげ、感情の立お盎しを改善し、そこには**量ず効果の関係甚量反応)**が芋られたず報告されおいたすSong ほか, 2025。

珟堎で䜿える読み方をするず、こうです。

  • たたに1回では足りない

  • 回数ず続けた期間が、効き方を巊右する

そしお今回の研究の蚭蚈には、もうひず぀芋逃せない特城がありたす。

効果が出た2぀のグルヌプは、どちらも「芪が䞀緒に䜓を動かす」圢でした。

ただし、ここは慎重にいきたす。この研究には「芪が参加しない運動グルヌプ」がありたせん。**したがっお、芪の参加そのものが効いたかどうかは、この研究では確かめられおいたせん。**共通しおいた、ずいうだけです。

それでも、実務ずしおはこう蚀えたす。

「教える倧人」から「䞀緒に動く倧人」ぞ配圹を倉えるこずは、少なくずも損にはなりたせん。


日本の状況も、同じ匱点を抱えおいたす

囜内の発達障害のある子どもの保護者ぞの支揎を系統的に敎理したレビュヌがありたす。2012幎から2018幎の研究論文50本を察象にしたもので、次のこずが分かりたした。

  • サンプルサむズの平均は、芪が11名、子どもが10名

  • 介入矀ず察照矀を比范した研究は、6件だけ

山口・吉本・原口, 2021

倚くの研究で芪子のさたざたな面に改善が瀺された䞀方、芏暡が小さく、比べる矀を眮いた研究が少ないこずが課題ずしお挙げられおいたす。

今回の韓囜の研究も、各矀10〜12名です。同じ匱点を共有しおいたす。

なお、抑う぀で d = −2.99 ずいう数倀は、非垞に倧きな倉化を意味したす。10名前埌の小さな集団では、こうした数倀は揺れやすくなりたす。**「すごい効果が出た」ではなく、「有望だが、もっず倧きな芏暡で確かめる必芁がある」**ず読むのが正確です。論文自身も、そう述べおいたす。


家庭で気づける「4぀の合図」

「教えるこず」が空回りしおいるずきのサむンです。

  1. 説明の途䞭で、芖線が倖れる  内容ではなく、量に耐えられおいない

  2. 「分かった」の埌、行動が倉わらない  知識は入り、䜿えおいない

  3. 同じ堎面で、同じ぀たずきをくり返す  環境のほうが倉わっおいない

  4. 家庭で蚀えおいるこずが、倖では出おこない  できないのではなく、出せない

4぀目が芁です。知識の䞍足ではなく、出しにくさの問題であるこずが倚いのです。


信号機で芋る

🟢 䜓を動かした埌、自分から話しはじめる 🟡 話は聞くが、䜓が固い。返事だけが返っおくる 🔎 説明が始たるず、その堎から離れたくなる

🔎のずきに説明を続けるず、芚えるのは䞭身ではなく「この時間は嫌だ」ずいう蚘憶です。 順番は、動いおから、話す。


゜マリセット法90秒——教える前に、倧人が

説明したくなった自分に、先に䜿っおください。

  1. 息を長く吐く吞う時間の倍を目安に、4〜5回

  2. 足の裏が床に぀いおいるこずを確かめる

  3. 芖野を広げる

  4. 今日「蚀わないこず」を1぀、声に出しお決める

4぀目が芁です。䌝えたいこずを枛らせた日ほど、䌝わりたす。


立堎別・今日からの1぀

  • 保護者  教える時間を10分枛らし、䞀緒に䜓を動かす時間を10分増やす。内容より配圹を倉える

  • 指導者  できおいない堎面を指摘する前に、その堎面の環境を1぀だけ倉えおみる

  • 働く人  郚䞋ぞの説明が3回目になったら、説明ではなくやり方の蚭蚈を疑う

  • 遞手  頭で分かっおいるのに出おこないずきは、緎習の順番を倉えお、䜓から入る

  • 挔奏する人  泚意された点を蚀葉で芚えず、その動きだけを3回やっお終わる


出兞に぀いおの泚蚘

  • 本研究は各矀10〜12名、合蚈33名の小芏暡な研究です。効果の倧きさは揺れやすく、そのたた䞀般化はできたせん

  • 心理教育を足したこずの䞊乗せ効果は、統蚈的に確立されおいたせん。数倀䞊の差は、偶然の範囲を吊定できたせん

  • 芪が参加しない運動グルヌプが蚭定されおいないため、「芪の参加が効いた」ずは、この研究からは蚀えたせん

  • 瀟䌚的スキルに差がなかったこずは、「瀟䌚的スキルの支揎に意味がない」ずいう意味ではありたせん。8週間で、この枬定方法では、動かなかったずいうこずです

  • 「知識を教えるだけでは、䜿えない障壁に手を぀けおいない」ずいう指摘Mikami ほか, 2014は、レビュヌの解説論文䞭で匕甚されおいるものであり、本皿では原兞を盎接確認しおいたせんいわゆる孫匕き

  • 6か月埌の枬定も行われおいたすが、提瀺された抄録には、その時点の詳现な数倀は蚘茉されおいたせん


盞談先に぀いお

ADHDをはじめずする発達特性の蚺断、服薬の刀断、治療方針に぀いおは、**必ず医垫小児科・児童粟神科にご盞談ください。**本皿は、蚺断や治療の代わりになるものではありたせん。

お子さんの䞍安や気分の萜ち蟌みが続いおいる、眠れない日が続く、孊校に行こうずするず䜓調が悪くなる——こうした様子があるずきは、様子芋にせず、医療機関や、孊校のスクヌルカりンセラヌ、自治䜓の発達盞談窓口にご盞談ください。保護者ご自身の疲れや぀らさに぀いおも、同じように盞談先がありたす。

本皿の内容は、成果や改善を保蚌するものではありたせん。効果には個人差があり、お子さんの状態や環境によっお適した進め方は倉わりたす。運動の内容や量に぀いおも、䜓調や既埀に応じお医垫の助蚀を優先しおください。


匕甚文献・参考文献・出兞

  • Kim, B., Jang, D.-H., Park, E., & Kim, J. (2026). Effects of a parent-participatory physical activity and psychoeducation program on anxiety, depression, and social skills in children with ADHD. Journal of Paediatrics and Child Health. 早期公開版. doi:10.1111/jpc.70570

  • Song, Y., Jia, S., Wang, X., Wang, A., Ma, T., Li, S., Chen, J., Guo, Z., Ding, F., Ren, Y., & Qin, M. (2025). Effects of physical exercise on anxiety depression and emotion regulation in children with attention deficit hyperactivity disorder: A systematic review and meta-analysis. Frontiers in Pediatrics, 12, 1479615. doi:10.3389/fped.2024.1479615

  • StorebÞ, O. J., Elmose Andersen, M., Skoog, M., Joost Hansen, S., Simonsen, E., Pedersen, N., Tendal, B., Callesen, H. E., Faltinsen, E., & Gluud, C. (2019). Social skills training for attention deficit hyperactivity disorder (ADHD) in children aged 5 to 18 years. Cochrane Database of Systematic Reviews, 6, CD008223. doi:10.1002/14651858.CD008223.pub3

  • Yamaguchi, H., Yoshimoto, A., & Haraguchi, H.山口穂菜矎・吉本茜・原口英之(2021). 我が囜における発達障害のある子どもの芪に察するペアレントトレヌニングの研究動向――系統的レビュヌによるアップデヌト――. 行動分析孊研究, 36(1), 67–94. doi:10.24456/jjba.36.1_67


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いいなず思ったら応揎しよう