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賃上げは中小企業の実情とともに

今年度の地域別最低賃金の引上げの目安について答申が取りまとめられたと厚生労働省から発表がありました。

埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪では54円、それ以外では56円が引上げ額の目安で、引上げ後の全国平均の時給の目安は1176円となります。

これまで毎年引上げ率が上がっていましたが、今年は昨年よりも少し引上げ率が縮んだようです。

引上げ率が縮んだ理由を「物価上昇率の鈍化」とする説明もあるようですが、私は中小企業の実態への配慮という側面が大きいと考えています。


単に賃上げだけでは済まないコストプッシュインフレ

最低賃金の引上げ率が縮小したとはいえ、それでも全国平均で55円というのは決して小さな幅ではありません

インフレ状況下においては、労働者の生活防衛のために賃上げをするというのは正しい選択肢です。

しかし、需要牽引型のインフレの場合は確かにそれで良いのですが、今の日本のようなコストプッシュインフレの場合は単純に賃上げだけを行ってしまうと、企業の体力が削られて倒産が増えてしまう可能性があります。

そうなると、ますます商品の供給能力が落ちてモノ不足が深刻化し、インフレが加速してしまいます

事実、これまでの原材料費の高騰で各企業からは悲鳴が上がっていましたし、そもそも最低賃金の引上げうんぬんの前に人手不足で人件費はどんどん高騰していっていました

労働者の物価防衛の観点から賃上げは大切ではありますが、同時に中小企業の体力にも配慮しないと、ますますインフレが加速し、賃上げだけではとても物価高に対応できなくなってしまいます

コストプッシュインフレにおいて賃上げを行う場合、原材料費の高騰や人件費の高騰を商品価格に転嫁する必要があるとされます。

しかし、今の物価高の状況においては、これまた商品への価格転嫁だけで終わってしまうと、結局、給料上昇分がそのまま商品の値上げ分に吸収されてしまうので、これではただ単にインフレが加速していくだけです。

確かに経済が循環しているといえば循環しているのですが、できれば賃上げだけでなく、もう少し追加で実質的な物価高の解消につながるような動きも欲しいところです。

一体どうすれば良いのでしょうか。


国内の商品を買おう

私の主張としては、是非、皆さまに国内の商品を買う動きを増やして欲しいと思います。

今、私達は海外の商品を多く買っていますが、海外の商品を買えば買うほど日本のお金は海外に流出していきます

海外に流出したお金は外国の企業や労働者を潤うことにはなりますが、これをいくら続けても日本の企業や労働者が潤うということにはなりません。

しかし、海外の商品でなく日本の商品を買った場合、その商品を作っている日本企業の利益が増え、その利益が外国人投資家への配当に流れる量が減り、日本の労働者への賃金として分配される量が増えるのであれば、分配された分だけ日本国内でさらに物価高に対抗する力が強くなっていくのです。

今、物価高でできれば少しでも安い商品を買いたいと多くの人が考えていると思います。

ですが、もし皆さまが許容できる範囲の価格差なら、是非国内の商品を買って欲しいと思います。

あなたが買った商品に払った代金は、日本の誰かの給料の原資になります

日本全体でこの動きが増えていけば、次はきっと、あなたの会社の商品を誰かが買ってくれるということが増えていくはずです。

そうすれば、あなたの会社だって、あなたの給料の原資が増えることになります。

是非、国内の商品を買ってくださいね。


(関連情報)
コストプッシュインフレの一因である「供給力不足」に注目した記事です。

価格転嫁が難しい理由について書いた記事です。

賃上げだけではなく、国内投資に注目する重要性について書いた記事です。




松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ


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