【Illustratorスクリプト】スウォッチを1クリックで整理|実績1,000件のプロデザイナーが続けてきた「納品前のひと手間」を自動化
納品直前のIllustratorデータ。
最後にスウォッチパネルを見て、こんな状態になっていませんか?
使っていない色のスウォッチが、ずらっと居座っている
実際に使っている色が、スウォッチに登録されていない
色の数値が「C:23.47 M:67.82…」と端数まみれ
これを数クリックで整えるIllustratorスクリプトを作りました。
それが「スウォッチマネージャー」です。

Illustratorで対象データを開き、モードを選んで実行するだけ。 未使用スウォッチの削除、使用色の追加、カラー数値の整理が、数秒で終わります。
ロゴや名刺などを1,000件以上納品してきた僕が、毎回手作業でやってきた「納品前のひと手間」を、そのまま自動化しました。用途に応じて4つのモードを選べます。
▼ 受け取り条件
価格:300円(Xでこの記事をリポストしてくれた方は無料。受け取り方は記事の後半で)
形式:Adobe Illustrator用スクリプト(.jsx)
動作確認済み:Illustrator2024以降推奨【Mac・Windows】
購入・リポスト後、すぐダウンロードできます
こんな人のための道具です
ロゴ・名刺・チラシなど、印刷物のデータを納品している
素材やテンプレートの流用で、スウォッチが散らかりがち
RGB→CMYK変換で、数値が端数だらけになった経験がある
納品前チェックの時間と、あの気の重さを減らしたい
ひとつでも当てはまったら、続きをどうぞ。
なぜ、スウォッチなんかのために道具を作ったのか
先に、正直なことを言います。
スウォッチが散らかっていても、納品はできます。
見た目は変わらないし、印刷だってされる。クレームも、たぶん来ない。実際、駆け出しの頃の僕は気にしたこともありませんでした。「デザインが良ければいいでしょ」と。
でも、デザイナーとして仕事を続けるなかで、納品データは「渡したら終わり」ではないと感じるようになりました。
クライアントの担当者、印刷会社のオペレーター、数年後に修正を引き継ぐデザイナー。ひとつのデータを、この先いろいろな人が開く可能性がある。そう考えると、開いた人が困らない状態に整えて渡すのも、デザイナーの仕事のうちだと思うようになったんです。
たとえば、ホテルを出るとき、部屋を軽く整えてから出る。やらなくても誰も怒らないけれど、やると自分が気持ちいいし、そのあとの人がちょっと楽になる。スウォッチ整理は、それと同じ「納品前の身だしなみ」です。
そして、データが整っているかどうかは、開いた瞬間に伝わります。スウォッチに使っている色だけが、きれいな数値で並んでいる——それだけで「あ、この人、ちゃんとしてる」と感じてもらえる。Illustratorデータを扱う担当者や、あとから修正を引き継ぐ人には、データの整い方まで伝わるんです。
とはいえ、この身だしなみを手作業でやるのは、正直しんどい。
だから、道具にしました。
4つのモード

実行するとダイアログが開き、4つのモードから選べます。
🧹 モード1:スウォッチを整理する
→ 納品前の最終チェックが、数クリックで終わるようになります。

スウォッチパネルを「実際に使っている色」とぴったり一致させるフルセットです。
使っているのにスウォッチにない色 → 追加
スウォッチにあるのに使っていない色 → 削除
スウォッチフォルダ → 解除してフラットに
グラデーション → 末尾へ移動(単色→グラデーションのきれいな並びに)
スウォッチパネルは、そのデータの「色の目次」。ここが実データと一致していると、開いた人は色の全体像がひと目でわかり、修正時に色を探し回らずに済みます。
2回続けて実行すると「すでに整理されています」と表示されます。納品前の最終チェックが、この一言で終わる。この瞬間がいちばん気持ちいいです。
➕ モード2:スウォッチを追加する
使用中のカラーをスウォッチに追加するだけ。既存のスウォッチは一切消しません。「どの色を残すか」が決まっていない作業中の控え用。ドキュメント切り替えでパネルが空になったときの、復旧手段にもなります。
🗑 モード3:未使用スウォッチを削除
→ よそから来た「身に覚えのないスウォッチ」を、サッと掃き掃除。
使っていないスウォッチだけを削除する軽量版。[なし]・[レジストレーション]・使用中の色は必ず残し、何個消したかも表示されます。テンプレや素材の流用でついてきた謎のスウォッチを、納品前にまとめて払えます。
✨ モード4:カラー数値をきれいにする
→ 端数まみれのデータが、「覚えやすいデータ」に変わります。

