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中小・スタートアップこそ「ジョブ型」導入のススメ

「大手のような知名度がないから、求人を出しても応募が来ない」
「せっかく採用しても『イメージと違った』と優秀な若手がすぐに辞めてしまう」

中小企業やスタートアップの経営者・人事の方から、こうしたご相談をいただきます。

大企業と比べると、ネームバリューや待遇面で不利に見える中小・スタートアップ。しかし、採用の「土俵」を変えるだけで、大企業を抑えて優秀な人材を惹きつける(アトラクトする)ことが可能になります。

武器の1つになりうると考えているのが、「ジョブ型(職務定義・客観評価)」人事制度なのでは?と考えています。

「ジョブ型は大企業がやるもの」と思われがちですが、むしろ真逆です。構造的に見ても、中小・スタートアップこそジョブ型を導入すべき明確な理由があります。

1. 大企業と同じ「配属ガチャ・何でも屋採用」では差別化が難しい

従来の日本企業に多い「メンバーシップ型採用」は、いわば「総合職・何でも屋」の採用です。「どんな部署に配属されるか分からない」「最初の数年は希望と違う業務もやる」という前提で人材を集めます。

資金力や知名度のある大企業であれば、この方法でも母集団を集められます。しかし、中小・スタートアップが同じ土俵で「何でもやってくれる汎用的な人材」を募集しても、知名度や条件で大企業に負けてしまうのは当然です。

一方、いま市場にいる高リテラシーな優秀層や若手人材は、次のような強い不安を抱えています。

  • 「配属ガチャで自分のやりたいキャリアが遠のくのが怖い」

  • 「何のスキルが身につくのか分からない雑務に時間を使いたくない」

  • 「自分の成果や役割が客観的に評価される環境で働きたい」

ここに、中小・スタートアップの勝機があります。

2. ジョブ型が優秀な人材を「アトラクト」できる4つの理由

ジョブ型とは、人に仕事を割り当てるのではなく、「事業に必要な職務(ジョブ)を明文化し、その役割に人を合わせる」アプローチです。これを採用メッセージに落とし込むことで、強烈な引きつけ(アトラクト)効果が生まれます。

① 「配属ガチャ」を嫌うプロ志向の若手・専門人材をピンポイントで狙える

「我が社は〇〇職(例:Webマーケター、エンジニア、人事企画など)として、この職務記述書(JD)に書かれたミッションを担ってほしい」と提示することで、「自分の専門スキルを最短で磨きたい」「明確な役割を持って成果を出したい」という意欲的な優秀層をダイレクトに惹きつけることができます。

② 不透明な社内政治や「空気読み」のない心理的安全性を提示できる

優秀な候補者ほど、「評価基準が曖昧で、上司の顔色で評価が決まる環境」を警戒します。「我が社は職務(ジョブ)と成果で客観的に評価する」というクリアで健全な基準を示すことが、大きな安心感と信頼(クリーンな採用ブランディング)につながります。

③ 「業務の小分け」で、フルタイム以外の超優秀層を引き寄せられる

「フルタイム正社員(何でも屋)」として雇うと年収1,000万円以上かかるようなハイレベルな人材(マーケティング責任者やCTOクラス等)であっても、業務を切り出して「特定のジョブ(週1日・月10時間分のミッション)」として定義すれば、副業・複業・業務委託といった形でスピーディに参画してもらえます。

④ 公的助成金と連動した「ピンポイント高給化」も可能

全社員の給料を一律で引き上げるのは財務的に厳しくても、特定部署からジョブ型をスモールスタートし、キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース+職務評価加算20万円)などの支援金をフル活用することで、国の支援を受けながらピンポイントで「大企業に負けない魅力的な給与水準」を作り出すことができます。

3. 従来型採用 vs ジョブ型採用

ジョブ型採用と従来型の採用を比較して、整理してみます。

まとめ:大企業とは違う「土俵」で戦おう

中小企業やスタートアップが人手不足を解消し、優秀な人材を獲得するための最大の鍵は、「大企業と同じ土俵(総合職採用・知名度勝負)で戦うのをやめること」ではないかと考えています。

仕事を「職務(ジョブ)」単位でクリアに定義し、「この仕事で成果を出したい人をピンポイントで狙う」戦略に切り替えること。

それこそが、知名度がなくても優秀な人材から「ここで働きたい」と選ばれる、最良の活路となります。

まずはすべての部署を一気に変える必要はないと思います。エンジニア部門や専門職部門など、1つの部署から「職務記述書(JD)の作成」と「客観的な評価へのシフト」を試してみませんか?

たけもと心理・労務オフィス:竹元雅也(社会保険労務士/臨床心理士)
組織の「制度(労務法務)」と「人(心理的アセスメント)」の両面から、働く人を大切にする企業の伴走顧問・セカンドオピニオンを行っています。形骸化しないジョブ型導入、助成金(キャリアアップ助成金・職務評価加算等)を活用、採用ブランディング支援などを得意としています。

HP:https://v0-takemoto-officepsr.vercel.app/

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