Photo by
igaki_toshie
ショートショートー「司の迎え火」
井垣利英さんのお写真をお借りしています
ありがとうございます
このショートショートは田原にかさんのお題作品です
田原にか様よろしくお願いします<(_ _)>
正人は線香花火の後片付けをしながら
二年前、3年6組だった長野司が、高校を中退し、
悪い遊び仲間と無免許の車に乗っていて死に、
その葬式に行ったときのことを思い出していた。
委員長だった藤田伸からの電話で
連絡先を知っている人がいたら回してくれとのこと。
「服装は制服、葬儀は明後日の11時から、互助会の大ホールで」
この三点忘れずに伝えるように言われた。
藤田と美智子は同じ学校だから伝わっているはずなのに、
なぜか最初に連絡した。多分俺は南校担当だったのだろう。
案の定知っていた。
「行くよ!」って、驚くほどすんなり答えた。
サッカーには来ないのに、司の葬儀は行くんだ。
行ってみて分かった。
美智子が会いたかったのは担任の村上先生だ。
葬儀が終わり、先生が、
「13日には迎え火を焚くから校庭に集まれ!」と言った時、
「さだまさしの精霊流しをオペラみたいに歌ったらいいんじゃない?」
大声で言うと、美智子が怖い顔をして
「それ、送り火だから」と、肘で腹を突いた。
痛かったが、なぜか嬉しかった。
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