AIが人間をバカにする典型的なカタチ
最近目についたXでの投稿です。
投稿されたのは、動物言語学者の鈴木俊貴さんです。
とある取材を受けての話だそうです。
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「先日のインタビューを原稿にしたので確認してください」と言われ、原稿を読んでみたら、録音をAIで文字起こししただけの文章だった。こっちは抑揚や間を使いながらインタビューにこたえていたのに、まったくそれは考慮されず、誤字だらけ、変換や接続詞もめちゃくちゃな原稿がきて正直残念すぎた…
AIで文字起しして終了
それにしても気の毒な話です。
これって収録してAIに投げて、上がってきたものをそのまま取材相手に投げつけているんですよね。
文字起こしを一度も自分で読んでいないことがわかります。
そうでなければ、誤字連発、変換、接続詞がめちゃくちゃなんてことは、早々起こらないハズです。
鈴木さんはフォロワー8万人超え。
東京大学准教授であり、著作「僕には鳥の言葉がわかる」で、書店員が選ぶノンフィクション大賞2025にも選ばれた方です。
取材を申し込んできたメディアもそれなりに名の通った会社、団体だったと想像しますが、この体たらくです。
残念ながら、今後、こういう事案は増えていくと思います。
ぼくも以前は、テレビ業界(主にスポーツ)に身を置いていました。
毎日、現場からアスリートの取材がたくさん上がってきます。
それを、ADさんたちは手分けして、VTRを見ながら、手打ちで文字起こしをやっていたのです。(内容にもよりますが、30分ほどの取材で、3、4時間は溶けてしまう大変な作業です)
だからこそ、AIに丸投げしてサボりたい気持ちはわかります。
この場合、人がやるべき仕事は
ぼくは大きく3つあると思っています。
①もう一度自分の耳で聴く(取材時にメモが出来ていればOK)
(話し手がどこに力を入れているのか、ポイントをメモをする)
②AIの文字起こしを読み、誤字脱字、変換ミスをチェックする
そして、記事になる場合、この先の作業が大事になります。
③喋り手の思い・狙い・意志を曲げぬように、わかりやすい言い回しや構成を考えて、記事に落とし込む。
今回の場合だと、取材をした人は①すらできていないことになります。
おそらく取材をしながら、メモを取ることもしなかったのでしょう。
だって①が出来ていれば、文字起こしをそのまま送るなんてことは絶対にしませんよね。
しかも、鈴木さんは「こっちは抑揚や間を使いながらインタビューにこたえていたのに」と書いています。
つまり、話し手側の方で「ここ大事ですよ!」というポイントを作りながら原稿に落とし込みやすく、話してくださっているのです。
しかし上がってきたのは、誤字だらけ、変換ぐちゃぐちゃな原稿です。
ご本人もリプ欄にこう書き込んでいます。
文字起こしだけが送られてくると、「あぁ、一生懸命話したのに、録音することだけが目的で、何も聞いてもらえてなかったんだな」という残念な気持ちになります。
本、雑誌、テレビはきっちり編集されている
多くの人が勘違いしているかもしれません。
世の取材モノって話した内容をそのまま切り出しているんでしょ?…って。
もちろん話し手の技量が凄まじくて、ノーカット、ノー編集で素晴らしい本、雑誌、テレビのVTRが出来上がることもあります。
でも、それは極めて稀です。YouTube動画とか見ても、いかに細かく切り刻んで編集しているかわかりますよね。
取材モノというのは、収録して文字起こしして終わりではないんです。
話してもらった内容を「咀嚼」して、不要な部分を「カット」して、わかりやすく興味深く「構成・演出」することが大事なんです。
ただし、「構成・演出」も、度が過ぎると「曲解」「歪曲」……。
最後には「ウソ」「でっちあげ」「捏造」につながってしまいます。
過去にテレビは何度も何度も何度も、この過ちをおかしています。
ぼくも1回やらかしたことあります
偉そうに書いてきましたが、ぼくも1回やらかしたことあります。
取材そのまま原稿にしちゃったことが……。
さすがに文字起こしした後、誤字チェックはしました。
でも、話し手(タレントさん)があまりに上手だったので、ほとんど手を加えずに送ってしまったんですね。
後日、ご本人から連絡があって、電話で長々と改訂作業に付き合わせてしまいました。それでも「取材まんま感」があったので、構成をもう一度練り直して、不要な部分はカットしました。
まともな記者(人間)は減っていく
皮肉なものです。
AIが進化、発展すればするほど、人間は自分の頭で考えないようになり、どんどんサボって、どんどんバカになっていきます。
現状、AIの立ち位置って「成果物」を直だしできるレベルにはありません。
料理に例えれば「下ごしらえ(文字起こし)」しか出来ないのです。
下ごしらえだけしたものを料理と呼びますか?
あなたは、それをお客さんに出しますか?
そんなことを思ったので、まとめてみました。
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これでまた、栄養(本やマンガ)摂れます!