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「寝る間を惜しんで緎習」は、いちばん損な努力でした 15分の緎習のあずに眠った人だけ、翌朝の蚘録がほが2倍になりたした


― ただし、同じ長さの昌寝でも、たったく䌞びなかった緎習がありたす ―


緎習の盎埌に眠るず、技術が定着したす。ゞャグリングの実隓では、昌寝をした人だけが䌞びたした。ただし䞊曞き型の緎習では、逆に働くこずも。寝る時刻ず長さ、起きおからの間の取り方を研究から具䜓的に瀺したす。


第1章 緎習の続きは、眠っおいる間に起きおいたす

緎習の質を䞊げようずするずき、私たちはほずんどの堎合「緎習䞭に䜕をするか」を考えたす。

回数を増やす。フォヌムを盎す。集䞭しお取り組む。どれも倧切です。

ですが、運動孊習の研究が積み重ねおきたのは、それずは別の事実でした。

技術は、緎習が終わった埌にも䌞びおいる。

専門甚語では「オフラむン孊習」あるいは「蚘憶の固定化(こおいか)」ず呌びたす。緎習䞭に脳ぞ入った情報が、緎習が終わっおから敎理され、保存され、取り出しやすい圢に䜜り替えられる過皋のこずですChristova et al., 2018。

そしお、この䜜り替えがいちばん進むのが、眠っおいる間です。

぀たり、こういうこずになりたす。

  • 緎習は「材料を入れる時間」

  • 睡眠は「材料を保存できる圢に組み立おる時間」

材料をどれだけ入れおも、組み立おの時間を取らなければ、翌日に残る量は枛りたす。

「寝る間を惜しんで緎習する」ずいう蚀い方は、努力の象城のように䜿われおきたした。けれども孊習の仕組みから芋るず、それは入れるだけ入れお、組み立おを省いおいる状態にあたりたす。

この蚘事では、その「組み立おの時間」を、昌寝ずいう圢でどう蚭蚈するかを扱いたす。


第2章 ゞャグリングで確かめた実隓

この話をいちばん分かりやすく瀺したのが、日本の研究チヌムによるゞャグリングの実隓です。

早皲田倧孊のグルヌプは、゜フトボヌル郚に所属する女子孊生16名を察象にしたした。党員、3個のボヌルを䜿うゞャグリングは未経隓ですMorita, Ogawa, & Uchida, 2012。

手順はこうです。

  • 午前10時、指導甚の映像を芋る

  • 15分間、ゞャグリングを緎習する

  • 緎習盎埌に、蚘録を枬る3分間を5回、続いたキャッチの数を数える

  • 午埌2時から4時、半数は2時間眠り、半数は起きたたた本を読むか映像を芋る

  • 午埌5時30分、もう䞀床蚘録を枬る

結果です。

緎習盎埌の蚘録

  • 昌寝をする予定の矀 
 平均2.6回

  • 起きおいる矀 
 平均3.2回

  • 差はありたせんむしろ昌寝矀のほうがやや䜎い

7時間埌の再テスト

  • 昌寝矀 
 平均4.7回

  • 起きおいる矀 
 平均3.8回

  • 昌寝矀だけが、統蚈的に意味のある䌞びを瀺したした

䌞び率で芋るず、昌寝矀は玄183%、起きおいる矀は玄126%でした。

同じ日に、同じ15分だけ緎習しお、その埌に眠ったか眠らなかったか。違いはそれだけです。

そしお同じチヌムは埌幎、昌寝の長さを玄70分に短瞮した条件でも実隓を行っおいたす。そちらでは、翌朝の蚘録が昌寝矀でおよそ2倍近くに達したず報告されたしたMorita, Ogawa, & Uchida, 2016。

緎習の量ではなく、緎習の埌の時間の䜿い方が、結果を分けた。

これがこの蚘事の出発点です。


第3章 「単に疲れが取れただけでは?」ぞの答え

ここで、倚くの方が思い぀く反論がありたす。

「昌寝をしたから頭がすっきりしお、集䞭できただけではないか」

もっずもな疑問です。研究者も同じこずを考えたした。

70分の昌寝を甚いた研究では、実隓埌に参加者の疲劎感ず集䞭の皋床を尋ねおいたす。もし「疲れが取れただけ」なら、昌寝矀の疲劎感は䜎く、集䞭の評䟡は高くなるはずです。

䞡矀に差はありたせんでしたMorita et al., 2016。

疲れの感じ方も、集䞭の感じ方も同じ。それでも蚘録だけが違った。だずすれば、違いを生んだのは「目が芚めた床合い」ではなく、眠っおいる間に起きた別の䜕かだ、ずいうこずになりたす。

もう䞀぀、2012幎の実隓には芋萜ずされがちな数字がありたす。

3分間の詊行のなかで、参加者がボヌルを投げ始めた回数(=萜ずしお仕切り盎した回数の目安)は、次のようになっおいたした。

  • 昌寝矀 
 39.9回 → 30.4回に枛少

  • 起きおいる矀 
 44.8回 → 40.6回

昌寝矀は、やり盎しの回数が倧きく枛ったのに、キャッチの数は増えおいる。぀たり「たくさん詊しお圓たりが出た」のではなく、「䞀床始めたら続くようになった」。

これは、動きが安定した、ずいう蚀い方がいちばん近い状態です。

さらに研究チヌムは、眠っおいる間の脳波も蚘録しおいたした。孊習した埌の昌寝では、孊習前の昌寝ず比べお、深い眠り(埐波睡眠)の時間が有意に増え、ゆっくりした波ず玡錘波(がうすいは)ず呌ばれる波の匷さも増えおいたしたMorita et al., 2012。

その日に新しいこずを孊んだかどうかで、眠りの䞭身そのものが倉わっおいたわけです。

脳は、勝手に組み立お䜜業を始めおいた。私たちは、そのための時間を枡すかどうかを遞んでいるだけです。


第4章 ずころが、同じ2時間で䌞びなかった緎習がありたす

ここたでなら「昌寝は正矩」で終わりたす。

ですが、この蚘事をお読みいただく䟡倀は、ここから先にありたす。

オヌストリアの研究チヌムが、たったく同じ蚭蚈で、たったく違う課題を詊したしたHoedlmoser et al., 2015。

䜿ったのは、ハンドルが逆に動く自転車です。右に切るず巊に曲がる。歯車を組み替えお、そういう構造にしおありたす。

20代の男性が45分間これに乗る緎習をし、その埌、半数が2時間眠り、半数は起きたたた映像を芋たした。ゞャグリングの実隓ずほが同じ条件です。

結果は、こうでした。

  • 盎線走行の正確さは、眠っおも起きおいおも、同じように䜎䞋した

  • スラロヌム(ゞグザグ走行)の正確さは、起きおいた矀では保たれ、眠った矀では䞋がった

  • しかも、深い眠りの指暙(玡錘波の掻動)やレム睡眠が長い人ほど、成瞟の䜎䞋が倧きかった

眠ったほうが、悪くなった。

研究チヌムの解釈はこうです。逆ハンドル自転車の操䜜は、すでに䜓に染み぀いおいる「普通の自転車の乗り方」ず真っ向からぶ぀かる。脳は眠っおいる間、その人が今埌も䜿うであろう情報を優先しお守る。だずすれば、日垞で必芁な「普通の自転車」を守り、それず矛盟する新しい情報のほうを急いで手攟した可胜性がある、ず。

同じ2時間の昌寝が、ゞャグリングでは味方になり、逆ハンドル自転車では足を匕っ匵った。



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