MBA卒業!キャリア新章スタート 商社OLからコンサルタントへ──“価値を問われる世界”への挑戦
卒業後、私は IT 系コンサルティング会社でコンサルタントとして働き始めた。
商社OLだった私が、MBA 留学を経て”コンサルタント”という肩書きを得たわけだが、 正直、実務経験が乏しいにもかかわらず、MBA という看板だけ掲げてやる気満々の女性が現れたら── 今思えば、上司も同僚も扱いづらかっただろうと容易に想像できる。
しかも、クライアントに直接接する仕事は初めて。 1時間〇〇万円という金額がお客様にチャージされる世界だ。
お客様からすれば、
「この女性にこの金額を払って本当に大丈夫なのか」
と思うのは当然。 私が逆の立場でもそう思う。
“雑用”では価値は生まれない世界
MBA 留学初期は、スタディグループの中で雑用を引き受けて居場所を確保していた。
しかし今回は違う。 グループの先にはリアルなお客様がいて、 私の価値は具体的な金額をベースにジャッジされる世界。
当然ながら、雑用にお客様はお金を払わない。
資料作成は私の得意分野…と言える時代だった
コンサル時代にひたすら資料作成をしていたこともあり、 「ビジュアライズする力」は私の強みだと気づいた。 データや情報を図やグラフに落とし込み、 人が直感的に理解できる形に変換する力だ。
ただ、AI時代になり── 資料作成はもはや AI が高速かつ大量に生成できる領域になった。 若手コンサルタントの仕事が AI に置き換わると言われるのも、 この「資料作成」が大きな割合を占めていたからだ。
AI が資料を作れる時代になり、このあたりの話はもう多くの人が語っている。 「AIが形を作り、人間が判断する」──これはすでに一般論になりつつある。
ただ、私が現場で強く感じているのは、 AIが作った資料をそのまま使えるかどうか、という単純な話ではない ということだ。
AI が生成した内容が本当に適切なのか(正しいのか)。
顧客の思いや背景を正しくくみ取っているのか。
価値提供につながるアウトプットになっているのか。
この「見直し」「判断」「再構築」こそが、 これからのコンサルタント、そして当たり前のようにAIを使うすべてのビジネスパーソンに求められる力だと強く感じている。 もちろん、既に当たり前のように実践している方もいる。 ただ、現場を見ていると “まだここが十分にできていないケース” も少なくない。
AI は形を作る。
しかし、価値の方向性を定めるのは人間だ。
今でも仕事の中で、資料作成についてメンバーから
「そこまでやる必要ありますか?書いてあることは同じですよ」
「AIが上手に表現(言語化)していますよ」
と言われることがある。
たしかに、AIは“それっぽい資料”を高速で作ってくれる。
でも、打ち合わせで出た論点を整理し、
どこを強調し、どこを削ぎ落とし、
どう見せれば相手が一瞬で理解できるのか──
このお客様視点の “ニュアンスともいえる領域”は、AIがまだ踏み込めない領域だと感じている。
コンサル時代に磨いた「ビジュアライズ力」は、
私にとって価値提供のベースになっている。
訓練で身につく領域でもあるが、
最後の仕上げにはどうしても “感覚値” のようなものが必要だと思う。
言語化が求められる時代にあって、
この“感覚値”を他者に伝えるのは本当に難しい。
でも、確かに自分の中に宿っている強みでもある。
皆さんにも、きっと同じように
自分だけが分かる(=他の人に伝えるのが難しい)感覚値のようなもの
があるのではないだろうか。
プロとは何か
最近、松下幸之助氏の『道を開く』を読み返していて、心に残った一節がある。
「その道で他人様からお金をいただくということは、すでにプロである」
サラリーウーマンとして毎月お給料をいただいていると、 この感覚が薄れてしまうことがある。
飲み会で友人と 「給料は我慢料だよね」 なんて話すことも正直ある。
“お給料に見合う価値を出せているのか” という厳しい目線で自分を見直すことは、定期的に必要だと感じている。
ブログを書きながら、改めて自己反省をしている。
結び
少し堅い締めくくりになったが、 キャリア新章のスタートとして、まずは “価値を問われる世界” に飛び込んだ日のことを綴った。
暑い日々が続くが、どうぞご自愛ください。
