価値のある情報
難しいことを理解したいと思う人が減った。
その傾向は、昨今の動画コンテンツ・ショート動画が増えたことにより、ますます加速している。
馬鹿な私たちは物事を理解するときに、その内容よりも理解のしやすさを求めるようになった。
まず目の前のものを眺める。それが理解しやすそうであれば、中身を見てみる。
それが理解しづらそうなものであると、自分が必要なものであっても放棄する。
だが、世の中を生きる上で最も重要な情報は、
A:誰が聞いても良く分からないような情報(経済的に価値のある情報)
B:誰もが聞いても理解できすぎてしまう情報(日常を生きる上で価値のある情報)
のいずれかである。
Aオプションは、例えばマーラータンが既に流行っているタイミングで、新しくマーラータンのお店を出したとしても、利が薄いことを指す。
他の例だと、ビジネスをするにあたっては、市場の特徴の他、競合の現況についても考慮する必要がある。通常、市場がシェアがある会社の方が利を得やすい状況であれば、市場に参入するタイミングは「早ければ早い方が良い」ことになる。
「早ければ早い方が良い」ということは、そのビジネスが「美味しい」ビジネスであるという情報は回っていない、または美味しいと判断できない状態にあることを指す。
このタイミングであえて凸ることによって、利を得ることができる。
Bオプションと言うのは、例えば「家族を大切にしろ」「健康は資産」「若い時の苦労は勝手でもしろ」などというものである。
当然すぎるが、どうにも身に染みて考えられない情報のことである。
こういった情報は、自身がそれに関する深い経験をすることで改めて演繹できたときに、価値のある情報だとみなしやすい。
ショート動画をスクロールすることにハマる人は、「内容よりも理解しやすいものに惹かれやすい」と話したが、理解しやすいものというのは、上記のBオプションのことを指さない。
彼らが考える理解のしやすさというのは、謎解きゲームで謎を解いているような、「数秒で完全に理解できるわけではないが、一部が理解できること」なのである。
あたりまえのものではなく、一見するとおかしいのだけれど、そのおかしさの一部しか理解できないものなのである。