カラー数値を5刻みに四捨五入します(C=72→70、C=73→75)。カラーモード変換後の「C:23.47 M:67.82…」のような端数が、一発で整います。「ドキュメント全体」か「選択オブジェクトのみ」かを選べます。
「この青、C100 M70です」——電話でもメールでも伝わります。 「C:98.43 M:71.26です」——伝えるのも受け取るのもひと苦労で、書き間違い・聞き間違いのもとになります。
印刷側の事情もあります。オフセット印刷は網点(小さな点の集まり)で色を表現していて、機械や紙、その日の条件で濃度が微妙に揺れます(※1)。網点が1〜2%しかない部分は飛んで0%と同じになることもあり(※2)、色指定に使うプロ用のカラーチャート自体、10%刻みが標準です(※3)。ネット印刷で主流のオンデマンド印刷(トナー方式)は、さらに色がブレやすい方式です(※4)。
※1 コニカミノルタ「オフセット印刷の変動要因」
※2 株式会社木元省美堂「印刷物の構造」
※3 公益社団法人 東京グラフィックサービス工業会「色の話あれこれ」
※4 シール印刷プロ(株式会社ヤンバ)「オンデマンド印刷の色味について」
意図して設定した数値には、意味があります。一方、カラーモード変換や素材の流用で偶然生まれた端数は、色の管理や共有を難しくすることがあります。このモードは、そうした「意図のない端数」を、必要に応じて扱いやすい数値へ整理するためのものです。
⚠️ このモードだけは、注意をひとつ。
色の数値を実際に変更するので、見た目がごくわずかに変わる可能性があります
クライアント指定のブランドカラーなど、意図して設定した数値には使わないでください。「選択オブジェクトのみ」で対象を絞れます
対象はパスやテキストの塗り・線(CMYK・RGB・グレースケール)と、グラデーションの分岐点。特色・パターンには触りません
はじめて使うときは、納品データの複製で試すのがおすすめです
手作業とくらべると
これまで(手作業)
使用色の確認、削除、追加、端数の打ち直し……
確認漏れや端数の見逃しが起こる
納品のたびに、地味に気が重い
これから(スウォッチマネージャー)
数クリック、数秒
テキスト1文字単位まで自動チェック。手作業の確認漏れを大幅に減らせます
「すでに整理されています」を確認して、納品するだけ
手作業に1回5分かけている人なら、月10件の納品で年間約10時間。1回2分の人でも、年間4時間です。浮いた時間より大きいのは——納品前のあの気の重さが、なくなることだと思っています。
判定の細かさと、正直な制限事項
「自動判定って、雑なんじゃないの?」と思った方へ。中身を少しだけ。
テキストは1文字ずつ塗り・線をチェック(1文字だけ色を変えた文字も拾います)
使用中グラデーションの分岐点の色も「使用中」として扱う
特色は濃淡(tint)違いでも同じ特色として保護
一方で、できないことも先に書いておきます。プロの道具として、お茶を濁したくないので。
アピアランスで追加した2つ目以降の塗り/線は判定できません(Illustratorのスクリプト機能側の制限です)
シンボル定義の内部の色は「未使用」と判定される場合があります
グラフオブジェクトは未対応
スウォッチフォルダは常に解除されます(フォルダ分けは残りません)
グラデーション/パターンの並べ替え・フォルダ化は非対応(Illustratorの仕様)
データが壊れるようなスクリプトではありませんし、実行後も保存前ならCmd+Z(Ctrl+Z)で全部元に戻せます。安全側に倒した結果、あえて手を出していない部分がある——そう思ってもらえたら正解です。心配な方は、実行前にファイルを保存しておくと、より安心して試せます。
使い方は3ステップ
この記事の最後から スウォッチマネージャー_1.0.jsx をダウンロード
Illustratorで対象ファイルを開き、ファイル > スクリプト > その他のスクリプト... で.jsxを選択
ダイアログでモードを選んで実行
インストール作業はありません。今日の納品から使えます。
毎回使うなら、スクリプトフォルダに入れておくとメニューに常駐します:
Illustratorを終了する
スウォッチマネージャー_1.0.jsx を、以下のフォルダにコピーする
Mac:アプリケーション > Adobe Illustrator 2026 > Presets > ja_JP > スクリプト
Windows:Cドライブ > Program Files > Adobe > Adobe Illustrator 2026 > Presets > ja_JP > スクリプト
Illustratorを起動し直す
※「2026」の部分はお使いのバージョンに読み替えてください。コピー時に管理者パスワードを求められたら許可を。 これで ファイル > スクリプト に常駐し、いつでも1クリックで呼び出せます。
▼ 動作環境・サポート
動作確認済み:Illustrator2024以降【Mac・Windows】
上記以外のバージョンでの動作は保証できません。購入前にご確認ください
不具合の修正版は、この記事のダウンロードエリアで追加料金なしで更新します
動作確認済みの環境で起動できない場合は、Illustratorのバージョンとエラー画面を添えて、お問い合わせアドレ(mavshine.tools@gmail.com)へご連絡ください
スクリプト自体の再配布・転売・改変版の配布は禁止。紹介はファイルではなくこの記事のURLで
受け取り方(2つから選べます)
🎁 無料で受け取る(リポストで応援)
購入画面で「Xで拡散して応援する」を選ぶと、この記事のポストをリポストしたあと、そのまま無料でダウンロードエリアが開きます。あなたのリポストで、同じ悩みを持つデザイナー仲間にもこの道具が届きます。
☕ 300円でそのまま受け取る
「タイムラインには流さず、こっそり使いたい」という方は300円でどうぞ。コーヒー1杯ぶんで、この先の納品ぜんぶに使えます。
どちらで受け取っても、中身は同じです。
納品前のスウォッチ整理は、次の案件から数クリックで終わります。 そして、デザイナーとしての質がワンランク上がります。
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